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「さて、それでは私はダンダークの所へ戻るとしよう。リレイア、キミはどうする? キミも私と共に来るか?」
上官であるアルベセウスの誘いにリレイアは少し考える。チラッと隼人の方を見る。
ジッと見る。ジーッと見る。ジーーッと見る。
うん。決めました。アルベセウスに向き直る。
「あ、あの。私はここに残りたいと思います。私、あの方に興味があります!」
リレイアは真剣な眼差しでハッキリと言う。
「ほお」
『興味』とはどういった意味での興味なのか。彼の素性にか、彼の強さにか、それともそれとはまた別の何かなのか。アルベセウス的にも『興味』は尽きないが、それは個人の問題。好きにしたらいい。と笑う。
「ガイナ。お前はどうする?」
「オレか? オレもここで見てるわ。近いとこで見る方が断然良いしな。『神撃』とは言え『紋章憑き』同士の戦いは間近に見るに限るぜ。な?」
ガイナはそう言ってその場で胡座を組んだ。
リレイアも続いて隣に座る。
アルベセウスは「分かった」と言うとダンダークの元へと戻っていった。
そして闘技場中央。
ナスターシャと対峙する隼人が口を開く。
「弱すぎんだろ」
「何がだ?」
「さっきのマウロノってヤツだよ。あり得ねー弱さだ」
「ああ、そのことか。それについては正直に言って予想外だったな」
「で、お前は大丈夫なんだろうな? 流石にさっきのヤツと同じようなことはないんだろうな」
隼人が会話をしながらストレッチ運動を始める。
ナスターシャが笑う。
「同じにするな。お前の期待を裏切るようなことはないから安心しろ」
「だと良いけどな……あ、それとな? とりあえずオレ打撃抜きでやるからな。組みと投げだけな」
隼人の言った『ソレ』に表情が瞬時に曇るナスターシャ。
「……どういう意味だ?」
「そのまんまの意味だよ。お前、女だろ。言ったろ? オレには女を殴る趣味はねーんだよ」




