あとがき(ネタバレ注意)
これで彼はヒーローですか? は終了です。
相当ネタバレが含まれているので、ちゃんと完結してから見たほうがいいと思います。
駆け足過ぎたような気もしますが、単純にいい思い出がないのこの作品には、別に酷い事を言われたとかそんなんじゃないけどさ、執筆中に心が折れるぐらいの事はあったの。
略妹様への完結が早まったのもそれが理由だし、正直完結させる気はもう無く、ネットの肥やしにしようと考えていたぐらいの作品です。
書こうと思った理由は特にないんだけど、完結していないとなんか不愉快だった。
確か久しぶりに見直して、かなりイラついた記憶があります。
しかもその勢いで執筆を開始した記憶があります。なんで俺が筆折る必要があったんだと、そこから必死こいて書きました。
この物語は英雄譚と私が人類が滅ぶなら人間の自業自得が可能性が高いという持論から。
そこまで愚かじゃないとは思うんですけどね。
また、人を救えないヒーロー、自分さえも救えないヒーローが、絶望ばかりが目の前にある世界で、彼らは足掻けるのかと。
私は足掻く人が好きです。どんなことがあってもめげない人が好きです。
必死に何かを成し遂げようとする人が本当に好きなんです。私が真逆の人間ですから、憧れさえ持っています。
そして私のヒーロー像は善悪の主義主張とか、そんな物はどうでもいいです。正直合ってないようなものだと思っていますから。
どんなヒーローでも結局のところ人を救うか救わないかだけです。ただそれだけのことにいちいち二元論を使う必要もありません。その決意をどこまで貫けるかがヒーローとしての形だと思います。
主人公は真っ当なヒーローではありません。ただイメージとしては、約束を守るヒーローでしょうか、ただ恋人との約束を守る彼女のだけのヒーローみたいな感覚で書いていました。
鼻歌で恋人はサンタクロース的なものを歌いながら書いてた記憶があります。
ですが、教師となって二人の生徒に合格を出す時には、ある意味では彼女のヒーローではなくなったのかもしれません。ですが彼は最後まで彼女のために生きていました。
だからこそラストで記憶が消えても竜を殺せたわけですが、一応彼女の隠し続けた彼女の死に様はこんな感じでしたがどうだったでしょうか。
私にとってヒーローとは希望の象徴であって欲しくはありません。
人として抗う存在であって欲しいのです。だからこそ希望ではなく絶望であって欲しかった、絶望の絶望という存在になって欲しかったんです。
希望は無いから望む逃避の言葉です。私の中では、そんな持論があるもので、なるならこっち側であってほしいんです。
どれだけ目の前に絶望があっても、抗い続け絶望の敵でいられ存在、これが私のヒーローの理想像です。
その様に書けたかどうか分かりません。
ですが、この物語はそういう物語であったと思っていただけると嬉しいです。
そして彼は最後まで約束を守れたと思ってもらえれば、これに勝る喜びはありません。
今までのご愛読ありがとうございます。
C83号文章
新暦 1999年 八月二十一日 茨城臨界事故(柴犬事件)発生
第一号生物災害の対策に、防衛軍及び陰陽省による大魔法使いの派遣の決定
防衛軍三百五十八名、大魔法使い三名の死亡
さらなる災害の発生予兆、日本はこれより八十三日間閉鎖される。
またこの時より装甲の開発開始。後の竜はここより発生となる。
八月二十二日 北方領土より災害の渡航を確認。
同日 世界初の現象災害の確認。
同日 北海道の人口、四分の三に、避難警報の発令。
八月二十三日
複合災害確認、太平洋及び日本海の災害化
そして、世界を巻き込んだ雲の災害化
そして確認される中で唯一の一万を超える複合災害である。
八月三十一日 遺民法制定
これにより北海道の残存国民の全滅が確定する。
最後の一人とされる角田冴子の通信は、助けてくださいであった。
九月四日 魔力炉の停止及び、いっときのエネルギー不足による暴動発生
主要都市で派生したその暴動は、災害として処分される事になる
第二次遺民政策と呼ばれる治安維持活動が制定された時である。
九月二十日 角田冴子通信途絶
これにより北海道の国民は全滅したと判断される。
C83号文章に、汚染拡大とだけ記される。
九月二十九日 政府に対して軍部が反抗 9・29事件
大魔法使い 松喜洋介 日笠松乃 によって鎮圧。
被害者はゼロ、犯行理由は陰陽省と防衛省の統合が決まった為。
この時に魔法省が誕生する。
十月十日 災害専用兵器の方針決定
大内杉乃に対する適合実験開始、結果は成功であるが精神崩壊を確認。
他の素体以下六名
八町くるみ、小形歳次、杵清太、塚又都、姫谷洋介、辻康介、死亡
十月二十八日 山口暴動
遺民法の執行により、百名以上の死者を確認。
扇動者宗村松吉は切腹という最後を迎える。
十一月十日 災害専用兵器の核となる呪物の完成
篠原久の死亡を確認、ただ心臓がだけが残される終わりであった。
そして逃れられない人類への呪い装甲の誕生である。
十一月十三日 大内杉乃に装甲の着床を確認
これにより閉鎖解除作戦の開始が決まる。
十一月十四日 ノッキングオブヘブンズドア実行
約二千五百万人が死亡することになる災害は、これで一つの難所を超える。
日本の六人に一人が死んだ災害はこうやって終息する。
あいだに本当はいろいろな事件があるんだけど、主要なものはこんな感じ。
あと北海道だけじゃなくて、空からや海からの災害が攻撃しているので、最終的にこれぐらい死んだと言う形で見てください。
この八十三日間に現れた災害は北海道の現象災害や、空と海の複合災害以外の生物災害も合計で三十ほど発生しています。
まだほかに設定はあった記憶があるのですが、八十三日間はこんな感じです確か、正直殆どの設定を忘れているので、いろいろとあらがあるかもしれません。
参考文献 朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)




