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自衛隊にストーカーされていると主張する人達の話・・・

作者: 山田 勝
掲載日:2026/04/27

「尾行?そりゃ、するよ。例えば・・・駐屯地の周りをウロウロしている方を見つけたら、声をかけるな」


「それはどんな人?」


「そうだな。ほとんどが普通の人だ。例えば、ワザワザ駐屯地の周りで運転の練習をしている免許取り立てのお嬢さんがいた。声をかけたよ。お父さんからここは静かだから運転の練習をしなさい。って言われて1時間グルグル回っていた・・・」



「他には?」

「いわゆるミリオタかな・・駐屯地祭の時、入っては行けない場所まで入ろうとする人もいる。逆に韓国の方が分かっているよ。徴兵制だからな」


 韓国の人にこんなことを聞かれたことあるよ。


『自衛隊さん。わたし、桜撮りたいよ。ここから撮って良いか?』

『ああ、この角度からなら良いよ』



 徴兵制だから分かっている。反日とかそういう事ではなく、軍隊とはこういうものなのだ。骨身に染みている。




「まあ、それは、どうなのだろう・・・」


 日本人って、自衛隊、軍事がよく分からない。兵器の性能、諸元を事細かに暗記するではなく、軍隊の空気が分からない。日常にないのだ。


「一説には大学の教員よりも少ない自衛官だぜ」


「そうなのだろうね・・・」

「ところで山田、どんな情報を持って来てくれた?」


「実は自衛隊にストーカーされていると主張する女性がいるのですか・・・」


 ネットで偶然見つけた。自衛隊にストーカーされていると主張する人。



 自衛隊は部隊レベルでも情報は受け取る。


 何故ならば・・全国で情報を集め。大本で情報を整理してそれから分かることもあるのだ。


 私が得た情報をスマホで見せた。

 そしたら、知り合いの曹長は笑った。


「ああ、これ・・・放っておきなさい・・情報本部を誤解している。

 一般市民を社会実験のために迫害をしていると主張するのだろう?

 いわゆる陰謀論者だ」


 ・・・知っていたのか。やはりな。知っていて放任か・・いや、それしかないだろう。名誉毀損で訴えないのか。



「似たような話がたまに電話でかかってくるよ・・・当直が相手をする」



『自衛隊ね!近所に住んでいる者ですけど!突然風邪になったのよ!咳が止らないわ。また、毒ガス蒔いたのでしょう!』



 話を聞いていると寂しいのだ。



『おかしいわ!私はキャリアを積むハズだったのに、急に具合が悪くなったのよ!退職せざる得なかったのよ!私が優秀だから自衛隊が動いたのね。公安もグルに決まっているわ!』

『大変ですね・・・』

『これだから、男社会はダメね!』



 ・・・・・・・・・・・・・・・



「だいたい、自衛隊がそんなことをやるかよ。寂しいのだ。人生が上手く行かないのは巨大な力のせいだって思いたいのかもな・・・中には自衛隊のせいにしたい人もいる。それだけの事だ」




 俺は地本を出た。地本、自衛隊地方協力本部の略称だ。もちろん、ここには一市民を監視する役職はない。そんな暇ないだろう。


 今まで陰謀論者を笑っていた。


 きっと、寂しいのだな。

 と何だか涙が出てきた・・・



最後までお読み頂き有難うございました。

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