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プロローグ

始めまして。ハチと申します。元はカクヨムに投稿したものの転載となります。拙い文章ですが、読んでいただけると幸いです。

カーテンの縁から漏れ出る光を浴び、目を覚ます。まだ少し重い瞼をゆっくりと開き、天井を見る。


ん、……んん?どこだ、ここ。

なんか豪華な部屋だな。天井にシャンデリアがある。多分病院ではないよな?なんか日本っぽくないし。


あ〜、眠たぁ。うぅ、なんか意識が薄れてきたなぁ。

あれ、この感覚、ついさっき経験したような…。うーん、気の所為かな…。

まぁいいや。今は…ひとまず…寝よう…。



―――――――――


「ふわぁ…。うーん、よく寝た。」


ん?んんん?うっ、頭が……。

な、なんか記憶が脳内に流れ込んでくるぞ。そうだ、確か俺は本屋の帰りにトラックにひかれて…。それでラノベのテンプレート通りに謎の空間に行って…。


ん〜。あっ、全部思い出したわ。そう、俺は転生したんだ。 

確かに前世の俺は死んで、神の使いに出会って、転生させてもらったんだ。

いや、それにしても俺の手小さ!足短!

今何歳なんだっけ?謎空間で出会った神の使いさんが何歳かになったら記憶が戻るって言ってたんだけど、何歳だったかな。



「失礼します。レグルス様、おはようございます。」


「おはよう〜。えーと、ティスタだ。」


と、俺がベットでゴロゴロと転がりながら考え事をしていると、1人の女性が部屋に入ってきた。

彼女はティスタ。この館のメイド長だ。

ティスタという彼女の名前と、彼女がメイド長だということはわかる。


えーと、確か俺は次男で、末っ子。

兄と姉がいるはずだ。で、名前はレグルス。


「レグルス様、本日はレグルス様の3歳の誕生日です。誠におめでとうございます。」


3歳の誕生日?ほーん、3歳か。

確かに神の使いさんはそんなこと言ってたっけね。


ってか、俺が前世の記憶持ちだとはあんまり言わないほうがいいかな。言っても信じてもらえるか怪しいけど。


そんで、俺は今ティスタに服を着替えさせてもらいながら、他のメイドさん達が髪を整えてくれている。突っ立てるだけで身の回りのことが終わるとか、ダメ人間製造器か何かですか?


そして、服を着替えたら部屋から出て、食堂へ。朝食の時間とのこと。



食堂に着くと、両親と兄と姉が既に待っていた。待たせてしまって申し訳ない。


「おはよう、レグルス。さっそくだけど、誕生日おめでとう。お前も今日で3歳だ。」 


俺が席に着くと、父がお祝いの言葉をかけてくれた。母と兄、姉も同様に俺の誕生日を祝ってくれた。

この世界にも誕生日という文化はあるんだな。


えーと、なんて言ったらいいんだろう。とりあえずお礼かな?


「ありがとうございます。お父様。お母様、お兄様、お姉様も。」


いや、てかさ。今改めて思ったんだけど、家族みんな顔が良すぎない?

俺が言うのはなんだが、美男、美女しか居ないぞ、この空間。


「ああ。無事1年過ごせた事を神に感謝しよう。そして、これからもレグルスや家族みんなが健やかに過ごせるようにお祈りしよう。」


父がそう言って、みんな祈りだした。

そういう文化なのかな?俺も見様見真似で祈る。


1分後くらい祈ってから、朝食を取る。

お高そうな長机に並べられた朝食は、どれも美味しそうだ。



―――――――――


朝食を食べ終わった。

どうやらこの世界には、柔らかいパンがあるようだ。


さてさて、朝食を食べ終わったのはいいんだけど、ぶっちゃけやることがない。

今は屋敷の中をぶらぶらしている。

ここは…訓練場だ。


中に入ると、騎士の皆さんが訓練をしていた。今は模擬戦をしてるみたいだな。みんな集中している。

そして何故か誰も俺に声をかけてこない。

ふっ、俺の気配すらも感じとれないとは…。騎士の皆さんもまだまだ訓練が足りないな!


…本当に誰も声をかけてこないので違うところに行こう。


廊下をてくてくと歩いてると、壁に色んな絵画とか像が飾られてる。高いのかな?これ。



その後も厨房に行ってみたり、兄や姉の部屋に行ってみたりしてみた。

父の部屋を覗いてみたけど、大量の仕事に追われてるみたいで、忙しそうだったので中には入らないでおいた。


兄や姉は俺の相手をしてくれたし、厨房ではメイドさん達が料理してるのを見せてくれた。いやはや、貴族とはこんなにも素晴らしいものなんですなあ。


自分の部屋に戻ってきた俺は、自分の体の大きさにそぐわないほど大きいベットにボスっと飛び込み、そのまま横になる。


「いやー、屋敷を歩いてたら結構疲れたな。3歳だとあんまり体力がないなぁ。…それにしても、まさか本当に異世界転生するとはな…。」


そうだ…。前世の俺はこんな華々しい生活とは程遠い、ただの一般人だった。

それがあの日、全部変わったんだ。


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