表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

柔道着の代わりに、愛を着てみようか?08

[BL] 柔道着の代わりに、愛を着てみようか? 08

.

..

.

結婚式の込み上げる感動とゲストたちの温かい祝福を後にし、ヒョヌとジンスは二人だけの時間を満喫するため南の小さな島へ向かった。複雑な都会の騒音とそれぞれの熾烈な日常をしばらく忘れ、お互いに完全に集中できる場所。彼らが選んだ新婚旅行先は、眩しいエメラルド色の海と白い砂浜、そしてヤシの木が立ち並ぶ人里離れたビーチにあるプライベートリゾートだった。飛行機を降り、タクシーに乗ってリゾートへ向かう間、窓の外に広がるエキゾチックな風景と、甘く塩気のある海の香りが二人の心を大いに浮き立たせた。


リゾートに到着すると、温かい日差しとそよ風がまるで旧友のように彼らを迎えた。スタッフの歓迎を受けて案内された客室は、広い窓の向こうに青い海が一望できる、夢にまで見た景色そのものだった。二人はしばし息をのんで窓の外を眺めた。果てしなく広がる水平線、白く砕ける波、そして眩しい太陽の下で輝く砂浜。このすべてが、今、夫婦になったばかりの彼らのための完璧な舞台のように感じられた。


簡単に荷物を解いて楽な服に着替えた二人は、ためらうことなくビーチへ向かった。靴を脱いで持ち、柔らかい砂の上を裸足で歩く感触が心地よく足の裏をくすぐった。波が押し寄せて足の甲を濡らす冷たい感触に、ジンスは子供のように小さな感嘆の声を上げた。


「うわ…本当に気持ちいいね、ヒョヌ。」


「そうだね。夢を見ているみたいだ。」


ヒョヌはジンスの肩を抱き寄せ、彼の横顔に優しくキスをした。


「俺たち…本当に結婚したんだな。まだ実感が湧かない。」


彼の声には込み上げる幸福感がにじんでいた。ジンスはヒョヌの胸に少し寄りかかり、彼の手を握った。


「僕もだよ。高校の体育館で初めて君を見たとき、僕たちがこうして夫婦になって、こんな場所に一緒にいるなんて想像もできなかった…でも今、すごくすごく幸せだよ。」


二人は自然と指を絡ませて手をつなぎ、果てしなく広がるビーチをゆっくりと歩いた。足跡が砂の上に残っては、次の波に消されるのを見ながら、彼らはまるで時の流れから解き放たれたかのような穏やかさを感じた。時折お互いの目を見つめ合って交わす笑顔、何も言わずにただ手をつないで歩くだけでも、心の奥底から温かい愛がこみ上げてくるのを感じることができた。


いつの間にか太陽が西の空に傾き始めた。空と海が真っ赤、オレンジ色、紫色に染まる壮観が広がった。二人は並んでビーチに座り、息をのむほど美しい夕日を眺めた。世の中のすべての音が消え、ただ穏やかな波の音とお互いの息遣いだけが感じられる静かな瞬間だった。


「この瞬間が…永遠だったらいいのに。」


ヒョヌが静かにささやいた。彼の声は夕日の光のように柔らかく温かかった。


「うん…この景色、この空気、そして君の隣にいるこの感覚…全部永遠に記憶しておきたい。」


ジンスはヒョヌの肩に頭を預け、彼の手をさらに強く握った。自然の雄大さの前で、彼らの愛はさらに謙虚になり、深まっていくようだった。


太陽が完全に姿を消し、闇が降りると、二人は名残惜しさを後にリゾートに戻った。夕食は、事前に予約しておいた海が見えるロマンチックな雰囲気のレストランですることにした。ほのかなろうそくの光がテーブルを照らし、遠くから聞こえる波の音がBGMのように甘美だった。新鮮なシーフードで作られた美味しい料理と芳醇なワインを分け合いながら、二人はこれまで話せなかった話に花を咲かせた。


「うわ、これ本当に美味しいな。ジンス、お前も食べてみて。」


ヒョヌが自分が注文したロブスター料理をジンスの皿に取り分けてやりながら言った。


「うん!これも美味しいね。お互いに交換して食べようか?」


ジンスが笑いながら自分が注文した魚料理を勧めた。


お互いの料理を味わい、目を合わせ、微笑み合う、ささいな行動一つ一つが新婚の甘さを加えてくれた。食事の間も、二人はお互いから目を離せなかった。お互いを見つめる眼差しには、愛情と信頼、そしてこれから共に築いていく未来への期待感がいっぱいだった。


夕食を終え、彼らは再びビーチへ向かった。昼間の活気とは違う、静かで神秘的な夜の海の魅力が彼らを包み込んだ。空には数えきれないほどの星が宝石のように散りばめられ、柔らかな波の音は子守唄のように耳元をくすぐった。二人はビーチに用意されたビーズクッションに並んで寝転び、夜空を見上げた。


「結婚してみると…何か変わったようで、またそのままのようでもあるね。」


ジンスが星を見つめながら静かに言った。


「そうだね。相変わらず君はキム・ジンスで、僕はイ・ヒョヌなのに…これからは『俺たち』という名前が加わった感じ?ずっと心強く、安定感が生まれたよ。」


ヒョヌがジンスの手を握って自分の胸の上に置きながら言った。彼の心臓の鼓動がジンスの手のひらを通じて伝わった。


「これから…僕たち、うまくやっていけるかな?」


ジンスの声には、少しのワクワク感とともに、現実的な未来への小さな不安も混ざっていた。


「当然だよ。」


ヒョヌはためらうことなく答えた。


「もちろん大変なことも、お互いに言い争う日もあるだろう。でも大切なのは、俺たちがいつもお互いの味方になって、話し合い、理解しようと努力することだ。俺たちはお互いの夢を支え、お互いの足りないところを補い合いながら、一緒に成長していくんだ。これからも、今のように、いや、今よりもっと素敵な瞬間を一緒に作っていこう。心配するな。」


ヒョヌの確信に満ちた声と温かい眼差しは、ジンスの心の中の小さな不安を雪のように溶かしてくれた。そうだ、この人と一緒なら大丈夫だろう。どんな困難が押し寄せても、お互いの手を離さない限り乗り越えられるだろう。ジンスはヒョヌの肩に心地よくもたれ、夜空の星たちを再び見上げた。星の光が彼らの将来を祝福してくれているかのようだった。


その夜、リゾートの心地よい客室に戻った二人は、テラスに座ってワインを飲みながら、話し足りなかった話を続けた。涼しい夜風が吹き、波の音は相変わらず穏やかに聞こえてきた。ジンスはヒョヌの広い肩に頭を預けたまま、彼のたくましい腕に抱きしめられていた。世界で一番安全で温かい場所だった。


「ヒョヌ…僕たちが初めて会った日のこと覚えてる?体育館で。」


ジンスが静かに尋ねた。


「そんなこと、忘れるわけないだろ。」


ヒョヌがくすっと笑いながら答えた。


「汗臭い柔道部室に眼鏡をかけた真面目くんがひょっこり現れて、どれだけ驚いたことか。でも不思議と…その時からお前がずっと気になってた。」


「本当に?僕はその時…君があまりにも眩しくて、まともに見られなかったよ。柔道をする姿が、どれだけかっこよかったか。ただ遠くから眺めているだけだったけど…僕たちがこうなるとは夢にも思わなかった。」


ジンスが恥ずかしそうに告白した。


「僕も君のあの真剣な眼差し、何かを考え込んでいる表情…そういうのに惹かれたんだ。柔道以外は何も知らなかった僕にとって、君は完全に違う世界の人間だったから。だから、余計に惹かれたのかもしれない。」


過去を思い出しながら話す間、二人はお互いにどれほど深く惹かれていたか、お互いの存在がお互いの人生をどれほど大きく変えたかを改めて悟った。初々しい出会いから、数々の紆余曲折を経て、ついに夫婦という名前で共にすることになるまで。そのすべての時間が大切なパズルのピースのように組み合わさって、今の彼らを完成させたのだと感じた。


「結婚式で僕たちがした約束…一生忘れないでいよう。」


ヒョヌがジンスの額に優しくキスをしながら言った。


「つらい時はお互いに頼り、嬉しい時は一緒に笑い、お互いの夢を一番熱く応援するって約束。」


「うん…いつも君の味方でいる。君の行く道を信じて支えるよ。君も…僕のそばにいてくれるだろ?」


ジンスがヒョヌの目を見上げて尋ねた。


「当たり前だ。一生。」


ヒョヌはジンスの顎を優しく持ち上げ、彼の唇に深く柔らかなキスを贈った。


夜が更け、テラスの明かりの下で二人の影が一つに重なった。お互いの胸に抱かれ、体温を分かち合いながら、彼らは黙って互いの存在を確認した。世の中のすべての騒音が消え、ただお互いの心臓の鼓動と息遣いだけが感じられる完璧な瞬間だった。愛しているという言葉よりも深い交感が彼らの間を流れた。ゆっくりと、お互いの温もりを感じながら、彼らは寝室へ向かい、心地よいベッドの上で互いを探りながら一晩中愛をささやいた。最初のトキメキとは違う、深い信頼と理解に基づいた成熟した愛の交感は、彼らの魂までも一つに結びつけるようだった。その夜、彼らはお互いの体と心に、永遠に消えない深い痕跡を残した。


次の日の朝、カーテンの隙間から差し込む眩しい日差しに、ジンスが先に目を覚ました。隣にはまだ深い眠りについているヒョヌの穏やかな顔があった。昨夜の熱い熱気がまだ残っているかのように、彼の顔には満足そうな微笑みがうっすらと浮かんでいた。ジンスはそっと手を伸ばし、ヒョヌの乱れた髪を整えてやった。この男性が、もう完全に自分だけの人だという事実が、改めて胸に迫ってきた。


「おはよう、ジンス。」


眠っている間にジンスの手に触れたのか、ヒョヌがゆっくりと目を開け、かすれた声で言った。


「おはよう、ヒョヌ。よく眠れた?」


ジンスが彼の額に軽くキスをしながらささやいた。


「君のおかげで。世界で一番幸せな夢を見たみたいだ。」


ヒョヌはジンスを引き寄せて胸に抱きしめ、彼の首筋に顔をうずめた。


「今日は何する?」


ジンスがヒョヌの胸元に顔をこすりつけながら尋ねた。


「うーん…あの青い海に飛び込んでみようか?僕と水泳勝負はどう?」


ヒョヌがいたずらっぽい眼差しで提案した。


「いいよ!負けた人が今日の夕食をおごる!」


ジンスも笑いながら挑戦を受けた。


水着に着替えた二人は、再びビーチへ向かった。透明に輝く海は、彼らを誘うように穏やかに揺れていた。


「用意…ドン!」


ヒョヌの叫び声とともに、二人は力強く水しぶきを上げた。元アスリートのヒョヌに追いつくにはジンスの泳ぎの腕前は到底及ばなかったが、彼は気にせず笑いながら水をかけ合った。お互いに水をかけたり、ふざけ合ったりしながら水中で大騒ぎする間、二人はまるで子供時代に戻ったかのように純粋で楽しい時間を過ごした。


しばらく泳いで遊んでいた二人は、少し疲れたのか、ビーチの中でも人通りが少ない、大きな岩の陰になっている静かな場所に移動した。波が穏やかに押し寄せて足首をくすぐる場所に並んで座り、息を整えた。周りには誰もいなくて、ただ白い波の音とカモメの声だけが聞こえてきた。その静けさの中で、二人は自然にお互いに惹かれ合った。


ヒョヌは濡れた髪をかき上げるジンスの横顔を見つめ、我慢できないというように彼の顔を優しく包み込み、キスをした。海水が混じった塩辛い味と、日差しの温かさが入り混じったキスは、甘くも強烈だった。ジンスもまたヒョヌの首に腕を回し、彼のキスに応えた。世界は再び彼らだけのものになった。


ヒョヌはジンスを岩の方へ優しく誘導し、自分の腕の中に閉じ込めた。


「こうして…君と二人きりでいるのが、すごくいい。」


ヒョヌがジンスの耳元に熱い息を吹きかけながらささやいた。


「僕も…君がそばにいてくれて…すごく幸せだよ、ヒョヌ。」


ジンスはヒョヌのたくましい腕に身を寄せながら、彼の唇を再び探した。


キスは次第に深まり、お互いへの渇望は波のように押し寄せてきた。ヒョヌの手がジンスの濡れた体を慎重に、しかし大胆に撫でた。ジンスはヒョヌの手に触れるたびに痺れるような快感を感じて、か細い呻き声を漏らした。日差しに照らされた彼の白い肌は、ほんのり赤く染まっていた。


「あ…んん…あ…ひっ…ヒョヌ…あ…」


ジンスの口から漏れる吐息は、波の音に混ざって消えていった。彼はヒョヌの肩を強く握りしめ、この瞬間の強烈さを全身で受け入れた。


「僕…この瞬間…うっ…永遠に…大切にしたい…」


「んん…僕たちの愛が…ふぅ…こんなに深まっていけるなんて…僕もすごく幸せだよ…はっ…」


ヒョヌはジンスの身振り一つ一つに反応し、彼をさらに深く抱きしめた。


「いつも…君だけを…うっ…愛するから…僕のすべてをかけて…」


熱い太陽の下、人里離れたビーチの片隅で、二人は世の中のすべてを忘れ、ただお互いだけに集中した。自然の音の中で交わされる愛は、原始的でありながらも純粋で、彼らの魂をさらに深いところから一つに結びつけてくれた。どれだけの時間が流れたかも忘れたまま、彼らはお互いの体と心に愛の証を刻み、恍惚とした瞬間を満喫した。


日が傾きかけた頃、二人は疲れていたが満たされた心で、お互いに寄りかかって座っていた。何も言わずに、ただお互いの温もりを感じながら穏やかになった海を眺めた。新婚旅行の時間はあっという間に過ぎていったが、共に作ったこの大切な記憶は、永遠に彼らの心の中に残り、輝き続けるだろう。


新婚旅行の最後の日の夜、二人は初めて食事をしたレストランの窓際の席に再び座った。最後の晩餐を楽しみながら、彼らはこれからの人生について真剣に語り合った。


「もう帰ったら…また忙しい日常が始まるのかな?」


ジンスが少し名残惜しそうに言った。


「そうだろうね。でも、もう一人じゃないだろ。」


ヒョヌがジンスの手を温かく包み込んだ。


「僕は君が医者として夢を広げていくのを、これからも応援するよ。君は僕の新しい挑戦を支えてくれる。僕たちはそれぞれの場所で最善を尽くしながら、また一緒にいる時間を大切にすればいい。僕たちの愛がもっと深まったから、一緒に乗り越えられないことはないはずだ。」


ジンスはヒョヌの言葉にうなずき、微笑んだ。彼の眼差しは未来への確信で輝いていた。


「本当にありがとう、ヒョヌ。君と一緒なら…どんな困難も怖くない。僕たち、本当にうまくやっていけるよ。」


夕食を終え、二人は最後にビーチを歩いた。夜空の星は相変わらず美しく輝いていて、波の音は変わらず穏やかだった。ヒョヌは歩くのを止めて、ジンスの顔を両手で包み込んだ。


「君といるすべての瞬間が奇跡みたいだ、ジンス。僕たちの愛もあの星たちのように、あの海のように、永遠に変わらないことを願うよ。」


「僕もだよ、ヒョヌ。」


ジンスの声が感動に濡れた。


「僕たちが一緒に作っていく物語が…あの夜空の星よりもっと多くて、美しいって信じてる。」


二人は最後に、お互いの唇を深く重ね合わせた。新婚旅行での熱く美しい記憶を胸の奥に刻みながら、彼らは再び日常に戻る準備をした。帰路の足取りは名残惜しかったが、彼らの心はお互いへの愛と未来への希望で満ちていた。ビーチでの約束のように、彼らの愛の物語は、今、最も輝かしいページを開き始めたところだった。

.

.

.

読んでくれてありがとう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ