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柔道着の代わりに、愛を着てみようか?05

[BL] 柔道着の代わりに、愛を着てみようか?05

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時間は国家代表選手村の太い汗のしずくと共に流れた。ついにヒョヌは夢にまで見たオリンピック出場権を手に入れた。古い柔道場で初めて道着を着た幼い少年は、今や太極マークを胸につけ、世界舞台へと向かう準備をしていた。体育館のマットの上、ヒョヌは最後の追い込みに余念がなかった。彼の体は数年間の厳しい訓練で完璧に鍛えられた兵器のようであり、鋭い眼差しはただ前方にある目標だけを向いていた。背負い投げ、大腿投げ、固め技。慣れた動作を繰り返しながら呼吸を整えるたびに、彼の全身からは熱い湯気が立ち上った。


訓練中に与えられた短い休憩時間、ヒョヌは荒い息を吐きながらベンチにどさっと座り込んだ。タオルで流れ落ちる汗を拭きながら、彼はゆっくりと目を閉じた。これまでの時間が走馬灯のように頭をよぎった。柔道が好きで、ただ強くなりたくて始めた運動。何度も倒され、投げられながらも諦めなかった日々。減量の苦痛と怪我の痛みの中でも、彼を立ち上がらせたのは「オリンピック」というたった一つの目標だった。そして、その目標と同じくらい鮮明に浮かび上がるもう一つの存在、キム・ジンス。


「会いたい、ジンス。」


その思いだけで、疲れた体に再び力が満ちるような気がした。医大生として誰よりも忙しい時間を過ごしながらも、いつも自分の最も心強い支えになってくれた人。彼の落ち着いた声、温かい眼差し、揺るぎない信頼は、ヒョヌがスランプに陥った時や、重要な試合を前にして極度の緊張に苦しむ時、いつでも彼を再び立ち上がらせる魔法のようだった。ジンスがいなかったら、果たしてここまで来られただろうか。ヒョヌは首を横に振った。不可能だっただろう。


考えにふけっていたヒョヌのポケットで、振動が鳴った。取り出した携帯電話の画面には「俺の愛する真面目くん♡」と登録された名前が光っていた。タイミングも最高だ。ヒョヌは思わず口元に笑みが広がるのを感じながら電話に出た。


「もしもし、ジンス。」


受話器の向こうからジンスの優しく穏やかな声が流れてきた。


「ヒョヌ、練習終わった?今日のコンディションはどう?」


いつものように彼の安否を先に尋ねる声だった。


「ちょうど休憩時間だよ。コンディション?死にそうだったけど、お前の声を聞いたら生き返るみたいだ。」


ヒョヌはわざと大げさに答えた。


「つらいのは分かるけど、でも無理しすぎないで。自分の体が一番大事じゃないか。どこか痛いところとか、不調なところはない?」


心配がたっぷりこもったジンスの言葉に、ヒョヌの心が温かくなった。医大生らしく、いつも彼の健康をまず気遣ってくれた。


「心配しないで、キム先生。めちゃくちゃ元気だよ。でも正直…ちょっときついな。プレッシャーもすごいし。」


ヒョヌはジンスの前では、正直に弱音を吐くことができた。


「そうだよね。当然だ。でも、君は十分にやり遂げられるよ、ヒョヌ。君がどれだけ努力してきたか、僕が一番よく知ってるから。プレッシャーを感じずに、ただ君がやってきた通り、自分を信じてやればいい。」


ジンスの声には、揺るぎない信頼が込められていた。その声が、その信頼が、ヒョヌにとっては世の中のどんな励ましよりも大きな力になった。


「ありがとう、ジンス。本当に。お前がこう言ってくれると…本当に力が出る。必ずお前に金メダルをかけてあげるから。」


「メダルの色は重要じゃない。君がその舞台に立つだけで、僕はもう十分に誇らしいし、幸せだよ。怪我をせずに、後悔なく楽しんで来て。それでいいから。」


心からの言葉だった。二人は短いけれど深い会話を交わし、それぞれの場所に戻った。ヒョヌは再びマットの上に立ち、彼の眼差しは以前よりもさらに強固になっていた。


数日後、決戦の日が明けた。オリンピック選手団のユニフォームを着こなしたヒョヌは、出国のため空港へ向かった。数多くの取材陣と見送りの人々の中で、ヒョヌの目はただ一人だけを探していた。そしてすぐに、人ごみの中で切ない眼差しで自分を見つめているジンスを発見した。


「ジンス!」


ヒョョヌはスタスタと近づき、ジンスを思い切り抱きしめた。

人々の視線など気にもしなかった。ジンスもまたヒョヌの背中を力強く抱きしめた。お互いの心臓の鼓動がそのまま感じられた。


「本当…に本当にかっこいい、イ・ヒョヌ。」


ジンスがヒョヌの顔を両手で包み込みながら言った。彼の目には誇らしさと切なさ、そして少しの心配が入り混じっていた。


「ついに向かうんだな、お前の夢の舞台に。」


「うん。行くよ!」


ヒョヌは子供のように明るく笑った。


「お前の応援のおかげでここまで来られた。行って、大騒ぎしてくるから。一番最初に、お前に見せてあげたいのが金メダルだ!」


「プレッシャーに思うなって言っただろ。」


ジンスが笑いながらヒョヌの頬を軽くつねった。


「行って、お前の柔道を存分にやってきて。僕はここで、お前の試合を一つも欠かさず応援するから。お前がどれだけ輝く人なのか、世界中の人々が知ることになるよ。」


出国時間が迫ってきた。短い出会い、長い余韻。二人はお互いの目を深く見つめ合った。多くの言葉を交わさなくても、お互いの心を十分に読み取ることができた。ヒョヌはジンスの額に短くキスをし、もう一度固く抱き合った後、背を向けた。ゲートに向かって歩いていくヒョヌの後ろ姿を、ジンスは目が赤くなるまで見つめた。ヒョヌは飛行機に乗り込み、ジンスは再び白い白衣が待つ病院へと足を進めた。それぞれの場所で、お互いを応援しながら。


オリンピックが開催される都市は、世界中から集まった選手と観客たちの熱気で熱かった。選手村に入ったヒョヌは、慣れない環境と途方もない規模に圧倒されながらも、胸の高鳴るわくわくと悲壮な覚悟を固めた。他の国の選手たちと顔を合わせながら競争心を燃やしたり、時には厳しい訓練と孤独の中でジンスの声が恋しくなったりもした。


ついにヒョヌの試合当日。競技場の中は観客の歓声で満たされ、マットの上には張り詰めた緊張感が漂っていた。ヒョヌは最後に柔道着の身なりを整え、深呼吸をした。


「できる。僕はイ・ヒョヌだ。そして僕のそばにはキム・ジンスがいる。」


心の中で呪文を唱えた。


試合直前、彼はジンスに短い電話をかけた。韓国は明け方の時間のはずなのに、ジンスは電話に出るとすぐに元気な声で応援を送った。


「ヒョヌ!ついに始まるんだね!緊張せずに、いつもの通りにやるだけだよ!」


「うん…すごく緊張するよ、な。」


ヒョヌは正直に言った。


「でも不思議と…お前の声を聞いたら、少し落ち着くような気がする。」


「僕がここで君の背中にぴったりくっついて応援してるって思って!君は一人じゃない。僕はいつも君の味方だよ。結果なんて気にしないで、ただ一瞬一瞬に最善を尽くして。それだけで、君は僕にとって最高の選手だよ。」


「ありがとう、ジンス…本当にありがとう。」


ヒョヌの声が少し詰まった。


「お前とこうして電話するこの瞬間が…すごく大切だ。」


電話を切り、ヒョヌはマットの上にスタスタと上がった。審判の合図とともに試合が始まった。相手選手の鋭い眼差しと勢いに一瞬ひるんだが、ヒョヌはすぐに平静を取り戻し、自分のペースで試合を進めていった。組み手争いから激しく繰り広げられ、ヒョヌはこれまで磨き上げてきた技術を惜しみなく注ぎ込んだ。観客席の歓声、コーチの叫び声の中でも、彼の頭の中にはジンスの笑顔が浮かんだ。その笑顔が彼をさらに強くした。


結果は残念ながら金メダルではなかった。熾烈な接戦の末、貴重な銅メダルを首にかけた。表彰台の上で太極旗を眺めながら、彼は万感が交錯した。悔しさがないわけではなかったが、後悔はなかった。自分のすべてを注ぎ込み、世界舞台で堂々と実力を証明した。そして、このメダルは彼一人だけのものではなかった。自分を信じて応援してくれたジンスと共に成し遂げた結果だった。


すべてのスケジュールを終えて帰国する飛行機の中で、ヒョヌは窓の外を眺めながら静かに微笑んだ。長く長かったオリンピックの旅は終わったが、新しい始まりが待っていた。空港に到着するやいなや、彼は約束でもしたかのように出迎えに来ているジンスを発見した。メダルや成績のためではなく、ただ「イ・ヒョヌ」という人を待っていてくれた彼の恋人。


「ヒョヌ!」


「ジンス!」


二人は周囲の視線など気にせず、お互いを力強く抱きしめた。数日ぶりの再会だったが、何年も離れていたかのように切なかった。


「お疲れ様。本当に…本当によくやったよ、ヒョヌ。」


ジンスがヒョヌの顔を両手で包み込みながら、涙ぐんだ笑顔を見せた。少し痩せたようなヒョヌの顔をなでる手つきが優しかった。


「お前のおかげで頑張れた。本当に。」


ヒョヌはジンスの胸に顔をうずめながら、安堵混じりの息を吐いた。


その日の夜、二人は静かな食堂で向かい合って座り、たまった話をした。ヒョヌはオリンピックでの経験、緊張した瞬間、メダルを獲った時の気持ち、そして試合場で偶然出会った小学校の同級生の話まで、楽しそうに話した。ジンスはヒョヌの話に耳を傾け、一緒に笑い、一緒に感嘆し、時には心からの慰めをかけた。ヒョヌは悟った。メダルよりもっと価値のあることは、このすべての過程を一緒に喜び、悲しんでくれる人がそばにいるという事実だということを。


「ヒョヌ、」


ジンスがヒョヌの手に自分の手を重ねながら言った。


「オリンピックは終わったけど、これが終わりじゃないだろ。僕たちはこれからまた、別の夢に向かって進まなければならない。もっと素敵な未来を一緒に作っていこう。」


ジンスの言葉は、新しい始まりに向けた温かい励ましだった。ヒョヌはジンスの手を握り返し、彼の目を深く見つめた。


「うん。そうだよ。これからは、お前と一緒に見る夢に向かって走っていく。柔道選手イ・ヒョヌとしても、そしてお前の人キム・ジンスとしても。」


その夜、二人はお互いの存在が、お互いにとってどれほど大きな力と慰めになるのかを改めて深く確認した。オリンピックという大きな山を越え、彼らの愛はさらに強固で成熟していた。これからどんな挑戦や試練が待ち受けていようとも、二人は手を取り合って乗り越えていく準備ができていた。お互いが、お互いにとって最も輝くメダルであることを知っているから。

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