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柔道着の代わりに、愛を着てみようか? 02

[BL] 柔道着の代わりに、愛を着てみようか?02

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時間は、体育館のマットを転がる汗のように、図書館のページをめくる手のように、あっという間に過ぎ去った。ヒョヌは自分が変わっていることを漠然と感じていた。以前は柔道、次の練習、迫る試合だけが頭の中を占めていたが、今はその隙間に、他の風景が入り込むようになっていた。眼鏡越しに見える真剣な瞳、ぎこちなく柔道着を締める細い指、説明を聞くときにわずかに開く唇。キム・ジンスという存在が、ヒョヌの硬い世界に穏やかだが止まらない波紋を投げかけていた。


体育の時間が終わり、一人残って追加練習をしている時でさえ、ふとジンスのぎこちない動きが思い出されて、思わず笑みがこぼれた。しかし、その笑みの後になぜか名状しがたい寂しさと、また会いたいという気持ちが湧いてくるのか、ヒョヌは戸惑っていた。授業中にふと顔を向け、窓際の席に座っているジンスの横顔を盗み見る回数が増えていった。ジンスが難しい問題に集中するときにわずかに眉をひそめる様子、細い手首でノートを取る姿といった些細なことが、ヒョヌの視線を引きつけた。これは単なる好奇心やパートナーとしての関心とは異なる種類の感情だった。もっと深く、もっと個人的で、説明しがたい震えを伴うものだった。しかし、「友情」という慣れた言葉の陰に隠れて、ヒョヌはその感情の名前から目を背けようと努めた。


「ただちょっと変わったやつだから気になるだけだ。」


と自分に言い聞かせたが、心臓は別の答えを出しているようだった。


そんなある日の体育の授業後だった。ロッカールームで柔道着を脱ぎ、制服に着替えていると、先に着替えを終えて出て行こうとしていたジンスの後ろ姿が目に飛び込んできた。いつもより小さく、ひ弱に見える肩。その瞬間、ヒョヌは思わず衝動的に言葉を発した。心臓が先に反応し、口がそれに続いて動いたようだった。


「おい、キム・ジンス。」


ジンスが少し驚いたような目で振り返った。眼鏡越しの瞳が丸く見開かれた。ヒョヌはなんとなく首の後ろを掻きながら、どこに視線を向けたらいいか分からず、少しためらった。


「…夕食、一緒に食べるか?」


口に出してから「しまった」と思ったが、もう後の祭りだった。ジンスの顔には当惑と驚きが入り混じっていた。それもそのはず、二人は体育の授業以外ではこれといった交流がほとんどない仲だったからだ。短い沈黙が流れた。ヒョヌはなんとなく緊張して生唾を飲み込んだ。断られたら気まずくなるだろうし、あまりに突然だったか。後悔が押し寄せてくる頃、ジンスが小さな声で答えた。


「…え?う、うん。いいよ。」


予想外の肯定的な答えに、ヒョヌは心の中で安堵のため息をついた。同時に心臓が心地よく高鳴った。


二人は学校の前にあり、生徒たちがよく利用する小さな軽食店へ向かった。賑やかな雰囲気の中で、奥まったテーブルに座ると、気まずい空気が漂った。各自トンカツを注文し、料理が出てくるのを待つ間、ジンスは気まずさを隠すかのようにテーブルの上の水差しをいじっていた。いつもの落ち着きはどこへやら、どこか浮かれているようでもあり、緊張している様子がありありと見て取れた。ヒョヌはそんなジンスの姿がなぜか可愛らしく思え、思わず口元に笑みがこぼれた。その笑みを意識したジンスの頬がかすかに赤くなるのをヒョヌは見逃さなかった。


「体育の時間、きつくないか?」


ヒョヌが先に沈黙を破った。


「え?あ、少し…でも、最近は君のおかげで楽しいよ。」


ジンスが正直に答えながらヒョヌを見つめた。その視線に含まれた飾り気のない感謝がヒョヌの心をくすぐった。


「よかった。君、意外と根性あるな。最初は完全に運動音痴かと思ったのに。」ヒョヌが冗談っぽく言った。


「運動音痴だよ…でも君がちゃんと教えてくれるから。」


ジンスがはにかむように笑って答えた。


湯気が立ち上るトンカツが出てきて、二人はしばらく食事に集中した。サクサクした衣の音とフォークとナイフがぶつかる音だけが気まずさを埋めた。しかし、食事をするうちに少しずつ緊張が解け、自然と会話が続いた。学校生活、好きな科目、嫌いな先生の話といった平凡な話題が交わされた。するとジンスがふと、慎重に尋ねた。普段の彼の性格なら簡単に口にしなかったであろう質問だった。


「ヒョヌは…夢、何?」


質問を投げかけるジンスの瞳は好奇心で輝いていた。ヒョヌはしばらくフォークを置き、ジンスを見つめた。自分の夢について誰かからこんなに真剣に尋ねられたのは久しぶりだった。


「俺は柔道でオリンピックに出ること。国家代表になって表彰台の一番高いところに立つのが目標だ。」


迷いのないヒョヌの答えには、彼の人生を貫く情熱と汗がそのまま込められていた。ジンスは目を大きく見開いて感嘆の声を漏らした。


「わぁ…本当にすごいね。きっと叶えられるよ。僕が応援するから。」


真心がこもった応援だった。ヒョヌは胸の奥が熱くなるのを感じた。いつも一人だけの戦いだと思っていたのに、誰かが自分の夢を心から応援してくれるという事実が、改めて心に響いた。


「ありがとう、ジンス。君は?君は何になりたいんだ?」


「僕は…医者になりたい。病気の人を助けたいから。」


ジンスは少し照れたように視線を下げて答えた。彼の落ち着いた声には、静かだが確固たる意志が感じられた。


お互いの夢を分かち合うことで、二人の間の壁は目に見えて崩れていった。ヒョヌはジンスが単に勉強ができる「優等生」なだけでなく、温かい心と深い考えを持つ人であることを改めて悟った。そして、ジンスに対する自分の感情が、もはや「友情」や


「好奇心」


という言葉では説明できないことをはっきりと認識した。ジンスの静かな声、真剣な眼差し、時折見せるはにかんだ笑顔一つ一つが、ヒョヌの心を強く揺さぶっていた。これは…好きな気持ちだった。


食事を終えて店を出る頃には、すでに日が沈み、闇が降りていた。街灯の明かりがまばらに道を照らす学校の運動場を並んで歩いていると、夏の夜の蒸し暑い空気の中で、ヒョヌの心臓は抑えきれずに高鳴っていた。もうこの感情を隠すことも、隠したいとも思わなかった。彼は足を止め、ジンスを振り返った。ジンスもそれに倣って立ち止まり、不思議そうな目でヒョヌを見つめた。ヒョヌは大きく深呼吸をした。声が震えないことを願いながら、勇気を出して口を開いた。


「ジンス。」


「うん?」


「俺…どうやら、君を…好きなようだ。」


震える声で吐き出された告白は、夜の空気の中に静かに広がっていった。コオロギの鳴き声だけが静寂を埋めた。ジンスはその場に凍りついたようにぴくりとも動かなかった。驚きで大きく見開かれた瞳が、街灯の光の下で揺れていた。予想外の告白に、何を言えばいいのか分からないように、唇だけがかすかに震えた。ヒョヌは焦りながらジンスの次の言葉を待った。心臓が破裂しそうだった。


数秒とも思える時間が流れ、ジンスはゆっくりと顔を上げてヒョヌの目を見つめた。彼の頬は火照っており、瞳には混乱と共に、ヒョヌがまだ気づいていなかった深い感情が揺らめいていた。そして、とても小さな、ほとんどささやきに近い声で答えた。


「…僕も。」


「…何?」ヒョヌは自分の耳を疑った。


「僕も…君が好きだよ、ヒョヌ。」


今度はもう少しはっきりと聞こえた。その瞬間、ヒョヌは世界を手に入れたかのような安堵感と喜びに大きく息を吐いた。込み上げてくる感情を抑えきれず、思わず一歩近づいてジンスの前に立った。ためらいは短かった。すべてがあまりにも自然に感じられた。ヒョヌは震える手を伸ばし、ジンスの頬を優しく包み込んだ。眼鏡越しに見えるジンスの目が驚きと照れで細かく震えた。ヒョヌはゆっくりと頭を下げ、慎重にジンスの唇に自分の唇を重ねた。


ファーストキスだった。


世界のすべての音が消え、ただお互いの息遣いと心臓の鼓動だけが感じられるようだった。ジンスの唇は思ったよりずっと柔らかく、温かかった。ヒョヌは込み上げる感情に目を閉じた。不器用だが真心を込めて伝わる温かさに、全身の感覚が目覚めるようだった。ジンスも最初は硬く固まっていたが、やがてヒョヌの腰に回された彼の柔道着の裾をそっと掴んだ。短いが永遠のように感じられる瞬間だった。夜空の星々が皆、彼らのために輝いているようだった。


唇が離れ、二人は息を整えながらお互いを見つめ合った。気まずさとときめきが入り混じった空気の中で、もはや二人の関係が以前とは完全に変わってしまったことを、誰も口にしなかったが分かっていた。友達という名前では収まりきらない、新しい感情が彼らの間に鮮やかに咲き始めていた。


「…これから…どうすればいいんだろう?」


ジンスがまだ震える声で、赤くなった顔を懸命に隠しながら尋ねた。


「俺もよく分からない。」


ヒョヌが正直に答え、優しく微笑んだ。


「でも…ただこうして、君と一緒にいること。それがいいと思う。」


ヒョヌはジンスの顔を包んでいた手を下ろし、彼の手を握った。少しためらっていたようだったジンスの指が、やがてヒョヌの手を握り返した。温かく柔らかな感触が手のひらを通して心臓まで伝わるようだった。


「…じゃあ、僕たち…これからもっと頻繁に会おうね。」


ジンスが勇気を出して言った。握った手に少し力が入った。


「うん。毎日。」


ヒョヌが迷いなく答え、ジンスの手をさらにしっかりと握った。


温かい夏の夜、星空の下で向かい合って握り合った二人の手のように、彼らの心も固く結ばれた。空には数え切れないほどの星々が輝いており、ヒョヌとジンスの心の中にも、始まったばかりの愛の光が明るく燃え上がり始めていた。一緒に過ごす時間が増えるにつれて、この光はさらに明るく強くなるだろう。お互いの体温が、不器用な告白が、そして今しがた交わしたファーストキスの感触が、世界中のどんなものよりも大切に感じられる夜だった。


その後、二人の日常は微妙に、しかし確実に変わっていった。体育館での時間は、もはや単なる練習時間ではなかった。ヒョヌはジンスの姿勢を直してやる際に触れる手に、以前とは違う震えを感じ、ジンスはヒョヌの低い声と集中する横顔に、しきりに視線を奪われるようになった。学校が終わると、どちらからともなくお互いを探すようになった。図書館で並んで座ってそれぞれの勉強をしたり、運動場のベンチに座って他愛ない話をしたりした。ヒョヌの練習がある日には、ジンスは時々体育館の隅に座って汗を流すヒョヌの姿を静かに見守った。その姿は相変わらず格好良かったが、今ではただ憧れの対象ではなく、自分の心をときめかせる特別な存在として感じられるようになっていた。


そんなある日、一緒に下校道を歩いていたジンスが不意に言った。


「ヒョヌ、僕…柔道、もっとちゃんと習ってみたい。」


ヒョヌは驚いて足を止め、ジンスを見つめた。


「本当に?体育の時間以外で?」


「うん。大変だろうけど…君と一緒に運動するの、楽しいだろうなって。それに…君が好きなこと、僕ももっと知りたいから。」


ジンスは照れたように視線をそらして言った。


ヒョヌの顔に明るい笑顔が広がった。心から喜んでいる表情だった。


「本当か?わぁ、じゃあ当然一緒にやろう!俺が隣でちゃんと教えてやるよ!きつかったらいつでも言えよ!」


ジンスは、満面の笑みを浮かべるヒョヌの姿に、つられて気分が良くなった。


「うん!頑張るよ!」


柔道という共通の接点は、これから二人の間をさらに特別な絆で結びつけるだろう。硬い柔道着の感触のように不器用でぎこちなかったが、お互いへの気持ちは、どんな技よりも強く深く根付いていた。初めての感情の気づきと甘いファーストキスは、二人の少年の恋の物語に胸躍る序幕を上げ、これから繰り広げられる日々は予測不可能な出来事でいっぱいだろうが、お互いの存在だけで十分に輝くだろうと予感させた。

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作:MukKuInseo

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