柔道着の代わりに、愛を着てみようか? 18
冷たい風に襟を正したくなる12月、街はいつの間にかきらめくクリスマスの装飾と楽しげなキャロルの音色で、年末の雰囲気が一気に高まっていた。ヒョヌとジンスの家のリビングの片隅にも、小ぶりなクリスマスツリーが飾られた。ミンジェが幼稚園で作ってきた不器用ながらも一生懸命な飾りと、ヒョヌとジンスが一緒に選んだ輝くオーナメントが調和し、素朴ながらも温かな光を放っていた。
しかし、その穏やかな風景とは裏腹に、最近のミンジェは少し元気がなく見える日が多かった。学校から帰ってきても、いつものようにお喋りするよりは、静かに自分の部屋に入って絵を描いたりレゴをいじったりする時間が増えていた。ヒョヌとジンスは心配そうにミンジェを見守りながら、慎重に歩み寄るタイミングを伺っていた。
そんな金曜日の夕方、三人が食卓を囲んで夕食を共にしていた時のことだ。ヒョヌがミンジェの好物であるフィッシュカツをほぐしてあげながら尋ねた。
「息子よ、最近学校で何か辛いことでもあったか? パパたちに隠し事してるみたいだけど。」
ミンジェはフォークを置いて少し躊躇う様子を見せたが、やがて小さな声で口を開いた。
「……学校の図工の時間に……家族の絵を描く宿題があったの。」
「うん、それで?」
ジンスが心配そうな眼差しでミンジェを見つめ、次の言葉を待った。
「僕……ヒョヌパパとジンスパパと僕と……僕たち三人が手を繋いでいるところを描いたんだけど……隣に座ってた友達が……絵を見て……『君の家はどうしてお母さんはいなくてパパが二人なの? おかしいよ』……って言ったの。」
ミンジェの声は次第にか細くなり、丸い瞳にはみるみるうちに涙が溜まった。
「他の友達もみんな見てるみたいで……だから……そのまま……絵を隠しちゃったの。」
子どもの繊細な心に傷をつけたであろう友達の無頓着な言葉と周囲の視線。ヒョヌとジンスの胸にも、鋭い何かが突き刺さるような痛みを感じた。悲しみとともに友達への怒りが込み上げもしたが、今最も重要なのは傷ついたミンジェの心を包み込んであげることだった。
ジンスは席を立ち、ミンジェのそばへ寄ってその小さな肩をぎゅっと抱きしめた。
「ああ、ミンジェ……。それで悲しかったんだね。友達にそんなふうに言われて、すごく驚いて悲しかっただろう。」
ジンスの声は限りなく優しく温かかった。彼はミンジェが涙を堪えようと必死なのを見て、その背中をゆっくりとなで下ろした。
ヒョヌもミンジェの向かい側に座り、その目を見つめて言った。彼の声は低く力強かったが、その中に込められた愛と支持ははっきりと感じられた。
「ミンジェ、友達はよく知らなくてそんなことを言ったんだ。世界にはいろんな形の家族があって、僕たちの家族はその中の一つに過ぎない。お父さんとお母さんがいる家族、おじいちゃんやおばあちゃんと住んでいる家族、そして僕たちみたいにパパが二人いる家族。大切なのは誰がいるかじゃなくて、お互いにどれだけ愛し合って大切に想っているかだよ。ミンジェは、ヒョヌパパとジンスパパから世界中の誰よりも大きな愛を受けているじゃないか。そうだろ?」
「……うん。」
ミンジェは涙を拭いながら、小さく頷いた。
「それにね、ミンジェ」
ジンスが再び優しく言葉を続けた。
「友達が『おかしい』と言ったのは、ただ自分と違って馴染みがなかったからだと思うよ。初めて食べる料理や初めて聞く音楽みたいにね。そんな時は、ミンジェが勇気を出して説明してあげることもできるんだ。『僕の家族はパパが二人だけど、僕たちはとっても愛し合っていて幸せだよ!』ってね。もちろん、そう言いたくなければ言わなくていい。一番大切なのは、ミンジェが僕たちの家族を誇りに思う気持ちだから。」
「そうだぞ。それにパパたちは、息子が描いた絵が世界で一番かっこよくて誇らしいよ! 後でパパたちにだけ、こっそり見せてくれるか?」ヒョヌがミンジェの気分を晴らそうと、いたずらっぽく尋ねた。
ミンジェは少し躊躇ったが、やがて涙を拭いて小さな笑みを浮かべながら頷いた。
「うん……後で見せてあげる。すっごく上手に描けたんだから!」
ようやくミンジェの顔に生気が戻った。
その夜、ミンジェが眠りについた後、ヒョヌとジンスはリビングに向かい合って座り、深い対話を交わした。
「今日……ミンジェの話を聞いて……胸が本当に痛かった。」ジンスが苦い表情で言った。「僕たちがいくら努力しても、世間の偏見や無知から子どもを完全に守ってあげることはできないんだろうね……。」
「だからといって、俺たちが縮こまる必要はないさ。」
ヒョヌがジンスの手を握りながら言った。
「俺たちがもっと堂々としないとな。そしてミンジェにも、俺たちの家族の姿が『間違い』ではなく『違い』であって、その違いがいかに大切で美しいかを、これからも伝え続け、感じさせてやらなきゃいけない。時間はかかるだろうけど、ミンジェはきっともっと強く賢い子に育つさ。うちの息子、今日の友達の言葉に傷つきながらも、俺たちに正直に打ち明けてくれただけで、どれほど勇敢か。」
ヒョヌの言葉にジンスも頷き、同意した。そう、彼らは挫折するよりも、共に道を探して進まなければならなかった。
翌日、ヒョヌは少年柔道大会の会場へと向かった。心の一角にはミンジェへの心配が残っていたが、同時にクラブの子どもたち、特にシウへの激励と指導に集中しなければならなかった。会場は子どもたちの緊張した表情と保護者たちの応援の熱気で包まれていた。いよいよシウの番。マットに立ったシウの表情は依然として強張っていたが、以前のように逃げ出したり諦めたりする気配は見られなかった。
試合が始まり、シウはヒョヌが教えた通り、冷静に組み手争いを繰り広げた。相手選手の攻撃に何度か危機を迎える場面もあったが、驚くことにシウは倒れずに耐え抜いた。そしてついに、練習していた足技を試みた! 結果は惜しくもポイントには繋がらず、最終的に判定で敗北してしまったが、ヒョヌは結果に関係なく胸が熱くなる感動を覚えた。シウが恐怖を乗り越えて自ら技を仕掛けたこと、最後まで諦めずに試合に臨んだこと。それだけで、とてつもない成長だった。
試合が終わり、マットから降りてくるシウにヒョヌは歩み寄り、その肩を力いっぱい抱きしめた。
「シウ! 今日のお前は本当に最高だったぞ! 結果は残念だけど、お前が今日見せた勇気と技は金メダル級だ! 見たか? お前だってできるんだよ!」
ヒョヌの真心のこもった称賛に、シウの顔に照れくさそうだが誇らしげな微笑みが浮かんだ。子どもの小さな変化が、ヒョヌにとってはどんなメダルよりも大きな報いと喜びをもたらしてくれた。指導者としての道は険しいが、意味があるということを改めて悟る瞬間だった。
一方、ジンスは年末を控えて押し寄せる手術と学会の準備で、目が回るほど忙しい日々を過ごしていた。医長として病院全体の運営にまで気を配らなければならず、彼の肩はより一層重かった。疲労が蓄積する中で、時折ヒョヌやミンジェに対しても敏感に反応してしまう自分に気づき、落ち込むこともあった。しかし彼は家族に辛い素振りを見せるよりは、自分の場所で黙々と最善を尽くすことで、愛を表現しようと努めた。
クリスマスを数日後に控えた週末の夜、疲れ切った体を引きずって帰宅したジンスは、玄関を開けて驚いた。リビングにはヒョヌとミンジェが手作りした色とりどりのクリスマスカードや装飾があふれ、食卓の上には湯気の立つ温かい夕食が並んでいた。
「ジンスパパ! サプライズ!」ミンジェがサンタの帽子を被って駆け寄り、ジンスの腕の中に飛び込んできた。
「メリークリスマス、あなた。」ヒョヌもエプロン姿で笑いながらジンスを迎えた。
「今日もお疲れ様。あなたが大変だろうと思って、僕たちが特別に準備したんだ。あなたの好物のカルビチムとチャプチェだよ!」
予想外の温かな歓迎に、ジンスの目頭が熱くなった。一日の疲れが雪のように溶けていく気分だった。三人は食卓を囲んで笑い声を上げながら、美味しい夕食を楽しんだ。食事の後は一緒にキャロルを歌い、クリスマスツリーの仕上げをした。ツリーの頂点に輝く星を飾るミンジェの姿、その姿を愛おしそうに見つめるヒョヌの姿、そしてその二人を温かく見つめる自分自身の姿。この瞬間こそが、自分が夢見てきた完璧な幸せであることを、ジンスは改めて実感した。
眠りにつく前、ジンスはミンジェの部屋に入り、静かに子どもの髪を撫でてやった。
「ミンジェ、今日はパパたちに本当に大きなプレゼントをくれたね。ありがとう、僕たちの息子。」
「へへ、パパたちのこと愛してるからだよ!」
ミンジェは眠そうな目をこすりながら、はにかんで笑った。
寝室に戻ったジンスは、ヒョヌの腕に抱かれて静かに囁いた。
「今日は本当にありがとう、ヒョヌ。あなたとミンジェのおかげで、辛いこと全部忘れちゃったよ。」
「これくらい、どうってことないさ。」
ヒョヌはジンスの背中をポンポンと叩きながら言った。
「俺たちは家族なんだから、当たり前だろ。お前が俺たちのために毎日どれだけ頑張ってるか分かってる。だから辛い時はいつでも俺たちに頼れ。俺たちはいつもお前の味方なんだから。」
互いの温もりを分かち合い、彼らは再び家族という名の下で固く結ばれていることを確認した。世間の冷たい風の中でも、彼らの家は互いにとって最も温かく安全な港となっていた。輝くツリーの光の下、ヒョヌとジンス、そしてミンジェの愛は、深まる冬の夜のように、より一層強く、美しく輝いていた。温もりに染まった冬、彼らの物語は依然として幸せに続いていた。




