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ナマズ・オブ・ザ・デッドの笑顔

ナマズ・オブ・ザ・デッドが笑った瞬間、銀河の回転速度が加速した。

皿が弾丸のように飛び交い、空間が「ぐにゃり」と曲がる音を立てる。

ムーンフィッシュ博士はハンドルを握り締め、叫んだ。


「次は何を掴む!?ケルベロス、大尉、何か見えるか!?」


マカロニ大尉はパスタの触手を空に伸ばし、目を閉じた。

「……見える、見えるぞ博士!時空の裂け目の中に……熱々のカツ丼が浮いている!」


「カツ丼だと!?なぜそれが!?」


ケルベロス・オルガンが不協和音を響かせ、三つの口が同時に言葉を発した。

「カツ丼は選択の象徴。揚げるか、煮るか、捨てるか。それが人生のすべてだ。」


博士は目を見開き、決意を固めた。

「ならば――取るぞ、カツ丼を!」


バスは再び加速し、空間を切り裂くように飛び込んだ。

途端に、景色が変わる。

そこは「時間のない食堂」だった。

時計は止まり、店主は存在せず、メニュー表にはただ一行だけが書かれていた。


「カツ丼はカツ丼であれ。」


博士は厨房の奥へと進み、鍋の前で立ち尽くしていたナマズ・オブ・ザ・デッドに再び出会う。

ナマズはレードルを片手に、ゆっくりと振り返った。


「君はまだ探しているのか?」

「そうだ、俺は『意味』を探している!」

「意味は……揚げたカツがソースを吸うとき、油膜の向こうに滲む。」


その言葉と同時に、鍋から湯気が立ち昇り、そこに「意味の断片」が浮かび上がった。


「真実とは、ただの凝固したスープである。」

「過去は既に飲み干した紅茶の香り。」

「存在は、永遠に続くラーメンの湯切り音。」


博士は汗をぬぐい、ハムスターの合唱を背に受け、拳を握りしめた。

「……分からない!分からないが、進むしかない!」


そのとき、ケルベロスが叫んだ。

「博士!次のステージが開かれる!」


マカロニ大尉がスパゲッティの腕で博士を掴み、跳躍した。

バスは再び回転寿司銀河を飛び出し、巨大なトーストの上に着地した。

遠くでは、ジャムの川が赤く光り、トーストの上で目玉焼きが「ピチピチ」と音を立てている。


博士は振り返り、仲間たちに言った。

「よし、行くぞ。次はパンの神殿だ。」

ケルベロスと大尉は頷き、ハムスターたちはピアノ線の上で踊り始めた。

そして銀河の彼方で、ナマズの低いうめき声が響いていた。


「意味は、最後に焼け焦げる。」

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