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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悲しき■■は絶望し、苦しむ■■は悲劇を演じる。

この世界には昔、勇者と魔王が存在していた。

勇者は魔王を倒し、世界に平和と幸せを実現するため、
魔王は勇者を倒し、世界に破滅と絶望を実現するため、

その両者は相まみえることもなく、互いにいがみ合い、何度も何度も争っていた。

そして・・・・そして・・・・その二人の物語は勇者が魔王を討つことで終幕を迎える。

ずっと昔、誰かが話してくれた勇者伝説というお話。

その頃は俺も・・・勇者にあこがれていた。

自分も勇者になって大切なものを守りたい、きっと勇者はすごいのだろう。
そのお話の勇者にあって、話がしてみたいとも思っていた。

ただ・・・それは本当にばからしいことで・・・
絶対にありえないことなんだと、理解してしまった。

だってこの世界には勇者なんていないのだから。
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