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プロローグ
「何度もごめんね。あなたにしか、できないお願いなの」
「なんでしょう、おかあさま」
「あなた達には幸せになって欲しいの」
「分かってますわ」
「何度も、何度も苦しい思いをさせてしまうと思うの」
「――何度も聞いてますわ」
「どうしても苦しかったら、これをあの子に…………」
「大丈夫ですわ、肌見放さず持っていますわ」
「私のギフトは絶対ではないの、だから未来をかえて」
「分かっていますわ。おとうさまが殺された後、私の大切な人は必ず守ります」
「――ニノ……よろしく」