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壊れました
ぐにゃり、ぐにゃりと糸井の視界が揺らいでいく。
それもそうだろう。
彼の意識は現在第四の壁を越えた我々の意識をインストールされ、夢幻とも思える時間の中、亜空間とも精神空間とも感応空間とも呼べる空間を自在に彷徨っているのだ。
我々のこの主人公に対する作者の出力の不完全さと、彼の自我意識の確立は今まさに∀の無力さ、則ち力への渇望と意識が溶け合ったのだ。
我々は最早己の興味を以て文章を読む事はない。この世にある道具、知恵、ロゴスは均しく無力であり、超人足り得ぬ人間(=ひと)は絶望に陥るしかないのだ。しかも我々はおこがましい事にこの状態に名前を付けた。『離人症』である。
史ね。
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