№14 円卓の騎士は目覚める
円卓の騎士たちは。
ベディヴィアは目を開けた。
そこには、パロミデス、ボールス、ユーウェイン同胞がいる。
「・・・・・・」
「目覚めたか」
ボールスは言う。
「大丈夫か?」
パロミデスは声をかける。
「いくぞ」
ユーウェインは先へと歩く。
「ああ」
ベディヴィアはふらつく足取りで立ちあがると前を向いた。
(行かねば・・・云って、確かめなければ!)
次の闇の宮では、ガレスが血を流し倒れていた。
かなりの深手を負っている。
ベディヴィアは彼に回復の魔法を施す。
「・・・すまない」
ガレスは礼を言う。
「今は呼吸を整え、傷を治すのに集中を」
手かざしをするベディヴィアは、額に汗を滲ませる。
「先に行くぞ」
ユーウェイン達はその歩みを止めない。
「ああ・・・いくぞ・・・必ず」
床に倒れるガレスは仰向けのまま、右拳をつきあげた。
「先で待つ」
パロミデスは振り返らない。
「正義が勝つか邪覇が勝つか、我等円卓の騎士必ず見届けようぞ」
ボールスは力強く言った。
3人の騎士達は、先の宮へと進む。
「ベディヴィア、お前も先に行け」
ガレスは治癒魔法をするベディヴィアに、右手の平を広げ制する。
「いいえ、これだけの深手放っておけません」
彼は治療をやめようとしない。
「・・・すまない」
「必ず、見届けましょう。我等の主の戦いを」
「ああ」
ガレスは暗闇の天井を睨みつけた。
真実を求め。




