よく考えたらおかしくね?壺からアイテムが出るなんて。
ここは辺境にあると小さな村。
特徴は特になく観光名所もない。
しかし、今日は村の様子がおかしい。
一見いつもと変わらない村の風景だが何か違う。
それは何故か。
理由簡単、勇者が村に立ち寄るのだ。
勇者が村に来たら行うこと。
それは……
村人A「部屋の片づけよし、火元よし、棚の中身よし、壺の中身よし、樽の中身よし、さぁいつでも訪問しろ勇者!」
略奪という名のお宅訪問だ。
フフフ……この日のために色々アイテムを揃えておいたぞ。
しかもなんと集めるといいことがあるメダルも一枚ある。
さぁ、我が家に寄れ! 勇者!
村人Aは勇者が来るのを首を長くして待っていた。
そして、ついに……
ガチャッ
キタ~~~~!
勇者ご一行やって来ました!
しかし基本的にこちらから話すことはできない。
まず、勇者は村人Aに話しかけた。
村人A「へぇ~あんた王都からきたんだ。この村には大したものはないけどゆっくりしていきな」
村人Aは話は終わる、と思いきや。
村人A「へぇ~あんた王都からきたんだ。この村には大したものはないけどゆっくりしていきな」
村人A「へぇ~あんた王都からきたんだ。この村には大したものはないけどゆっくりしていきな」
村人A「へぇ~あんた王都からきたんだ。この村には大したものはないけどゆっくりしていきな」
村人A「へぇ~あんた王都からきたんだ。この村には大したものはないけどゆっくりしていきな」
なぜかしつこく話しかけてきた。
おい、いい加減にしろよ。
話しかけられても言葉変わらねぇんだよ。
早く家の中探索しろよこの馬鹿勇者!!
勇者はようやく飽きたのか家を荒らし始めた。
棚を開け、壺や樽を割っていく勇者。
おっこの壺を割ったか。
中身は上薬草だぞ。
お役に立ちますぜ~。
あっそっちの棚には勇者のお仲間の女魔導士にピッタリなデザインの服を用意しましたぜ。
スリーサイズもバッチリよ。
どんどん、家の中身を荒らす勇者。
しかし……
そこっ! そこの壺をなぜ割らんっ!?
その中身はメダルが!! メダルがあるのに~~。
勇者はメダルが入ってる壺が見つけらられない盲目である。
そこの棚さっき見たから、もう何もないから。
なんで!? なんで!? 同じ所見るのよ!?
そこの向かいにある棚見ろよ!
そっちまだ未探索だぞ!?
勇者はどうやらアホらしいので同じ所を何回も見る。
そしてやっと勇者が向かいの棚をあけた瞬間なぜか動かなくなった様子。。
あれ?
なんでなんで動かないの。
ていうか、なんで前かがみの姿勢になってるの?
確かそこには武器のアップグレードに役立つ本が入ってるはずだが。
後ろから覗いてみる。
勇者の手に持っていたのはなんと……
『夜の冒険ファンタジー。あなたの剣は元気百倍!』(エロ本)
………………………………………ウワァァァァァァァァァァ違う! 間違えたぁぁぁぁぁぁ!!!
やばいやばいやばいやばいどうしようどうしよう!!
すると勇者は前かがみになりながら。
ダダダダダダッ!
もの凄い速さで家を飛び出した。
しかもピッタリと後ろを仲間がついてきてる。
そして村人Aはというと。
村人A「やばいやばいやばいやばい!! 違うから!? それ違うからぁぁぁぁぁ! 返して!! それまだ読んでる途中だから!! 返してぇぇぇぇ! というか、メダル入手してないからね!? 一番重要なの取得してないからね!?」
みんなは勇者がやって来るときは気を付けてね
最後までお読みいただきありがとうございます。