第5話 『帰り道』
こんにちは、ムドゥーでございます!
さて、やってまいりました!
小説投稿の時間ですーっ!!
今回もまたまた面白い回になっておりますので、引き続きお読みになっていただけると嬉しいです。
いつも通りの帰り道のはずが、今日は少しばかり違うらしい。かつてお互いを思い合った二人が再び会ったのだから。いつ以来だろう、お前と二人でアルバイトの帰り道を歩くのは。季節は変わり、秋の風が頬に当たるのを感じている。
昂矢 『久々だなぁ、こうして二人顔伺いながら帰るのは』
優華 『驚いた、まさか帰ってきてたなんて?』
昂矢 『あれ、店長から聞かされてない??』
優華『いや、な〜んにも??』
彼女はホットした顔を見せている。そして俺もまたそんな君を見て笑顔になる。照れた心は相変わらずで重なる思いを伝え合う。でもどうしたことか、あの頃と違うのは"どこか落ち着いた心"があるという点だ。
優華 『懐かしいね、たしかヘルプに行った時もこうして帰ったもんね?』
昂矢 『そうだったな、あん時はお互いにチャリだったっけか?』
優華 『そうそう、途中で確か村野君コケたよね?(笑)』
昂矢 『しっかりと覚えてんだ、あれは危うく死にかけたもん(笑)』
こんなにも笑い合えているのになぜか切ないんだ。それは多分、俺の心がどこか違うところに向いているからなのだと気づいた。大いなる夢を脇目も振らず追いかけて、ダメだと分かった瞬間逃げて帰ってきた俺のことを彼女はどう見ているのだろうか。
昂矢 『なぁ優華ちゃん、俺が抜けた時...どんなこと思ってた?』
優華 『夢だの何だの言ってその本心は...正直見えていたの』
昂矢 『そっか、バレちってたか?(苦笑)』
優華 『でもね、私言えなかった...』
昂矢 『どうして?』
優華 『だって、もし私の思い違いだったらって考えたら...私ってバカね?』
昂矢 『ごめんな、俺がダメ男なだけだよ優華ちゃん(笑)』
少し時間が経てば、あの時話せなかったはずも心を開いて話すことが出来る。お互いにもう何も恥じることはない、そう思えばなんでもすらすらと会話のペースも上がっていき盛り上がる。
二人は何気ない会話を続けていく。気付いたらお互いに違う方向に別れる時が来た。何か気まずい雰囲気になって黙ってしまう。次の言葉が出てこないというのはこういうことなのだろうか。
" またね "
と君が呟き手を振ってくれた。
あぁ、俺は何をやってんだろうな。何度もあの子を傷つけてきたってのに、まーた今回も同じように無口のままで終わっちまった。あの子がどれだけの思いでこの帰り道を共に歩いていたかを考えると胸が込み上がってくる。
散々「彼女が出来ねー」だの「俺は恋愛したことがねー」だの言ってきたが、飛んだ勘違いをしていたらしい。女を泣かせるようなダメな男がまさか自分だなんて。
そんな俺を静かな夜の街並みが包んでいる。日付を越そうとしている街並みは夕方の激しさをどこか忘れている。通り過ぎていく車の光の列を横目に多摩川を渡っていく。
さぁ、もうすぐ家が見えてくる。
明日へと歩いて行こうか。
二人の再会を描いた第5話。あの時はまだ未熟だった二人も今では少し背伸びをできるほど大人になっていた。
そんな第5話での注目点は...絡み合う二人の心情です。ここを探っていけば、さらなる想いのぶつかり合いそしてその裏にあるとある真実までたどり着くことが出来るかも??しれません。




