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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

僕のケーキ

作者: FoxHeaven

僕は周りからこう言われることが多い。

「翔太は内気の割に元気だよねー」

とか

「みんなの前で話すのは苦手なのに、結構良く遊んでるよねー」

とか色々と嬉しいことなのかよくわからないことを言ってくる。

僕の親は母親しかいない。

父親は僕が物心ついた頃にはもう離婚していた。つまり、面識もない。唯一母の持っている写真でなら見たことがある。

家族2人で生活するのはとても大変だ。

でも、だからこそ行事などは欠かさずやっている。クラスのみんなは反抗期を迎え仲のいい僕と母親を敬うことが多い。

そろそろ母の日が近づいてくる。

今年はなにをしよう。

去年は花束を贈ったのだが、2年連続でそれはやめといたほうがいいだろう。

「そうだ!ケーキだ!!!!」

と僕は思ったので、商店街の小さなケーキ屋さんに行った。

僕の母親が好きなレッドベルベットのケーキを買って急いでうちに帰った。

すると、青信号にもかかわらずトラックが猛スピードで走ってきて僕は運悪く撥ねられてしまった。

トラック運転手は過失致死の疑いで現行犯逮捕された。

僕は救急搬送された。

5分ほど経つと僕の母親が走って部屋に入ってきた。泣きながら言っていたので、なにを言ってるのか全然わからなかった。

しかし、最後の方の言葉は聞き取れた。

母「本当になにしてたの!!」

僕「ごめんなさい、お母さん… いつも迷惑かけてるお母さんを喜ばせたくて、急いでたんだ。そしたらトラックが…」

母「早く治してね。ケーキはまた買えばいいから。とりあえず今は自分の身体のことだけを考えてなさい。」

僕「お母さん… 僕%$€~#€\…」

母「何?」

お母さんの声がいつもより優しく聞こえた

僕「僕がいなくなっても幸せでいてね…」

母「何を言ってるの!!しっかりしなさい!」

僕「お母さんのもとに生まれてこれて僕、本当に良かった。13年間の間本当にありがとう。絶対に幸せでいてね…」


10分後、僕はゆっくりと息を引き取りました。

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