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超バランス型の赤魔導士、ダンジョン99階で神を倒す。  作者: ヒロ3等兵
チュートリアルとクーリングオフ
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クソゲーはクーリングオフできますか?

 あんなサイズの、デカいポイズンスライムどうすればいいんだ。

 アレもサイズこそ違えど、ポイズンスライムには違いない……。


 ポイズンスライム対策で、まず片手を空ける。

 次に、右手に銅の剣とスモールバックラーを装備。

 左手にブルーナイフを装備すれば、瞬間的な攻撃力は伸びるはず。


 次にポイズンスライムの攻撃の特徴だ。

 ポイズンスライムがデカくなった分、毒液攻撃の距離が長い。


 まず一回目の毒液を確実に盾で回避する。

 もう一度、そこから毒液を回避できれば、攻撃を入れれるハズ、そこに勝機があるはず。


 初手で、ミスったら仕方ない一度街へ戻るしかないな。

 装備を買いなおして、対策をしよう。


 先へ進む覚悟と、戻る覚悟共に決め再び五階へ行くことにした。

 勝負だ、どデカイの!! この、スライムキラー様が、お前の相手だ!!


 先ほどの、入った直後の毒液攻撃を警戒しながら、五階に突入。

 開始直後の、毒液攻撃を回避し、相手までの距離が、


 2M


 ・


 1M


 毒液攻撃、盾による防御成功微ダメージはあるが毒は回避。

 半歩進み銅の剣を相手に突き刺した。

 そのまま、左手のブルーナイフで斬りかかる。


 二撃目が、届いた。

 二撃目入るが、相手が落ちる気配を見せず。

 毒液攻撃を、食らってしまった。

 あまりに近すぎて、防御する暇がなかった……。

 毒消し草は、残り一つ。


 こうなると、逃げるのも危険だし、攻めるのも危険だ。

 この状況になってしまえば、やるか、やられるかだ!!

 防御を捨て、両手の剣による多重攻撃。

 毒による、ダメージでHPゲージがみるみる削られていく。


 ポイズンスライム毒液攻撃が、飛んできた。

 一度同じ距離で食らっていた為、なんとか防御しつつ銅の剣での攻撃に成功した。


 HPゲージが危険域に……。

 ぐっ、回復剤を!!

 両手がふさがっていて、回復剤が使用できない。

 回復を諦め、最後の力を振り絞り左手のナイフを振り下ろした。


 [ボスモンスター]

 デカいポイズンスライムを倒した。

 180の経験値と250ゴールドを手に入れた。


 五階フロアは安全圏になりました。

 以後モンスターは出現しません。


 ファウストは、レベル14になった。


 毒だけど、HP1で生きてる。

 毒では死なない仕様なのか……。

 助かった仕様に救われた。


 毒消し草を直ちに使い、回復剤も一つ使う。

 その場で休憩を取り、体力の回復を待つ。


 これだけのレベルを上げて、なんでこんなに苦戦するんだ?

 6で踏破可能?10で簡単って何だったんだ?


 ここで気づいてしまった。

 冒険者は、装備は自由にできるが魔法が使えない。


 このギリギリのHP状況をあざ笑うかのように全快のMPゲージ。


 パラメータALL 38、このバランス型のパラメータが、俺の首を真綿で絞めているような感覚を覚える。


 今回は何とか無事だったが、次は俺は死ぬのかもしれない……。


 敵に近づきたくない、離れて攻撃する手段が欲しい。

 近づいても、対処できる力が欲しい。

 回復できる手段が欲しい。


 これができなきゃ、俺は死んでしまう……。

 レベル6で踏破できるとほだされて、レベル13でも大苦戦したこの状況。

 助けてくれ……。こんな訳の解らない場所で、こんな死に方したくない。

 と、色々な考えをめぐらせていると、意識を失った。


 一度、気を失って少しだけではあるが冷静になれた。

 ログを確認した。


 さっき倒したモンスターがボスで、現在このエリアは安全圏になっている。

 生き残れたのは、ある意味運が良かっただけだなと反省した。



 このエリアで神ゼウスからの加護が貰えるって、ギルドで言ってたな。

 俺が、死なないような加護をもらいたい。


 五階のフロアは、最上階という事もあり、先ほどの戦闘をしたスペースと、その先の広間スペースくらいしか場所がない。

 広間には眩いくらいの光が集まっていた。


 なんだ、この場所? と、光に向かって手を差し入れてみた。


 どこからか、

「チュートリアル用ボスモンスターの、討伐おめでとう」と、声が聞こえた。


「今、君は冒険者だ!!

 この神の加護を使い君を転職させてやろう!

 100の職業からすきなものを選んでくれ。

 ただし、[ジャスティス] 、[勇者]の職業以外から選んでくれ」


 100の職業の特徴とパラメータの表示現在転職したら覚えれるスキル、見ることができた。

 俺の、パラメータを活かす為には魔法がいる。

 前線を張るためには剣がいる。


 賢者:魔力に圧倒的に優れ、僧侶、魔法使いの呪文が使用可能。近接戦闘もこなせる。


 違う!! こなせる程度じゃダメだ……。

 あと、賢者をやれるほどINT(魔力)があるわけじゃない。


 大魔導士:圧倒的に魔力に優れ僧侶、魔法使いの呪文が使用可能。


 違う……。


 この際は、純粋な前衛職は、全部捨ててしまえ。

 生産職なんてものは、この状況だと論外だ!!


 赤魔導士:剣技に優れ、攻撃魔法、回復魔法共に使用することができる。

(三次職ボーナスの為、剣技は騎士並み、魔法は攻撃、回復の一通り扱える)


 現在使用可能スキル


 ・ファイアボルト

 ・サンダーボルト

 ・アイスボルト

 ・アースボルト

 ・ヒール

 ・ヒーリング

 ・騎士スキル

 ・片手剣強化

 ・盾騎士

 ・両手剣強化


 三次職、何のことだ? だが、俺が生き残るためには、この職業しかないかもしれない。

 魔法も使えるし、戦闘職並みに戦える。

 これなら、ギリギリのラインで生き残れるかもしれない。


「決めました、赤魔導士にします」と、誰か解らない声に主に答えた。


「あい、わかった」と返答がきた。


 そして、そのまま言葉が続けられた。

「おめでとう!! 君が3人目の、[リ・アース]のチュートリアルクリア者だ!!」


 ファウストは、冒険者から赤魔導士に転職した。

 赤魔導士の初期スキルを覚えた。

 ファウストを、神の憩いの場へ転送します。

 と、ログが流れた。


 何だこの場所? さっきの広間とは違う場所に移動したぞ?


 目の前に、羽の生えた偉そうなオッサンがういてる。


「よくきたな。田中 たなかはじめよ!!

 この、[リ・アース]の世界楽しんでくれてるかな?

 君が、このチュートリアル3人目のクリア者だ。

 ちなみに、一人目のジョンは[ジャスティス]の職業を選んだ。

 二人目はお主と同じ日本から来たタクトで、[勇者]の職業を選んだ。

 三人目は、君だ。ハジメ君、君はもっと説明書を読んだほうがいいのう」


「すいません、あなたは誰ですか?」


「ワシは、(ゼウス)じゃ、このリ・アースの製作者じゃ」


 神だか、亀だかしらんが、製作者と聞いて怒りを抑えれなかった。

 説明書を出し、契約書を破りそのまま神に殴りかかった。


「お前のせいで、こんな糞ゲーに付き合わせられたんだ。

 こんなゲーム糞くらえだ。

 クーリングオフだボケ!!」と、言って神に一撃を与えた。


 目の前が、真っ白になった。

 シーンとしている、辺りは何の音もしない。


 俺は起きた……。

 低い天井、狭い部屋、電気はついてるし空調もついてるみたいで快適だ。


 なんだ、ここは? 何故、俺はココにいる?


 通販で、ゲーム買ったら防音室を設置されて、ゲームやってたら[リ・アース]に強制転送されたんだよな?


 そんな、夢みたいな事あるわけないよな。

 あれは、夢だったのかな?


 確か、最後に俺は魔法が使えるようになったような。


 防音室の壁に向かって、[ファイアボルト]と、言って手を向けてみた。


 ドン!?


 火炎の矢が出て、それが防音室の壁にあたり防音室が焦げた。


「え!?」


 訳が分からなくなった俺は、このゲームを購入した電話番号に全力で電凸した。

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