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転送屋移転計画。

 先日が休みだったこともあり、今日はいつも通りダンジョン探索に来ている。

 すでに、ダンジョンの41階までは攻略済みのパーティなので31階迄の探索にはかなり余裕があった。


 俺も騎乗スキルを試しているが、これといって不自由は感じない。

 ただし、ボス戦の場合はモンスターのサイズが大きくなるので、ドラゴ用の防具を買ってやるか盾のサイズをもうワンランク大きくする必要がありそうだ。

 そうしないと自分の身は守れても、ドラゴを守れないケースが出てきそうだと感じた。


 次の51階のボスモンスターの前に、装備を買うための資金集めをする必要がありそうだ。

 パーティ全員で、1階〜31階まで進み31階でキャンプを行い、そこから50階まで探索をして帰還した。


 ------------------


 42〜50階の探索は、それほど苦労はなかったので省略。

 42〜45階迄が、いろんな種類の蛇が出るマップで、噛まれると状態異常を発症する。

 状態異常が起きても、[ヒーリング]で治療が可能だったため、苦戦することはなかった。


 46〜50階は、虫系モンスターが様々いるマップだった。

 序盤は、虫型モンスターをユキは嫌がっていたが、害虫駆除のごとく虫達を屠って行っていた。


 -------------------



 各自のリアルを守るための探索を、2つのパーティに別けて行った。



 俺とユキのパーティと、ジョンとリーのパーティだ。


 1階〜20階〜1階を1日で往復して[脱出の書]を集める為の探索。

 この場合は、現実に変える為の[脱出の書]を使わずに持ち帰る事が目標になる。


 次に、1階〜31階迄を1日で攻略して、[持ち帰りの箱]を手に入れる為の探索だ。

 この場合は、帰還するために[脱出の書]を利用する。


 最後に、1階〜50階までを2日かけてパーティ全員で攻略するこの3パターンを繰り返した。

 週休3日位のペースで、冒険をする流れになっている。


 簡単に説明すると、月曜と火曜はパーティ全員で探索をする。

 水曜日はお休みして木曜日は俺とユキが[脱出の書]を手に入れる、ジョンとリーは[持ち帰りの箱]を手に入れる。

 金曜日は、[脱出の書]を獲得するパーティと[持ち帰りの箱]を手に入れるパーティを入れ替える。

 土曜日と日曜日は探索をお休みする流れだ。


 この日程に関しては、タクトとユウヤにボス狩りの日程が被らないように情報を流した。


 当然の疑問にはなるが、簡単に攻略できるのならソロで攻略すればいいと思うが、結局は安全面とパーティによる攻略の方が圧倒的に早いためである。


 パーティメンバー全員ソロで、20階を抜けれる力はとっくにあります。

 ただし、21階のボスをファウストはソロだと抜けれない。


「持ち帰りの箱」は一度使わないと、次のドロップがない為。

 少しずつゴールドを換金する為、現実に土日を使って帰還する流れだ……。


 俺は土曜日に現実に帰り。

 日曜日はソロでダンジョンに潜り、[スピードアップ]を使い地龍の速度を活かして、戦闘を回避して1日2回[脱出の書]を集めた。


 そんな日程を繰り返し、一ケ月の月日が過ぎた。

 空き物件の改装が終了し、空き地に転送屋を作る為の建物が完成した。

(ゲーム世界ということもあり、建物の建築や改装は物凄く早いペースで行われた)


 パーティ全員が完成を喜び、その日は朝から酒場でお祭り騒ぎだった。


 その翌日から、転送屋を俺が連れ来るまで探索は一旦終了。

 各自お休みとなった……。

 今回は、転送屋を連れて来る予定だったので、お祭り騒ぎでもお酒は控えていた。


「この辺りで、俺は失礼して最初の街へ転送屋を迎えに行って来るわ」と、皆に言って酒場を出た。


 早く、転送屋連れてこないと皆の探索が止まるし、急がないとな……。

 今回は、地龍に騎乗していたこともあり、最短記録を達成することができた事は言わずもがなである。



 全力でセカンドベルの街を目指して進んでいくと、いつもの城壁が見えた。

 そして、門兵に止められた。


「止まれー!!」


 いつもの門兵のオッチャンだった。

 ドラゴの首の横から、顔を出して、「よっ、オッチャン。一ヶ月ぶりだ」


「にーちゃんか、一ヶ月の間に地龍乗り回して、また成長したみたいだな」


「おう、まーね」


「どれどれ、レベルを見せてみろ」


 名前とレベルと職業をオッチャンに提示する。


 ファウスト レベル37

 職業:赤魔道士


「この前、あった時より10も上がってるじゃないか。

 おっそろしい、にーちゃんだ」


「ああ、この前提示なしで通った時がレベル32になってて」


 ドラゴの首あたりをトントンと叩いて。


「コイツを借りに、ギルドに来てたんだよ」


「また、ここに用があって来たって感じだな」


「そうだな」


「入ってよし!!」「どーも」


 オッチャンから許可をもらったので、俺はセカンドベルの街に入った。

 お目当ての転送屋に入った。


「あー、すいません」


「なんでしょう?転送ですか?」


 あっ、可愛い。

 ショートカットの明るい感じで出るとこ出てる、俺の好みのタイプのお姉さんだ。

 そういえば、ユキもショートカットだよな……。


「あ、いえ前回、ここの店主と話をしてまして。

 ダンジョニアにも出店しないかと、話をしていた者ですけど、店主います?」


「あぁ、貴方ですか。

 少々お待ちください」と言って、お姉さんはその場を離れた。


「師匠ー、お客さんですよー」と、お姉さんの声が聞こえた。


 お店に、転送屋の主人が現れた。

「なんじゃお主か、今日は転送か?

 それともこの前の件かの?」


「えーと、この前の件です。

 土地と建物の準備も済んでます。

 転送屋さんにダンジョンニアに、出店していただきたいと思いまして迎えにきました」


「その件なんだが、私も歳でな他の街へ移動となるとほぼ無理なんじゃよ。

 だから、私の弟子で良かったら連れて行ってやってくれんかの?

 私の手伝いをしてるから、家事も料理できるし転送の仕事もこなせる。

 安心して任せれると思うが、どうかの?」


「転送の腕は確かですか?」と、弟子と聞いて少し心配になって聞いてしまった。


「安心していい、私が保証する」


「転送屋さんが、保証していただけるなら安心しました。

 是非、お願いします」と、お弟子さんに向かって礼をする。


「あっ、こちらこそよろしくお願いします。

 支店を出す費用と、建物まで用意していただいたみたいで……」


「いえ、俺達には貴方の力が必要なんで、そのための経費ですから……安いものです」


「そうなんですか?」


「そうなんです。

 申し遅れました、私の名前はファウストと申します」と、名前とレベルと職業をお弟子さんに提示する。


「え、37レベル!?えっ三次職?」と、驚いていた。


「あっ、すいません。

 びっくりしちゃって、私の名前はエミリーっていいます。よろしくお願いします」


 と、お互いに挨拶を交わした。


「店主さん。冒険者として、エミリーさんを無事にダンジョニアまで、お連れしますのでご安心下さい」


「頼んだよ、ファウストさんや。

 エミリー、よその地でも修練は続けるんだよ」


「はい、師匠。

 それじゃ、旅の準備しますね」と、エミリーさんが言ってきた。


「あっ、野宿はしなくて済むからキャプ用具や食料は、持ってこなくていいですよ。

 自分が持ってますから」


「えっ、そうなんですか?」


「今から、[スピードアップ]と[ライト]の魔法を使って、塔まで向かい塔の宿屋に泊まるつもりです」


「塔に、宿屋があるんですか?」と、聞かれた。


「困った事にあるんです。

 塔の宿屋代はこちらで持ちますから」


 あそこの宿屋高いし……。

 準備が済んだみたいで、リュックサックみたいなものエミリーが背負っている。


「準備できました、行きましょう」


「師匠。お元気で、転送の魔法陣できたらそちらに伺います」


 --------------


 こうしてエミリーは、転送の魔法陣で師匠の世話をする為に、日々往復する羽目になるのである。

 それは、また別のお話である……。


 --------------


「あぁ、荷物持ちましょうか?」


「いいえ、これは商売道具ですから、ファウストさんでも預ける事は出来ません」


「それなら、仕方ないですね」


 セカンドベルの街を出る時に、門兵のオッチャンにまたあった。


「おっ、にーちゃん。今日は女の子連れてるのかい?

 って、転送屋のお弟子さんかい?」


「はい。今回ファウストさんの依頼で、ダンジョニアの街に支店を出す事になりまして」


「おぉ、にーちゃんはその護衛ってことか?」


「それもありますが。エミリーさんは、俺にとって大切な人ですから」


「えっ!!」と、声を出しエミリーがびっくりした表情して赤くなってる。


「おいおい、にーちゃん。そういう事なのか」


 なんか、オッチャンに、変な納得のされ方をしてしまった。


「にーちゃんも手が早いもんだな、ギルドのねーちゃんに伝えとくか」と、俺に気づかれないように、小声でオッチャンが呟いていた。


「それじゃ、オッチャン。また、なにかあったら来るわ」と言って、セカンドベルの街を後にした。


 道中スライムが出て来るが、即射のファイアーボルトで一撃で倒しなんの苦戦もしなかった。


 エミリーにスピードアップをかけて、移動していたが。

 エミリーの体力が移動のみで減ったりとしていた為、ちょくちょく[ヒール]をすることとなった。

 辺りが暗くなりつつあったが、[ライト]の魔法で問題なくセカンダリの塔まで到着できた。

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