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超バランス型の赤魔導士、ダンジョン99階で神を倒す。  作者: ヒロ3等兵
チュートリアルとクーリングオフ
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何故、俺はここにいる?

 なんだ、ここは?

 目の前には、一面に広がる平原、後ろをみれば、城壁みたいな石壁。

 それより、ひと際目を引くのが、西洋鎧を着ている、あのオッサンだ。


 ここは、何処だ?

 あれは、兵士のコスプレか? ココは、のコスプレ会場か?

 いや違う、思い出せ、今日何があったかを……。


 そもそも、何故? 俺はここにいる?


 とりあえず、最初に自己紹介でもしておこう。

 俺の名前は、田中 タナカハジメ19歳。

 親からの仕送りで、慎ましく生活している、一人暮らしの大学生だ。


 日本内でも、割と多い苗字と長男だからと工夫のかけらもない名前だ。

 こんな名前だから、よく聞かれるのだが、兄弟がいるのかと言うといない。

 親としては、二人目を作る予定だったが、できなかったのだろう。

 そういう理由もあってか、親からは甘やかされている方だと思っている。


 ちなみに、趣味はゲーム全般。大概のゲーム機は、買ってもらったので色々とやっている。

 そういう事もありゲームの腕には、自信ありって感じだ。

 あと好きなゲームのジャンルは、RPGかな。

 ああいうファンタジー世界物には、何か惹かれるものがある。


 周りからの自分の評価は、俗にいえばゲーマー?

 悪く言えば、ゲームオタクってのが順当な評価だろう。


 それは置いといて、この前購入した新作ゲームはすでにクリアしてしまったし暇だ。

 だからといって積みゲーを消化する気分でもない、俺の気分はすでに新作に向かっているのだ。

 また、新しいゲームが欲しいなと考えながら深夜番組を見ていたら、チャンネルを変えたら通販番組ばかり、仕方ないから寝るかと思っていたら。


 深夜の通販番組には、珍しくゲーム機とソフトをセットで販売していた。

 俺は、内心売れるわけがないと、商品を子馬鹿にしながら番組をみていた。


 ただ、商品自体が値段もゲーム機本体とソフトのセット販売にもかかわらず比較的安価で、手軽に買える金額だったので、新しいゲームを、探していた俺は、つい通販番組の電話番号へ連絡を入れていた。


 電話がつながった。


「通販番組で、紹介のあったゲームが欲しいんですけど」と、受付さんに聞いてみた。



 そのあとは受付さんに電話で、丁寧な対応を受けて、明日には代引きで届くと連絡を受けた。



 しかし、通販番組で無名のゲーム機売るとか、本当に笑えるわ。

 ネタ位にはなりそうだから、ツイートでもしとくか?

 友人から反応ありそうだし。(糞ゲーに、チャレンジ的な?)



 しかし、リアルな感覚でゲームが楽しめる? とか言ってたよな。

 ゲームのプレイ画面みてたらただのRPGだし、RPG自体がファンタジーの代名詞だしリアルとは程遠いだろう。


 RPGでリアルを売りにするとかありえねー。

 絶対売り方間違ってるなと、ある意味笑わせてもらったので、ある種の人柱感覚と友人との話のネタにはなるだろうと、商品が届くのを楽しみにして眠りについた。



 ……。

 …………。


「田中さーん、お届けものです」


 ん? 朝か、誰か来たみたいだけど、届け物? あぁ、昨日のゲームかな?

 そんなことを考えながら、玄関の扉を開けた。

 扉の前には、黒いスーツをきた小太りの男が立っていた。


「先日、【ドラゴン&ファンタジー】の、ご注文頂きありがとうございます」


 何のことだ? と、少し悩んだが理解が追い付いた。

 あぁ、昨日のゲームタイトルか。

 オイオイ、色々と人気ゲームが、混じった名前でクソゲー確定じゃねぇかと、内心ツッコミつつ、新作に興味を示している自分がいる事も気づいていた。

 確か、オリジナルのゲーム機で、プレイと言っていたよな?


「……で、金額はこうなりまして18,000円となります」


 と話半分に聞きつつ代金を支払った。


「後、サインをこちらにお願いします」と、黒いスーツの男がサインを求めてきた。


 あぁ、受け取りのサインね。


「ハイハイ、どれにサインするのかな?」


 いつも通販なら、小さい受け取り用紙にサインするだけなのに、一枚の用紙が差し出された。

 その内容が、【契約書】!? だったがその時は、購入証明みたいなものだろうと、何も考えずにサインした。


 黒いスーツの男が、

「それでは、ゲーム機の筐体を設置いたしますので、どちらに運びましょうか?」と、聞いてきた。


「それなら、この奥の部屋にお願いします」


 作業着の男二名が、部屋に入り、人が入れるサイズのBOXを設置していった。



 これって、防音室じゃないか……。

 どういうこと? と状況を飲み込めず、混乱していたら。


 黒いスーツの男が、

「それでは、設置が終了しましたので、【リ・アース】の世界を是非お楽しみください。

 それと、説明書は必ずご確認下さい。

 説明書は、ゲーム内でも確認可能ですので、ご確認お願いします。

 それでは、失礼します……」


 と言って、作業員の男と一緒に去って行った。



 よし、ゲームを始める前に、昨日のツイートの反応は!?


【 0 】


「な、ん、だ、と!! 反応0とか」


 いつもは、大なり小なり反応あるのになぁ。

 18,000円を突っ込んだ渾身のネタを皆スルーかよ。

 仕方ない始める前に、友人の【サスケ】にだけは、メールしとくか。

 アイツなら、食いついてくれるだろう……。


 3年前からのゲーム内の友人で、サスケというプレイヤーネームで、某MMORPGからの知り合いだ。

 ゲーム内で知り合って、話をしていたら割と気が合って3年ほど交流がある貴重な友人であり、ゲーム系の交流サイトを作ってるとかで、ゲームの話題をすると結構ノッテくれるいい奴だ。

 サイトのネタに、使われていることが多々あるが……。(苦笑)


 サスケには、メール位は送っとくか、何のネタにもならないのは寂しいしな。


 〔よう!サスケェ、せっかく糞ゲーチャレンジのツイートしたのに、スルーしてくれて、俺は悲しいよ(血涙)。

 通販で、【ドラゴン&ファンタジー】なる糞ゲーが手に入ったんで、ちとやってみるわ。

 もし面白かったらサスケにも教えるんで、楽しみにしとけよ~。

 一応ここが、[0120-555-xxxx]が通販の電話番号な。

 んじゃ、やってくるわ〕


 と、メールを送っておいた。


 それじゃ防音室みたいな、ゲーム筐体に、はいりますかね。

 換気機能と空調機能がついて、ゲーム機ありで18,000円とか安過ぎね?

 そんな事を考えながら、ゲームを始めることにした。


 ぶっちゃけRPGだから、やることは一緒だし、ゲーム内でも見れると言ってたから。

 説明書を見るのは後からでいいよな。


 ちなみに説明書が、あまりにも分厚過ぎて、これはブリ〇ニカ百科事典かな?

 見紛う分厚さで、ゲームを始める前から、読む気が微塵も起きなかった。


 俺は、説明書は後から読むタイプで、それがこんな事に巻き込まれる原因になるとは、その時は、知る由もなかった。


 ヘッドセットを装着して、筐体に電源ボタンを押したら。

 すぐに、ゲームが起動されたことが、解った。


 [ドラゴン&ファンタジー]と、タイトルがディスプレイに表示されている。



 タイトル画面に大き目の文字で、プレススタートって、そこらのゲームと一緒じゃないか。

 スタートボタンを押したら、次は名前を入力して下さい。

 おいおい、リアルとかマジないわ。ゲーム始まっても普通のRPGじゃないかと思いつつも。


 名前を、[ファウスト]と入力した。

 (ハジメ)という名前から一番、先頭の意味合いと悪魔がかかわりそうな意味がある、お気に入りのプレイヤーネームを入力し、ゲームが始まった。

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