Chapter 17 – The Unbreakable Will
ビーチはもはや見覚えのない場所になっていた――半分は海に飲み込まれ、もう半分は焦げて砕け散っている。瓦礫の上には煙が渦を巻き、波は溶けたガラスにヒスヒスと音を立てて打ち寄せていた。
ラクロンは砂の上に膝をつき、額から流れた血が片目に入る。息をするたびに痛みが全身を突き抜ける。
その前に、ヴァルゴールは無傷で立っていた。砕けた日差しの下、黄金の爪が煌めいている。
「ほとんど傷ついてない…」ジェシカは震える声でささやいた。
ラクロンは血と汗にまみれた目で見上げる。
この男…壁そのものだ。
ヴァルゴールの静かな足取りが砂をガラスのように割る。(ギュッ、ギュッ)
「どうした?もうペース落ちたか?」
ラクロンは剣を握りしめ、荒い息をつく。
一撃ごとに…骨が砕けるようだ。(バキッ)
ヴァルゴールは首をかしげ、冷酷に笑った。
「お前は俺のリーグには属していない。」
何かが弾けた。ラクロンは無謀にも突進し、剣をヴァルゴールの喉に振り下ろす――しかし巨人はほとんど動かない。わずかな傾き、囁くような動きで攻撃は外れた。(スッ)
反撃が来た。
黄金の爪がラクロンの肩を裂き、血が飛び散る。(ザシュッ)
彼は体をひねり、歯を食いしばり、必死に剣を返す。ヴァルゴールの鎧をかすめ、金と赤の火花が散った。(パチッ、キラッ)
ヴァルゴールはその傷を見下ろし、まるで楽しんでいるかのように微笑む。
「悪くない…でもまだ浅いな。」
彼は一瞬にして消えた。(シュッ)
「――どこだ?!」
質問が終わらぬうちに、ヴァルゴールは背後に再出現した。世界がその速度で粉々に砕けたように感じられた。(ドンッ)
ジェシカは息をのむ。
「速すぎる――!!」
無慈悲な斬撃がラクロンの背を貫く。(ザシュッ!)
彼は前に蹴り出され、痛みに吠えた。(グオオオッ)
「俺に反応できると思うな」とヴァルゴールは冷たく言う。
見えなければ…俺は死ぬ。
ラクロンの目が震える――しかし呼吸を整える。混乱の中、記憶がちらつく――砂に倒れたマヤ、頭の中に響くジェシカの声。「いつか彼女は私を超える。」
いや…ここで倒れるわけにはいかない。奴らの前で。
彼のオーラが燃え上がり、紅色の光が黄金の霞を押し返す。(ゴオオオッ)
ヴァルゴールが再び襲いかかる。爪がラクロンの首を切り裂こうとする――だが今回は、ラクロンは最後の瞬間に身をかがめた。剣が閃き、ヴァルゴールの頬をかすめる。血。(キラッ、ザシュッ)
ヴァルゴールは立ち止まり、傷に触れ、さらに大きく笑った。
「ふっ…俺のリズムをコピーしたな。」
遠くの観客が叫ぶ。
「避けた!斬った!!」
ジェシカの目が見開かれる。
「戦いの途中で適応してる…まるで…」
ヴァルゴールは笑みを浮かべた。
「面白い。お前はただの筋肉じゃない。」
ラクロンは歯を食いしばり、燃える目で答える。
「そうである必要はない。ただ、お前を読むだけだ。」
再び衝突する。速度が金と赤の光の帯となって飛び交う。(バシュッ、ズバッ)
剣と爪が空中でぶつかり、その衝撃は雲を照らすほど輝く。(ドカッ、キラッ)
ヴァルゴールの力がラクロンを押し戻し、足は溶けた砂に溝を刻む。
力は無限…だが、パターンは無限じゃない。
ラクロンは突進中に銃を撃つ。光の閃きとともに弾丸はヴァルゴールの手のひらで弾かれる――だがその閃光をカバーに、彼は突進し、剣でヴァルゴールの側面を深く切り裂いた。(バシッ、ザシュッ)
「賢い奴め」とヴァルゴールは笑う。
笑いは暴力に変わる。肘がラクロンの胸に叩きつけられ、肋骨が砕け、口から血が吹き出す。(バキッ、ドクッ)
彼は片膝をつき、剣を砂に突き刺して支える。それでも、笑った。
「この痛み…生きてる証だ。」
ヴァルゴールの黄金のオーラが嵐のように渦巻く。(ゴオオッ)
「まだ笑ってるのか?正気か?」
「かもな…」ラクロンは息を吐く。「いや、もしかしたら俺もお前と同じくらい、この戦いを楽しんでるのかもしれない。」
ヴァルゴールの笑みが広がり、目に興奮が燃え上がる。
再び衝突する――容赦なく、人間離れした戦い。爪が斬り裂き、剣が引き裂き、弾丸が悲鳴を上げる。砂は嵐と化し、波は山のように高く立ち上がり、雷が地平線を砕く。(ザバッ、ゴロゴロ、バシュッ)
ジェシカは震える腕でマヤを守る。
「神々の戦い…」
周囲の世界は消え、残ったのは破壊と意志のみ。
「この茶番を終わらせる!」ヴァルゴールが叫ぶ。
黄金のエネルギーが彼を包み、天空へと伸びる双剣の形を作る。雷が天を裂く。(ゴオオオッ、ピカッ)
遠くで、観客たちは空が割れるのを見守る。
ラクロンは構えを固め、オーラがさらに燃え上がる。剣を前で交差させ、紅黒の炎が刃に沿って濃縮する。
勝てなくても…耐え抜く。
ヴァルゴールが突進。衝突とともにラクロンは叫ぶ。(バシュッ、ゴオオッ)
赤と金が大惨事でぶつかる。衝撃は海を壁のようにせり上げ、アリーナの半分を飲み込む。波が何マイルも広がり、光が観る者すべての目を眩ませる。(ザッパーン、ピカッ、ゴオオッ)
煙が晴れると、両者はまだ立っていた。
ラクロンの剣はひび割れ、鎧は裂ける。ヴァルゴールの爪は凹み、焦げている。二人とも血を流し、笑っている。
「悪くない…」ヴァルゴールは認める。「誰よりも俺を追い込んだ。」
「いい…」ラクロンは血を咳き込み、燃える目で答える。「俺は今、始めたばかりだ。」
風が変わる。オーラが瞬き――そして暗黒へ。紅の炎が黒にねじれ、銀の筋が走る。空気そのものが後ずさる。(ゴオオッ)
ヴァルゴールの目が初めて見開かれる。
ジェシカの息が沈黙を破る。
「そのオーラ…人間じゃない!」
群衆から声が震える。
「な、何に変わるんだ…?」
ラクロンは頭を上げ、目は白熱し、血と決意の笑みを浮かべた。
「つづく――シャドウフレイム覚醒!」




