第3話 異世界へ
ハイ3話目ですね。
やっと異世界に行きました。
もう書くことないですね。
…………。私は!キムチ鍋が!好きです!
小鳥のさえずる声、隣から聞こえるカエルの鳴き声、そして大きいものが土を踏みしめる重音、様々な音を聞きながら目を覚ます。
「ん?……カエル?足音?」
外にいた……。え?……なんで?
「痛っ」
頬を引っ張ってみたけど痛い……。夢じゃない!?
「ここどこっ!?」
すぐに起き上がり周りを見渡す、平原にいて向こうにでかい山があって、足下にカエル、デカいトサカのついたトカゲみたいなの……!?
「でっ……!」
慌てて口を閉じその場で伏せる……あいつには気づかれてないみたい、鶏のようなトカゲ?一体なんなんだ?にしてもデカイ平気で3m?いや4mぐらいあるんじゃ……。
それに形がまるでティラノサウルスじゃないか……!
「ゴアッゴアッ……ググフシュー」
変な鳴き声に息遣い、どうやら地面をよく見て何かを探しているらしい。
「い…今のうちに……!」
何とか這ってニワトリザウルスから距離をとる、すると最初の場所から8m程離れた頃突然後ろから。
「!」
「ググアァッ!」
ドスッっと言う凄まじい音と共に頭を地面に刺すニワトリザウルスがいた、ゆっくり持ち上げた頭、その口には……さっきのカエルがいた……。
「えっ…と?」
カエルはもがきながら食われた。……どういう事?カエルを食べるために地面を見てたの……?
「ゴアッ?」
「ヒッ」
見られた!?死んだ!ダメだ!逃げられない!怖いよ!見られたらもう終わりだ!やだダメ死んじゃうよ!
プルプル震えて目を閉じていると、あのニワトリザウルスは何処かに行ってしまった……。どうやら人間は食べないらしい……。
「……」
あの後腰が抜けて大変だったり、パンツを脱いだりして何とか歩き出しているけど……。
「なんにもない……。」
「どうしよ、そもそもここどこなんだろ?異世界?」
口に出して初めて納得してしまった……ここは異世界だ……。ニワトリザウルスなんて流石の僕でも地球に居ないことぐらいわかる。そして湧き上がってくる恐怖、知っている人が誰もいない状況、思い浮かぶのは愛犬、妹、友人、クラスメイト、楽しかった思い出と寂しかった思い出、泣いた思い出などまるで走馬灯のように身体を駆け巡る。
「うぅ……なんでこんなことに……。」
まだ泣かなかっただけ余裕があるのかもしれない、とにかく震える身体に鞭をうち、どこかにあるかも分からない町を目指す。
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その頃地球では。
「それでねっ!」
はぁ家に早く帰りたいのに……。私、星垂は下校中兄さんのクラスメイト美奈に掴まり、カフェで、家での兄さんについてと学校での兄さんとを聞かされていた。
「学校ではこんな感じかなぁ……。」
「それじゃあそろそろ家での黒野くんを聞いてもいいかな?」
はぁやだな正直話したくない、学校での兄さんの話は正直聞き入ってしまった、そりゃ能力で見てるとは言え常に見てるわけじゃないし…それに兄さんの話ならずっと聞ける……でもなぁ……家での兄さんは私だけのものだし……。
「ねっねっおねがい!このとーり!」
「……。」
しょうがないちょっとだけ喋るか……。
「それじゃあちょっとだけですよ?」
「ほんと!やっった!」
そう言って喋ろうとしながら兄さんを見ようと能力を使うと………………出ない……?
直感でわかった……兄さんがいなくなった……。
「まず朝から…です…が……?」
「うんうん!朝から?!」
兄さんがいない。兄さんがいない。??
え?
あれ?
どこ?
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「クゥースクゥース」zzz
「!」
「どこ?」
「ご主人様?」
横で一緒に寝てたご主人様が消えた…、すぐにこの世界からご主人様の生きている匂いを探す……探す………探す…………あれ?いない??
どこ?
ハイハイという事で……ね!
最後に喋った子は誰なんだ??