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なろう系打ち合わせ会議  作者: お赤飯
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なろう系打ち合わせ会議5 自己作品”箱舟”を語る回

瀬能さんとなろう系小説担当者の会議。今回は自己作品”箱舟”をタイガ君とユアちゃんと共に振り返る。

ユア「・・・あの、これ、杏子ちゃん。これ、続き、どうなるの?」

瀬能「ユアちゃん。突然のメタ発言で入っていただきありがとうございます。」

ユア「だって気になるぅ」

タイガ「おい杏子!ユアに変なもん読ませるなよ!」

瀬能「なろう系小説”箱舟”は全年齢対象の健全な、ハードバイオレンスSFですから、変ではないと思いますけど。」

タイガ「ハードバイオレンスとか言っている時点でアウトだろ!・・・おい、ユア、読むな、捨てちまえ!」

瀬能「最新の話は、どちらかと言うとサイエンスホラーですけどね。」

ユア「えええぇ、待ってよ、タイガ君。なんか、時々、よく分かんない事、書いてあるけど、」

タイガ「だいたい全部、よく分からない話だろ?こんなもん。」

瀬能「それは否定できないですけど。」

担当「”箱舟”はまだ完結していませんから。まだもうちょっとだけ続きますから。」

瀬能「続いたとしても面白くなる可能性は、未知数ですけどね。」

担当「ゼロと言われなくて良かったです。」

ユア「最後に犯人が出て来たけど、この人が悪い人なの?」

タイガ「・・・ユア、そういうのはネタバレって言うんだぞ?」

瀬能「このエピソード自体メタで、皮肉を言って笑うコーナーですから、ネタバレも何も関係ありませんので遠慮せずにどうぞ。他のエピソードの登場人物がこのエピソードに登場する自体、メタなんで。・・・ああ、手塚治虫みたいですね。MCUみたいですね。」

タイガ「良い風に言うな!」

ユア「杏子ちゃん、このソープとかデリとか、テコキとか、これ、どういう意味なの?」

瀬能「ユアちゃん、これはで」

タイガ「オイイイィイイイイイイイイ!、ユアに変な事、教えんなよ!」

瀬能「テコキなんて、ありましたっけ?」

担当「無かったと思います。」

瀬能「こら、ユアちゃん!」

ユア「あははははははははははは!・・・なによぉ、タイガ君、怖い顔してぇええ、ユア、なんか、おかしな事、言った?」

タイガ「いや、言ってない。言ってないな、杏子?」

瀬能「変な事は言ってないですけど、そういう手技」

タイガ「手技って言うなぁぁあぁあ!・・・いいからユア。ここ座れ。お菓子、もってきてやるから、な。」

ユア「ああ、はいはい。タイガ君はいっつも、過保護なんだから。」

瀬能「この”箱舟”って話はどういうプロットだったんですか?」

担当「とりあえず”安楽椅子ニート”で複数回に渡って書いていた”セノキョン探偵倶楽部”と”僕の心の中の殺人”が一区切りしたんで、次に書くエピソードを探していたらしいです。」

瀬能「大分、ネタが見つからなかったって話じゃないですか?」

担当「二週間から三週間ぐらい、まるでネタが思いつかなかったらしいですよ。」

タイガ「ほら、お菓子。アルフォート。」

ユア「ありがとう。」

瀬能「燃え尽きちゃったみたいですね。」

担当「当時は、そうだったようです。聞いた話ですけど。ま、その時、この、打ち合わせ会議シリーズも始まったわけで。」

瀬能「そうでしたね。”箱舟”の話をしたいんですけど、少し、横にそれますが、前期今期もなろう系アニメが多過ぎて、笑えなくなったって聞いてますよ。昨今のアニメ業界はおかしい。なろう系をしゃぶり尽くすつもりか!って憤ってました。・・・まったく著者には関係ないのに。あの人もどうかしていますね?」

担当「ドラマもアニメも特撮も、殺伐としているのが多くて、おもいっきりコメディに走ったり、ほっこりするのが少ないとは思います。・・・年末年始にかけて国民的ボーイズ芸能事務所を退所した、五人組のリーダーの人が、トラブルを起こして相手と示談したっていうニュースから思っていましたけど、社会もちょっと殺伐とし過ぎていますよね?」

瀬能「キムタクじゃない方の人ですよね?私、思うんですけど、あのグループが空中分解した時、キムタクが、真ん中で謝りだしたじゃないですか。西暦とか時間、言って。」

担当「ああ、はい。はい。」

瀬能「当時、ネットの掲示板で言われていた、キムタクが世界線を越えて、スポーツ、ミュージック、アソシエーション、ピーピルでしたっけ?の頭文字とって。あの時、キムタクがグループを救えなかった世界線が、ここ、なんじゃないか?って言われていて、実際、その後も、殺伐とした社会情勢で、この世界線自体、ゴミなんじゃないか?って思えますね。」

担当「ええ?キムタクが救えなかったこの世界線はゴミだと?我々、そんなゴミみたいな世界に生きているんですか?」

瀬能「キムタクがグループを救えていれば、その後の未来は変わっていた、と思うんです。世界線を渡っているキムタクですから、グループを救っていた世界線もある訳で、そこの世界線で生きていたかったですね。」

担当「キムタクは救世主だったと?」

瀬能「いずれキムタクが全ての世界線を修正して、明るい未来にしてくれますよ。この世界線はもう、ほんと、失敗だと思います。」

ユア「キムタクって凄いんだねぇ。」

タイガ「こいつらバカな話しているだけだから本気にするなよ?」

瀬能「いや、だって、あれから嫌な事ばかり起こるじゃないですか?関西の歌謡劇団、音楽学校。キムタクのいた芸能事務所の社長事件、関西大手お笑い興行ののタレントが闇営業、その一組の漫才師による暴行疑惑、地球温暖化もそうですよ。ぜんぶぜんぶキムタクの所為ですよ!」

タイガ「むしろキムタクを応援すべきなんじゃないのか?」

瀬能「そのキムタクもテレビ局開局何周年の大型ドラマで、橋を作る設計士の役で、大スベリしたから、人の事、言えませんけどね。」

担当「あれはヒドかったですね。」

タイガ「・・・キムタクに優しくしてやれよ」

担当「それはそうと、話を戻して。この会議発信で、引き籠もりの人間が世界最後の人間になったらっていうテーマで書き始めたのが”世界最後の引き籠もり”。なるべく科学に基づいて、地に足を付けた、本当に、地球上から人が突然消えたら、どうなるかっていうのを書きたいみたいですね。」

瀬能「壮大なテーマですね。」

担当「それとほぼ同時に起こしたのが”箱舟”です。こちらは、新しい主人公を立ち上げて、”安楽椅子ニート”を一新するのが目的だったようですね。新しい主人公は、イメージで、ルパンと次元みたいな感じを想定して作ったキャラらしく、ルパンが瀬能杏子なら、次元が皇瑠思亜という感じで、頼れる相棒って所ですね。だから性格も瀬能杏子ほどテンションが高くなく、落ち着いていて、現実的という事です。」

瀬能「でもギャルなんでしょう?」

担当「流行りのメスガキをイメージしているみたいです。瀬能杏子が陰で、皇瑠思亜が陽。作品の初期のプロットは、風俗街で起きた連続殺人事件を追う。」

瀬能「ああ、好きそうですもんね。そういうノリ、あの著書は。あの、神宮寺三郎とかね。もっと言えば、FMタウンズでやっていたサイキックディクティクブとかデータウェストの薄暗い感じの話が作りたかったんでしょうね。」

ユア「なにそれ?サイキック?」

瀬能「今でいう心理カウンセラーが主人公の探偵ゲームです。人間の心の中に入る、いや、人間の脳の中に入って、それで謎を追うっていうゲームなんですよ。」

ユア「ええ!面白そう!」

瀬能「ところがどっこいギッチョンチョンで、ストーリーもよく分からないし、意味不明だし、プレイヤーの頭がやられる、そういうゲームです。とりあえずコマンド式なんで総当たりすればゲームは進むんですけど、ストーリーを理解したいとは思わないですね。話が小難しいんですよ。」

ユア「へぇ、そうなんだ。」

担当「”箱舟”は聖書の世界観をモチーフにして。著者、聖書なんか読んだ事ないから、あくまでイメージでモチーフにして、どうして箱舟っていうタイトルが付いたかと言えば、犯人は、人を殺すんですけど、聖書に出て来たノアの箱舟。ノアの箱舟に、動物を乗せたって話ありますよね。それを元にして、犯人は、儀式を行い、死ぬ人間と、生き残る人間を選別して、儀式で死ななかった人間を箱舟に乗せるっていう話にしたかったから、タイトルを当初、箱舟って付けたらしいです。」

瀬能「今はコンセプトが違うって事?」

担当「あの著者がよくある事ですけど、書きながら、当初と予定が違ってきてしまったので、ストーリーもコンセプトもまるっきり変わってしまったようです。場合によっては、後から、タイトルを付け替えるんじゃないんですか?」

瀬能「あの目をみたら人が死ぬっていうのは?」

担当「それは先に、目を見たら人が死ぬって設定で、見切り発車したんですけど、ま、よくある話じゃないですか。ナルトで、サスケとかイタチがそういうの使うじゃないですか。だから、単純に、催眠術みたいなものにはしたくなかったみたいです。陳腐ですから。ぜんぶ、ナルトの二番煎じになってしまいますからね。」

瀬能「二番煎じ、三番煎じになった所で関係ないですけどね。」

担当「シナプスに関しては、目で人を殺す時に、催眠術にしろ何にしろ、人の神経を支配するっていう所から発想したみたいです。偶然だったらしいですけど。」

瀬能「シナプス小胞が作られるっていうのは、著者曰く、我ながら良い発想だったと聞いています。自画自賛で。それで、殺す方法が思いついたから、書き始めたと?」

ユア「シナプスってなぁに?」

瀬能「ああ、シナプスですか?・・・その前に、神経について少しお話しておきますね。人間の神経は、電線みたいに、一本の線で繋がっていると思っていて下さい。上から下まで、一本の線で繋がっています。その線は電気が流れていて、その電気によって、色々な事が起きます。例えば、手を上げたいとしましょう。ユアちゃん、手を上げてみて下さい。」

ユア「はぁい」

瀬能「今、ユアちゃんは手を上げました。これは、脳で手をあげるという命令が、手の筋肉に伝わり、手の筋肉を動かして、手を上げるという事をしました。脳から手の筋肉まで、電線が通っていて、脳からの命令。すなわち電気を送る事で、その電気を受け取った筋肉が、その命令に従って、手を上げた、という事になります。これが神経の基本です。」

タイガ「へぇ。」

瀬能「では、シナプスとは何かというと、所々、まぁ、神経が切れている所がありまして。」

ユア「切れてるの?」

瀬能「ええ。切れています。なんで切れているかと言うと、神経を乗り換えたりする所だからです。全部、一直線で繋がっててもいいんですが、配線が多くなって複雑になると困るので、整理する為に、高速道路のジャンクションみたいな所があって、乗り換えたりするんですよ。その場所が、神経のシナプスという器官になります。」

ユア「よく分かんない」

瀬能「私も説明していてよく分からなくなりました。神経の切れている端同士がシナプスと言う所なんです。また例え話で申し訳ないんですが、ここに川があるとします。ユアちゃんからもらった手紙をタイガ君は、向こう岸の私に渡さなければなりません。この時、ユアちゃんの手紙が、脳からの命令。タイガ君はシナプス。私もシナプス。タイガ君と私の間の川の事をシナプス間隙といいます。シナプスの隙間っていう意味です。脳からの命令が、タイガ君の所まで来ましたが、川があって、私に渡す事が出来ません。さっき、手を上げるという動作で考えると、私が手紙を受け取れないので、手を上げられない状態になっています。」

ユア「ふんふん。」

瀬能「では、どうしたらいいでしょうか?はい、そこの小太りのおじさん。」

担当「え?私ですか?」

瀬能「そうです。小太りのおじさん。タイガ君から手紙を貰って、私にください。」

担当「え?じゃあ、私、川を渡るんですか?」

瀬能「そうです。小太りのおじさんが、頑張って川を渡って、手紙を受け渡して下さい。」

担当「え?川が激流で流されて、死んじゃってもいいんですか?」

瀬能「名誉の死です。」

担当「えええぇええ?」

ユア「がんばって!小太りのおじさん!」

担当「あぁ、あああ、がんばっちゃおうかなぁ。」

瀬能「はい、小太りのおじさんが、私に手紙を渡してくれました。おかげで、私は脳からの命令を受け取る事に成功しました。」

ユア「おおお」

タイガ「おおお」

担当「おおお」

瀬能「この様な神経の伝達器官をシナプスと言います。ええ、物語では、人の目を返して、このような神経の伝達をしていると書かれています。実際にはあり得ないですけどね。ただ、距離が空いていても、命令を伝達できるという点においては、神経の伝達だけでなく、ほぼ全ての通信インフラが行っているので、不思議な事ではありません。そこは、ほら、SFですから。」

タイガ「でも、あり得ないけど、あり得そうな所が怖いよな」

担当「書き始めたのは良いんですが、さきほど言った様に、風俗街で起きる殺人事件と、聖書をモチーフにした殺人犯で、書き始めました。ですが、何年も前に書いた、にわかSFの書きかけがパソコンから出て来たんですよ。」

瀬能「にわかSFとな!ひどい言われようですね。」

担当「著書は星野之宣とか諸星大二郎も読むので、人間は、ワームを運ぶ器だ、っていう、分かりやすいなろう系小説を書いてまして、それと今回のを、合わせちゃったんです。」

瀬能「それで今回、あんな事になってしまったんですね。」

担当「イエス風の、聖人風の、社会と逸脱した感じの言っちゃえば、ホームレス風の男が、超能力みたいな力をつかって殺人事件を起こしても、それだけで面白味にかけるし、過去、トリックだったり、クイズ、ケイゾク、スペック、シックスの特殊能力系のドラマで散々見てきたからつまらない、と。それに、ワームの話も寝かせておいても、使い道がないから、合わせて使ってしまおうと考えたと、聞いています。」

タイガ「杏子、あの、ワームってなんなんだよ?あれ」

ユア「ユアも知りたい」

瀬能「ワームですか。・・・全生物ワーム論とでもいいましょうか。そういう話を著者が以前、書いたんです。オカルトまでいかなくても、パニックSFでしょうか。瀬名先生のパラサイト・イヴ。ああいうのを目指していたそうですよ。・・・では、タイガ君とユアちゃんに質問があります。」

ユア「はい、なんでしょう?」

瀬能「自分の体で、自分の意思で思い通りに動かせない場所はどこですか?」

タイガ「自分の体なんだから、自分でどこでも思い通りに動かせない場所なんか、ないだろ?」

ユア「うぅ~ん。パパの頭ぁ。・・・タイガ君もおじさんになったらハゲちゃうのかなぁ?」

タイガ「ハゲねぇえよおお!・・・どういう事だよ、俺、ハゲねぇから!」

ユア「ええ?だって。タイガの気持ちに関係なくハゲるでしょ?うちのパパもハゲたくてハゲた訳じゃないもん。毎日、なんか高い薬、塗ってるけど。」

タイガ「俺はぜったいハゲないぃいい!」

瀬能「そういう人ほどハゲるんですよ。ユアちゃん。彼氏は見た目も重要ですよ。」

タイガ「うぉぉおおおおいいいいい!ザケんな杏子ぉおおお!」

瀬能「正解は、心臓と腸です。異論はあると思いますけど、心臓と腸です。」

ユア「心臓と腸。」

瀬能「ここで言う心臓は、血液の流れを生み出しています。体のポンプですね。加えて肺というのも入れようかと思ったんですが、話がややこしくなるので、心臓の仲間に肺も入れてあります。今回は循環器系と呼吸器系はセットにしました。心臓から肺に血液が行きますし、肺から血液が心臓に戻りますし。今回の物語の格になるのが、腸です。タイガ君もユアちゃんもご飯を食べますけど、食べた後、どうなるか、ご存知ですか?」

タイガ「食べたあと?食べたらおしまいだろ?お腹がいっぱいになって寝るだけだ」

ユア「嫌だぁタイガ君、太っちゃうよ。ユア、太っちょデブゴン、嫌い!」

タイガ「痩せる!俺は今日から痩せる!」

瀬能「食べるという事は、栄養を摂取するっていう事と、理科で習いましたか?」

タイガ「習って、ない!」

ユア「家庭科で習わなかった?」

瀬能「食べる、栄養を摂取するという行為は、ほぼほぼ全自動で行われます。タイガ君とユアちゃんの意思に関係なく行われる動作になります。意識がなくても、口の中に食べ物を入れると、反射と言って、口の中の感覚が反応して、口を動かしてくれます。咀嚼といいます。意識が無くても、食べ物を歯ですり潰して、小さくしようとしたり、唾液を出して食べ物を分解したり、喉の通りをよくしようとしてくれるんです。人間は無意識でも食べ物を効率よく、食べようとするんですね。」

ユア「えええぇ!知らなかった。」

瀬能「その後は、もっと自動です。胃に食べ物が入れば、消化してくれます。胃で消化された後は、腸に送られます。腸は、十二指腸、小腸、大腸に分かれています。何をしているかと言えば、胃で消化された食べ物の吸収です。栄養を体に取り込んでいるんですね。腸を食べ物が移動しながら吸収して、吸収しきれなかったものを大便として排出します。肛門から。タイガ君の好きなウンコです。」

タイガ「なんでだよ!・・・ウンコはもう卒業したんだよ!」

瀬能「ユアちゃんはウンコ、好きですか?」

ユア「好き~ぃ!」

タイガ「なんでだよおおお!」

瀬能「タイガ君。ここに私のウンコとユアちゃんのウンコがあったとします。さあ、どうしますか?あと、知らないおじさんのウンコ」

タイガ「どうしもしねぇえよおおおお!誰だよ、知らないおじさんのウンコってえええええええ!・・・あと、ユアはウンコはしません。ユアはそんな事しませんぅぅ!」

ユア「うっわ。タイガ君。女の子の現実から目を背けていると、いつか、齟齬がうまれて、上手くいかなくなるよ?女の子の現実をちゃんと見ないと。・・・女の子は赤ちゃんを産まないといけないんだよ?」

タイガ「・・・」

瀬能「ウンコの話はそれほど広げたくないんですけど、しちゃった以上、しますけど、本来だったら観察して欲しいです。」

タイガ「変態かあああああああ!俺は変態になりたくないいいいいいいいいい!」

瀬能「いやいやいや。そういう趣味の話じゃなくて、ウンコは、さっきも話した通り、腸で栄養を取り込んで、最後に残ったゴミです。ということは、腸に異常があれば、本来、吸収できる栄養を取れない場合もあるのです。胃や腸が病気かどうか、見分ける、バロメーターなんですね、ウンコは。下痢、便秘になった事はありませんか?」

ユア「ある!」

瀬能「下痢、便秘も、腸の異常を指示しているのです。だからと言って、ユアちゃんのウンコばかり見てはダメですよ、究極のプライバシーですから。」

タイガ「・・・見たいけど、見ねえええええよおおおおおおおおおおお!」

瀬能「仮に、タイガ君とユアちゃんが結婚して、お互いに健康状態を知って助け合う間柄になれば、見た方がいいと思いますけどね。」

タイガ「俺がユアの健康を守る!」

ユア「・・・タイガ君、変態さんなの?」

タイガ「・・・」

瀬能「大幅に話が脱線しましたが、このように、人間の腸は、人間の意思に関係なく、自分達の規則で働いているんです。口から肛門まで、一本の道で、ですよ?」

タイガ「口から肛門まで、一本道なのか」

瀬能「口から食べて、胃で消化して、腸で栄養を取って、いらないものを肛門から捨てる。・・・なにかの生物に似ていませんか?」

タイガ「あ!」

ユア「ヘビぃいいいい!」

タイガ「ユア、そこは話の流れで、ミミズだろ?」

ユア「えええええええ?」

瀬能「私達は、体の中に、ミミズ。ワームを飼っているんですよ。」

タイガ「怖っわ!・・・ええええええ!」

瀬能「だってそうでしょう?さっき説明したじゃないですか?食べ物を口に入れれば自動的に、栄養を取って、ゴミをウンコとして出す。口から肛門まで一本の線で繋がっている。体の中に、一匹、ワームがいるのと同じじゃないんですか?」

タイガ「気味悪りぃぃぃぃぃぃ」

瀬能「作品の中でも触れていますが、発生学的に言っても、精子と卵子が結合して、・・・」

ユア「ああ杏子ちゃん。わかるからいいよ。セックスでしょ?」

タイガ「ユア!女の子がセックス言うなあああああああああああああ!」

ユア「これだから男子は」

瀬能「精子と卵子が結合して受精卵になりますが、最初に作られるのは腸の基礎だと言われています。原腸と言います。それは、生物の進化の過程においても、棒状の多細胞生物から、進化した過程を模しているとも言われています。」

タイガ「棒状の多細胞生物っていうのが、ワーム?」

瀬能「ワームではないですけど、行きがかり上、ワームと呼んでいます。形態は違いますけど機能は、原子生物の棒状の生物もミミズも同じですから。口から食べて、栄養を取って、ゴミを肛門から捨てる。ただそれだけです。人間も、腸の原型が作られてから、神経や皮膚、臓器が作られます。ここからはSFですけど、”箱舟”で語られていたように、ワームが先に作られて、後から、残りの部分が作られます。私達人間は、ワームありきの生物なのではないでしょうか?ワームに、骨がついて、肉がついて、動いているだけの生物なのではないでしょうか?本来の主は、腸。すなわちワーム。ワームが活動する為に、手や足が付いているのではないでしょうか?」

ユア「そんな事ってあり得るの?」

瀬能「多くの動物は腸、消化器官を備えています。すなわちワームです。生物は多種多様な姿、形をしています。環境に合わせて、進化してきたからです。寒い所では厚く脂肪を蓄え、毛も長いです。砂漠などの乾燥した地では、水分の蒸発を押さえた皮膚を持っています。高い所のエサを取る為に、首を長くしたり、高速で移動する事で他の動物を狩りやすく進化したものもいました。ですが、どの動物も根本にあるものは、何ですか?根本に持っている物は何ですか?」

タイガ「・・・腸?」

ユア「怖いからやめてよぉおお」

瀬能「そうです。タイガ君の言う通りです。環境に合わせて進化して、姿かたちは変わっても、消化器官の構造は同じなのです。そう、ワームです。私達人間を含め、あらゆる動物達は、ワームを乗せている入れ物に過ぎないのではないでしょうか?ワームが世界に進出するにあたって、適した姿、適した入れ物を作ったのに過ぎないのではないでしょうか?ワームは、寒い所にも、熱い所にも、海にも、山にも、空にも、あらゆる所に進出しました。今や宇宙にもワームは進出したのです。ワームが行きたいと思えば、入れ物を替えるだけで済むのですから。・・・例えば、世界中で戦争が起きています。動物が死んだり、多くの人間が犠牲になっています。ですが、入れ物が失われるだけで、ワームは関係ありません。ワームだけは生き残るのです。ワームこそが地球の支配者であり、絶対的な君主なのです。」

タイガ「そんなバカな事、あるのかよ?」

瀬能「タイガ君だって経験あるでしょ?お腹がいたくなって動けなくなった事?どうして、お腹が痛いと動けなくなるのですか?腸が痛いからと言って、体全体が動けなくなるっていうのは合理性に欠けると思いませんか?・・・ワームである腸が、タイガ君の主であるから、腸の危機は、生命の危機なんです。なにより優先されるのはワームの危機なんですよ。ユアちゃんも、いずれ子供を産むと思いますが、良い遺伝子をもった優れた子孫を残そうと、本能的に思うはずです。その優れた子孫って何を根拠に思うのでしょうね?ワームが求める優れた子孫なんじゃないですか?ユアちゃんはワームの子供を産むんですよ?」

ユア「いやああああああああああああああ!」

瀬能「実際、赤ちゃんと認識できる胎児をエコーで見ると、ワームそのものですけどね?」

ユア「杏子ちゃん、やめてええええええええええええええ!」

瀬能「タイガ君、頭が薄いとユアちゃんに子供を作ってもらえなくなりますよ?」

タイガ「だから俺はハゲねぇって言ってんだろおおおおおおおおお!」

瀬能「まあ、このような話を著者が以前、書いてストックしていた、って話です。」

担当「SF的にはアリだと思うので、焼き直ししてもいいと思うんですけどね。」

瀬能「あと、聞いたんですけど、キーボードですか?キーボードを買い漁っていると聞きましたが?」

担当「ええ。はい。・・・コジマ電気とかヤマダ?著者の家の近くにベイシア電気っていう所がありまして、そこで、町の電気屋なのに、ゲーミングPCが置いてあるんですよ?誰が買うのかまったく、分からないPCですよ。秋葉原なら分かりますけど、片田舎のスーパーに隣接している電気屋ですよ?著者、そこでゲーミングPCのキーボードに触ってから、ずっとユーチューブで、キーボードの動画、見ていまして。」

瀬能「欲しくなっちゃんですか?」

担当「そうなんです。やっぱりキーボードが違うと、執筆活動も変わるって信じているらしくて。」

瀬能「今、なろう系小説も直筆じゃないですもんね。みんなPCですもんね。」

担当「ハードオフで、ウィンドウズ95とか98時代の、フルサイズの、本当に昔のキーボードを五百五十円で買いまして。それがキーの叩き感が異様に良いらしくハマってしまったらしいんですね。あれですよ、銀行なんかにおいてあるような、バカみたいにデカイキーボード。昔のキーボードは耐久性も高いから、ぜんぜん悪くないみたいで。良い買い物をしたって著者も喜んでいたんですが、なにぶん、デカイ。とにかくデカイ。邪魔なんですって。打鍵感は最高なんだけど、大きさが邪魔だって。それで、ゲーミングキーボードとか他のキーボードを休みのたんびに見に行きまして、叩いて、動画、叩いては動画、キーボード病にかかってしまったんです。」

瀬能「そりゃ大変だ。」

担当「お店で触って分かったのが、高い機械式のキーボードだから打ちやすいかって言ったら、別らしいんですね。」

瀬能「凄いですね。そこの領域に達しましたか。」

担当「キーの固さだったり、沈み込み加減、深さ、バネ、それに価格。それで、いろいろ調査していたら、違うハードオフに、バッファローの五年も十年も前のゲーミングキーボードが三百三十円で出てたんですって。ジャンクコーナーに。直ぐ買ったって言っていました。メンブレンなんですけど、機械式みたいな打ちごごちらしいです。三百三十円で買ったなら、お買い得だったみたいで。もう著者、このキーボードが気に入っちゃって。それで、執筆活動もそこそこ進んでいるらしいです。」

瀬能「良かったですね。キーボード病が一段落して。」

担当「”箱舟”もまだ完結していませんから、完結に向けて、執筆してくれるんじゃないかと思っております。」

瀬能「今回はこんな所ですかね。ありがとうございました、タイガ君、ユアちゃん。あ、そうそう。」

タイガ「なんだよ?」

瀬能「次回作なんですけど、タイガ君とユアちゃんと、あと、バトメンの時の世界征服グループにまた出演をお願いしたいと思っております。」

タイガ「はああ?」

瀬能「えっとですね。まだプロットだけなんですけど。”天空王者ドラゴンブレード””天空旋風ドラゴンブレード””疾風ドラゴンブレード”まだ良いタイトルが決まってないんですが、それっぽいタイトルで、竹とんぼの話を書こうと思っております。年末、カブトボーグとクンニバトラーに触発されました。」

タイガ「されんな!」

ユア「竹とんぼ?」

瀬能「ええ。竹とんぼで世界征服を目論む悪の組織と戦う話です。ほら、トンボってドラゴンフライって言うじゃないですか?今回もタイガ君は、いつも通り、噛ませ犬です。威勢よく吠え面かいちゃって下さい!」

タイガ「・・・舐めんな!」

瀬能「ええぇタイガ君はそういう役回りでしょう?」

ユア「ユアはヒロイン?」

瀬能「ユアちゃんはヒロインです。」

タイガ「ほんと舐めんなよ?」



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