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なろう系打ち合わせ会議  作者: お赤飯
10/12

なろう系打ち合わせ会議10

瀬能「もう、”なろう系アニメ”って市民権を得てしまって、なろう系なんて思わないでむしろ、これが、王道ファンタジーみたいな面して、アニメやってますよね。」

担当「先生、ツラって言い方はないかと。」

瀬能「王道ファンタジーって何だよ?って話もありますが、なろう系が量産されすぎて、剣と魔法のファンタジーは、なおう系が定番みたいになってしまいました。」

担当「なろう系って、ファンタジーもののコンテンツでは、邪道だったのに、いつのまにか、王道になってしまっていますよね。量産、定番の刷り込みって怖いですね。」

瀬能「そうなんです。なろう系って、剣と魔法のファンタジーにおいては、ギャグで、出オチみたいな話だったはずです。出オチが全てでした。それがですよ?それが、いつのまのか、泣かせたり、感動させたり、なんなんですか?やる気ないんですか?なろう系は、出オチが全てでしょ?」

担当「良作駄作ふくめて、これだけ量産されると、食傷気味になるのは確かで、ギャグより、ホロリの方が、読みたくなる時もありますよ。」

瀬能「なろう系のファンタジーに、もう、つっこみはいらないですしね。受け入れるの前提で、話が進みますし。・・・つっこむのも面倒になってきました。」

担当「それが食傷気味っていう事です。先生、なろう系の太田胃散、飲んだ方がいいですよ?」

瀬能「最近の主流は、”オッサン”ですね。”オッサン”大活躍です。それから”追放”。よく分からない理由でパーティから追放されてしまいますが、実は優秀っていうのが後からバレる”追放”。そして、”聖女”。私、聖女って概念がよく分かりません。聖女っていう概念、どこで生まれたのか、それに職業なのかも不明です。勇者と同じ位、意味が分かりません。あと、”悪役令嬢”ですね。悪役令嬢って、ポジションの話じゃないですか。立ち位置の問題なだけで、相対的な立ち位置ですから、人にとっては良いもんの可能性すらあります。だいたい、この辺がブームではないでしょうか。」

担当「”オッサン””追放””聖女””悪役令嬢”は、これはもう、先生、売れる要素です。このキーワードがついていたら、だいたい読んでもらえますから、中身がスカンピンでも売れますよ。」

瀬能「言っちゃ、なんですけど、確かに中身がないものが多いですね。転がさないっていうか、起承転結の転がる部分が、あまり無いんですよね。思ったまんまの展開になるっていうか。もう少し、転がして欲しいっていうのがありますけど。」

担当「でも、先生、最近、読者も転がすのを嫌がる層、多いようです。もう、そのまんま王道であって欲しい。下手に横に逸れるなら、そのまま、読者が思いつく展開のまま、やって欲しいっていうのがあるみたいです。」

瀬能「読者も傷食気味なんですか?それ、本、読む意味、ないじゃないですか?作者が読者の意図を汲んで、そのままの展開になるとか。甘えですか?甘えだと思います。」

担当「大正時代の文壇みたいに、出版社の意向を1ミリも汲まない、大先生も大いに問題がありましたが、確かに、読者の意図を汲み過ぎなのも、ちょっと問題ですよね。その通りの展開過ぎて、捻り無さ過ぎる。それって、作家として、作品を放棄しているようにも、感じる部分はあります。」

瀬能「作家はキレてて当然。読者の予想を裏切って当然。読者の意表を突くのが当然。っていう時代がありましたね。私はその方が好感が持てて好きですけど、作家ももうちょっと強気でいいんじゃないかと、思う作品は沢山ありますけど。」

担当「こういうのって、難しい話になると思うんですけど、あえて言えば、”なろう系”のようなライトノベルと、本屋大賞を取るような小説は、ジャンルも違えば、読み方が違う感じがするんですよね。」

瀬能「はぁ」

担当「ライトノベルは安心して読みたいっていうか、読者の想像を裏切らない展開で、読者の思うような展開になった方がいい。要するに、ライトノベルごときで、ごときでって言い方は申し訳ないんですが、ドキドキしたくないっていうか、感情を揺さぶられなく無いって言うか、思った通りの展開が疲れなくていい。」

瀬能「ああ。コスパとかタイパとか言われる、アレですね。時代を感じます。世代間の差ではなく、時代ですね。」

担当「小説作品にパフォーマンスを求められても、正直、違うと思うんですが、ライトノベルに求めるものって、他の一般文学と違って、あえて、ひとつ下に見ている所があって、感情を揺さぶられたて感動したり、驚いたたり、怖かったり、そういうのは有名小説家の作品を読んでするから、ライトノベルは、その名の通り、軽く読みたいって事なんですよ。無感情で読みたいっていうか。」

瀬能「ライトノベルって、そういう意味じゃないんですけどね。」

担当「更に言えば、ライトノベルを読む人は、一般小説も読むんですよね。しっかり、ジャンル分けして、読んでいるんです。」

瀬能「それはジャンル分けとは言わないのでは?ライトノベルと一般小説を分ける必要性がないと思うのですが。」

担当「実際、本屋に行くと、一般小説とライトノベルは本棚が違いますし。」

瀬能「ライトノベルはごった煮状態で、SFもあればファンタジーもあるし、青春恋愛もあるし、ライトノベルというジャンルでくくるには、いよいよ難しくなってきたと思いますけど。」

担当「それはもう、80年頃から言われている事ですし。90年からSF、ファンタジーがやたら増えたから、そういう印象が増えましたが。」

瀬能「富士見ファンタジアですね。不死身ファンタジア・・・」

担当「SFといえばハヤカワだったんですけど、本気のSFはハヤカワ、硬派のSFはハヤカワなどと、違うジャンルに。」

瀬能「軽いSFってなんだよ?って話なんですけど。軽いも重いもSFはSFはだろう、と。」

担当「読者層は、そういう風に分けてますね。ライトノベルしか読まないって層も一定層いますし。」

瀬能「それもあれですよね。逆もしかりで。ライトノベルを毛嫌いしている本好きもいるし。アレはアレでどうにかならないものかと思います。中には、中には、面白いライトノベルもありますから。有象無象の中に。」

担当「それは、一般小説でも言える事ですから。」

瀬能「80年代のスニーカー、コバルトなんかには、何故、このレーベルで出しているのか分からない作品も紛れていましたからね。・・・ある意味、異質と感じるものがありました。」

担当「売れれば正義とは言いませんけど、ライトノベルもかなり書籍市場で、馬鹿に出来ない市場だとバレてしまいましたから、出版社からしてみたら、まだまだドル箱なんです。本読み客からしてみれば、下に見ているかも知れませんが、市場が拡大しているのだから、馬鹿に出来ない存在だと認識すべきだとは思うんですけどね。」

瀬能「この本が売れない売れないって頑張っている書籍業界で、ライトノベルは一筋の光明っていうのも、あながち、嘘ではありませんしね。」

担当「それはそうです。」

瀬能「まあ、ただ、ライトノベルは淘汰が早くて、売れないと思うと、すぐ撤退しますから、分かりやすいって言えば分かりやすいですね。」

担当「なろう系の悪い所は、書籍化候補が、皮膚の角質の様に、もう次から次へと生まれる所です。剝がれれば次の作品。剥がれれば次の作品。新陳代謝のスピードが異常です。」

瀬能「そういう売り方を悪いとは言いませんが、市場原理ですし、ま、ただ、作家が育たないのは確かですね。捨てても捨ててもなろう系の作家は生まれてきますし。その中からヒットを生む作家が誕生する確率も上がりますから。」

担当「なろう系に関しては、作家の寿命というよりは、作品の寿命ですからね。作家として大成するには、なろう系の出版体系では難しいと思います。」

瀬能「そこなんですよね。一度でも、有名な賞、芥川とか直樹とか、そういう賞を取らない限り、別に、取らなくても候補にエントリーするだけでも、作家としてネームバリューがつきますから。」

担当「あの、先生。そもそも本っていうエンタメは、短期間で消費される文化じゃないはずなんですよ。そこを勘違いしている人が多いから困るんです。ああ、出版社も含めてですが。」

瀬能「そうですね。本来、本というストレージは長期間、何年も何十年も読んでもらう想定で、作っていますから。・・・発行された本は、本来、すべて蔵書されるべきものなんですよね。物理的に不可能ですが。」

担当「文化を知る、一つの定規ではありますし。」

瀬能「イギリス、フランス、一部、アメリカの本当の意味での古本屋は、百年も昔の本が、売られていますからね。いつか、必要な人が読むという、本来の目的の為に。若干、ファンタジーではあるとは思いますが、本来、図書館、本を蔵書する機関はそうであるべきだとは思います。」

担当「物理的に、金の問題とそれを保管する土地、建物の問題が、ネックですけどね。夢がある話ではあると思います。」

瀬能「デジタル化しているって話もありますよね。」

担当「有象無象も同等にデジタル化するべきなんでしょうけど、」

瀬能「その、作品の良し悪し、有象無象を判断できる基準がない以上、すべての表現作品は保存されるべきなんです。」

担当「・・・いや、私もそう思います。思うけど、違いますね。」

瀬能「いや、私も建前でそう言っているだけで、クソ寒い奴を残すのはどうかと思いますけど、そのクソ寒い作品も、良い作品と対比する意味でも、必要だったりするのが、悩ましい所ですね。だから、結局、文化を残すっていうのは、全部を残さないと意味がないんですよ。」

担当「歴史を振り返って、文化の消失って、その時代を知る手掛かりが消失するのと同じですからね。」

瀬能「ああ、レイズナー的な。」

担当「ヨーロッパの話ですよ。」

瀬能「今更擁護するつもりもないんですけど、氾濫するなろう系作品の中で、本来なら、没になるであろう駄作、奇作、世間や出版社に迎合しない意欲作も生み出されているのも確かです。大体は破綻した作品ですけど、それでも、角を削っていない荒削りな作品もありますらかね。」

担当「角も削っていない、勢いだけの作品があったとしても、編集部で、丁寧に、削りますからね。磨くというか。・・・やはり、そこは商売ですから、最低限、読んでもらえるように校閲するのが仕事ですからね。」

瀬能「校閲ならいいですけど、一部を修正すると、前後の話の流れがまとまらなくて、結局、大幅に改修して、良さがまったくなくなってしまうのも、よくある話です。作家の腕がない、と言ってしまえばそれまでなんですが。」

担当「先生のおっしゃりたい事は理解できます。広く間口を広げたおかげで、なろう系は、埋もれていた人材を掘り起こす事に成功しています。これは良い面だと思います。読ませるかは横に置いておいても、斬新なトリックのミステリーも発掘されていますから、大御所先生もびっくりですよ。」

瀬能「だいぶ話が脱線してしまいましたが、”聖女”って何ですか?」

担当「いや、私に聞かれても。聖女の話ですか?」

瀬能「聖女、聖女、ってここ3年くらい、聞いているんですけど、聖女って何ですか?」

担当「ナーロッパ特有の職業だと思うんですけど。詳しくは知りませんが。」

瀬能「光属性で、回復系、みたいな設定ですよね? 光属性って何ですか?」

担当「それ言い出したら、他の属性とかも、なんなんですか?って話になっちゃいますから、深く、ツッコミは無しでお願いしたいんですけど。私は分からないだけで。」

瀬能「”私が考えた完璧超人”みたいなノリですよね、きっと?」

担当「ざっくり言ってそんな感じだとは思いますけど。」

瀬能「私、ひとつ好感が持てる所があって、なろう系って、その誕生が、ネットからじゃないですか。ログホライズンとかお兄様とか。」

担当「魔法科高校ですね。」

瀬能「そうそう。それで、読める年代層があって、当時ですから携帯電話を持てる年齢からしか読めないんです。だから、ネットにアクセスできる世代からしか読めないんです。言い換えれば、小中学生が読めないっていうのが、大きいんです。何が言いたいかと言えば、生々しい描写がある、という事です。」

担当「ああ、その、残虐的なもの、性的なもの、含めてって意味でですよね。」

瀬能「そうです。今は、これだけなろう系が市民権を得てしまったので、年齢制限や性的な表現の規制が、インターネットサイト側に求められてきてしまいましたが、当初は、読む年代がある程度、成人だった為、ゆるかったのです。聖人だけに。」

担当「ケータイ小説のブームが、なろう系小説の前にあった、というのも歴史的背景としては大きいですが。アユとか。」

瀬能「そうですね。ケータイ小説で、女子高校生の生々しい、援助交際という名の売春犯罪で、妊娠したり、精神的に追い詰められてしまったり、でも、学校や家庭の闇を打ち明けられないとか、そういうの書いて、ボロ儲けした作家、いましたからね。思春期の女なんてチョロイもんですよ。」

担当「本も大分売れました。そして、今はブックオフで強烈に安い値段で売っています。」

瀬能「なろう系の良い所は、生々しい描写がある作品があるって事です。性的な感情を逃げた、青春ラブコメ、大嫌いです。」

担当「・・・ああ、それは、先生のご意見であって」

瀬能「女には、生理っていう、もう何もしたくない考えたくないっていう日があるんですよ。そういう血生臭い、日常を描いてこそ、私は、評価できる作品だと思います。」

担当「わざわざエンタメに、生理の日を持ち込まなくてもいいじゃないですか?って意見もありますよ。エンタメなんですから、楽しめばいいじゃないですか。」

瀬能「どうして今日は機嫌が悪いの?とか分からない人、分からない男が多過ぎるんですぅ。あのねぇ、エロ本ならいいですよ?抜きたいなら抜けば。抜くのが目的の本ですから。ただ、女が闇雲にセックスするなんて思っている方が、童貞脳って言うか、ファンタジーなんですよ。聖女だってウンコするんですよ!」

担当「まぁ、聖女だってウンコぐらいするでしょうね。」

瀬能「それに、ムダ毛の処理だって大変なんですよ。キレイにするのって、時間がかかるんですよ。そういうの分かってない奴が多過ぎる。」

担当「先生・・・まだ、話は続きますでしょうか?」

瀬能「髪の毛、洗うったって、大変だし乾かすのだって時間かかるし、お化粧だってねぇ、お化粧品、無料じゃないんですよ?すごくお金、かかるんですよ? あ、生理で思い出しましたけど、生理用品だって無料じゃないですからね?あれ、当然ですけど、自腹きって自分で処理するんですよ?お前、自分の血ぃだろ?とか思っていると思いますが、そうですよ、自分の血ぃですよ。その血のおかげで、体調、悪いんですよ、頭も痛くなるし、お腹も痛くなるし、女に生まれただけでぇ!はぁ?って思いません?」

担当「いや、思います。先生のおっしゃる通りです。」

瀬能「でしょう? パンツとブラジャーって、高いんですよ。アニメやゲームだと上下がみんなお揃いみたいに描いてますけど、そんなに、上下、一緒のハズがないじゃないですか。ブラジャーって乾きにくいんですよ、形も風が通りにくいし。女がみぃんな、ヤンジャン、ヤンマガに載ってるグラビアアイドルみたいな格好、してるなんて思っちゃ駄目なんです。あいつらは、特殊な訓練をした女なんです。普通の女の腰が、あんなにくびれている訳ないじゃないですか!たるんたるんですよ、たるんたるん!お前だって腹、たるんたるんだろうこのクソ野郎!」

担当「先生、先生、落ち着いて。誰の事を言っているのか分かりませんが、落ち着いて下さい。」

瀬能「はぁ。はぁ。熱くなってしまいました。アニメのキャラはアニメのキャラですしね。生身とは違いますから。いくらエンタメとはいえ、生々しい部分も発信してもらいたいなぁとは思っています。私は発信していきますよ!」

担当「先生、いつも思うんですが、先生が言う生々しいものは、売れませんよ。割と受け入れられない感じだと思います。」

瀬能「そうですか? ほら、例えば、嫁さん候補が3人いて、子供ができる、ドラクエ。あるじゃないですか。最新作は3人、嫁さん候補がいますが。」

担当「嫁さん、候補・・・。花嫁です、花嫁。」

瀬能「嫁さん選んで、子供ができるじゃないですか。いや、そこ。子供ができる事、やっといて、そこは、オブラートにつつむって無しだと思うんですよ。」

担当「愛の結晶とか、そんな感じだったんじゃなかったでしたっけ?コウノトリが運んできたとか、」

瀬能「昭和のキッズですよ、コウノトリが運んできたなんて。やる事やったんだから、赤ちゃん、できたんでしょ?」

担当「そこは掘り下げなくても、家族が増えたっていう事が、お話の軸ですから、赤ちゃんを作る行為は求められていないと思います。そこは、少女コミック。あ、雑誌の名前じゃありませんよ。少年漫画に対する少女漫画。その少女漫画で、キスとか裸にドキドキしない、主人公の女の子と一緒です。コロコロコミックなら鼻血を出すのが定番のシーンですが、少女漫画は、少年漫画と比べて生々しくて、そこは、いくら漫画でも求められていない気がするんですよね。少年漫画のラブコメくらいの、恥じらいぐらいが漫画表現で丁度いいと私は思います。」

瀬能「少年漫画、少女漫画、コロコロだと、全部、恥じらいが違いますもんね。それは分かります。パンチラの頻度も違いますしね。」

担当「物語の進行に関係ないものは、なるべく描きたくないですから。パンチラなんてサービスショットですよ。読者投票を上げる為だけのサービスカットですからね。」

瀬能「そういえば、”追放”もの、あるじゃないですか。あれ、追放する前に、その主人公の有能さに気が付かないものなのでしょうか。あれが不思議でなりません。」

担当「”おじさん””追放”に関しては、世間のサラリーマンが、潜在的に持っている感情だと言われていますね。あれですよ、退職代行サービスって流行っているじゃないですか。それと同じで、リベンジ退職っていうのも、ブームらしいですよ。」

瀬能「聞いた事あります。リベンジ退職。会社、やめる時に、データぜんぶ消してきちゃうとか、嫌がらせして辞める奴ですよね。」

担当「どっちが嫌がらせなのかは、他人じゃ判断つかないので言えませんが、自分が会社で有能で、自分が会社の中心で、会社を動かしているのに、上司や周りの人間が自分の優秀さに気づいていなく、辞めていなくなって初めて自分の優秀さに気づくんじゃないか、っていう考えから、流行しているんじゃないかと言われています。・・・・あくまで、そういう話ですよ。」

瀬能「本当に優秀なら、普段から、君は優秀だって言われているし、出世だってしていますよ。それが無い時点で、お察ししますけどね。それを事かいて、なろう系に妄想するとか、気持ち悪いですね。」

担当「でも、売れているんですよ。潜在的な意識があるからでしょう。”追放”ものは売れています。みんな、自分が優秀だと思っているんです。・・・・と、そういう分析ですよ。私はそう思っていませんけど。」

瀬能「そうでしょうね。人間、みんな自分の事は棚にあげますから。例えば、”追放”されてそのまま落ちぶれる、そういう話、ないんでしょうか?そっちの方が読んでみたいです。」

担当「先生、そんな身も蓋も無い話、現実世界で腐る程ありますから、あえて小説で、読みたいと思いませんよ?」

瀬能「確かに。確かにそうですね。」

担当「”おじさん”も同様です。社会で冷遇されてきた、おじさんが、実は優秀っていう、おじさん願望を叶えたなろう系なんです。おじさんの夢が詰まっているんです。」

瀬能「じゃ来年あたり、”おばさん”が流行するんでしょうか。”おばさん”がチヤホヤされるなろう系。おばさんもチヤホヤされたいです。おばさんも女なんですよ!」

担当「おばさんがチヤホヤしている小説を誰が読みたいか、ってなりますけど、きっと、そういう作品も売れるんでしょうね。おばさん層もいますから。女として扱われたい!とか、女に目覚めるとか。」

瀬能「女の幸せも、沢山ありますから、もう閉経まじかのおばさんが、最後に、妊娠して、子供を育てる。いやぁ、子育て、幸せ、ファンタジーもの。受けるんじゃないでしょうか。生々しくて、私は更に好感が持てます。」

担当「・・・・いや、先生。これは、ヒットの予感がします。誰も手を付けていない、宝の島を私は見つけた気がします。流石、瀬能先生。」

瀬能「でしょ、でしょ? ”おばさん”ですよ。おばさん。次は、おばさんがヒットしますよ! おまけに、おばさんの声優さんも沢山いますし。」

担当「・・・・いや、私はなにも。」

瀬能「ほら、ちょうど、40歳から50歳くらいの、リアルなおばさん世代の声優さんが声をあててくれたら、もっとリアルで。若い時にファンだったおじさん連中が戻ってきますよ。おばさんの声が聞きたい!」

担当「おばさん、おばさん、連呼しなくても。」



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