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妖界道四十九日過  作者: 早熟最中
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ドッペルゲンガー

 昨日、もう一人の自分を見た。顔ではなく後ろ姿を見ただけだったが、一瞥した瞬間背筋が冷え、それ以上その姿を確認する気にはなれなかった。

 アレはドッペルゲンガーという奴だったのだろうか?もう一つの自分の魂やら、単なるそっくりさんやら、精神疾患やら、見たら死ぬとか言われている、まあよくある都市伝説の一つだ。普段は都市伝説やオカルトなどは娯楽の為に嗜むのみで、本当に信じたりはしない。

 しかし、あの時感じた悪寒はまるで自分の中の直感が危険を告げてきたかのようだった。

もう一人の自分を見る、というのは思ったより恐怖感のある体験だった。


 背中に異様な冷たさを感じ、俺─長谷川清太郎は目を覚ました。クーラーを点けっぱなしにしたまま布団をかぶらずに寝てしまったらしい。

 時計を見る、午前10時を回っている。遅刻だ、急いで大学に向かわなければ。

 身支度を整え、気にいりのバッグを持ち玄関の扉を開ける。

 そこに、もう一人の自分が立っている。同じ服装で、同じ顔をした男だ。彼と、目が合う。

 瞬間、視界が暗転した。


気が付けば、俺は燦燦と光る太陽の元に立っていた。…はて?先ほどまで自室の玄関に立っていたはずなのに。

空は青、今は7月の始め、見事な夏晴れだ。

…これは白昼夢という奴だろうか。周りを見渡してみればどうやらここは学校の校庭のようだ。

こんな場所に20歳の大学生が入り込んではものの数分後には不審者として通報されしまう。これが夢の中だろうとうつ状態から来た無意識の徘徊だろうといち早くこの場から立ち去ろう、そう決めた。

その瞬間だった。

「おーいセイタ、実験ってのは終わったか―?結果はどうだったんだー?」

耳に入る聞き覚えのない声、しかしどうやら自分を呼んでいるらしい。

背後、声の主を見やる、そこには異様に身長の高い男が手を振っている。

しかし、その男の異様さは身長のみではなかった。

彼の頭には一対の角が生えていた。

妖怪が出てくる話を書いていきます。創作初心者ですがゆっくりやっていきたいと思ってます。

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