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無粋たる増援

カッと足音を立て囲んでいる手下たちの背後から突如現れる謎の男。




年の見た目は20前半、ショートヘアーの端正で涼やかな顔立ちの眼鏡をかけた奴だ。

着ているものの意匠からしてウィラーラやカナマリとは別の世界の人間だろう。

俺の予想が正しければ……。



「やっぱり、背後に協力者がいたか。しかもタイミングの悪い所にときたか……」

「メイスンか!」

「そうですよ、あなたの協力者代表としてやってきました。メイスン・W・ワンです。すみませんねちょっと所用で留守にしてまして」


このわざとらしい説明ゼリフ!余裕かまして聞こえるようにアピールしてやがるな。


「さて、私は名乗りました。あなたも名乗って頂ければと思います。」

「……尋ねてもいない事をハイハイ名乗りましたよみたいなノリで言われて名乗りたくなると思うか?」

「それは失礼をば。ですがそのようなボロボロな状況で戦えますか?

かといってカナマリさんを人質にも取る気もない。大将首の生殺与奪の権利を放棄した状態でなお」



「余裕ぶっこいて女一人をネチネチと付け回すよりはマシだろ?」



「あれは完全に虎とゴリラとナワバリにいるカバを足して二で割らない存在です。キメラですよ。

この世界でこれからやる事に対して明らかにコントロールできない不利益をもたらす人です。

手抜きも慢心もしないほうが間違いなく後顧の憂いを断てるでしょう」


正直否定はしない、がウィラーラの奴も嫌われたもんだな。



「オイメイスン、これ見りゃ勝負ついたってわかるだろう。自慢の陣も占領されて、いまやその力も全部俺の拘束に込められてるんだ。ついた勝負に横やり仕掛けるとかこれ以上は野暮ってもんだろ」


「いえいえ、作戦が破綻したとはいえ、目の前に最優先で処理すべき小事とは別物です」



メイスンと言ったか奴のあの余裕はなんだ。自分の能力に自信があるのか

はたまた、何かしでかす気か、と警戒が止まらねぇな。



「天道三将様!今お助けを!」

カナマリの一喝が聞こえてなかったか話を聞いてなかったのか奴の手下の数名が

妙に機械的な棺桶の様な箱の様な物を運んできた。正直その箱の意匠(デザイン)には見覚えがあった。


「カナマリさん、これはデモンストレーションです。同盟への持参品として持ってきたこの「ハワウドの遺産」の片鱗、お見せしましょうか。



状況の読めていない手下どもが抱えたまま箱から共鳴の様な、美しい歌声の様なあるいはモーター音のような機械音というなんとも言い知れぬ音が広がる。



「開け!天獄の門!アンゲロス!起動」



「……兄さん、喧嘩しあった仲だ。流石に塩を送るつもりで忠告してやる。さっさと逃げろ」

「……そんなにヤバいのか」

「ヤバいな、正直アレの中身は分からないが俺たちの世界でもあれはヤバいのは確かだ」


小声ながらカナマリが俺に語りかける。言ってる事に嘘はないだろう。

だがどうやって……!それこそどうする!!



だがその強い輝きと緊張と沈黙は空から長剣が何本もその箱に突き刺さる事で、破られる事になる。

凄まじい金属音と共に、箱から出でる音と開放へのカウントダウンはストップした。

その拍子で箱は落下し、物凄い音を立てて地面に叩きつけられる。


「!!何です!!?」



「でぇぇぇぇぇぇェイ!!!!!!」


追撃の大声を皮切りにメイスンの土手っ腹に杖の一撃が突き刺さる。

貫く、と言うよりは突きへの軌道を押し通すと言わんばかりの衝撃波だった。

メイスンはその勢いに耐えきれずコンクリートの地面にめり込む程に吹っ飛ぶこととなった。



「ウィラーラか!」

「おまタセ!やる事済んだからすっ飛んで来タヨ!」


助かった!と思ったのが本音だ。

しかしマンガみたいなぶっ飛ばされ方した敵が哀れに見える辺りやっぱりゴリラキメラゴリラじゃねーかよとそっと心の中にしまって置く。



「また何か要らん事考えてなイカ」

「まさか、HAHAHA。んな事よりあのヘッポコ三連星は無事なんだろうな」

「…………分からナイ。確認したかったが、集めた敵の処理でそこまで手は回らなかッタ」

「気にするな、そこまで独力に期待しちゃあいないさ。逃げのプロもいるんだからな」


「状況は?」

「取り敢えず天道参将って奴とはやり合ってご覧の通りだ。今ある物じゃ解除はまず無理だ。土地のエネルギーを垂れ流しで固めてるからな」


とりあえず手は尽くした以上身はアイツら自身に任せるしかないのは変えようがないからな。




「やれやれ、アンタが「銀葬の勇者」「白葬の女帝」どっちで呼べばいいかな?」

手持ちの杖をカナマリの眼前に突きつけるウィラーラ。元の世界からの因縁の相手だ。

顔つきの引き締まり具合も違う。


「どっちも縁起悪いからやめてもらおウカ。私はただのウィラーラ、ダ。」

「そうかい。でお姉ちゃんが俺に引導を渡してくれるのかい?」

「私は邪技導師に違法なスキルをばらまくのをやめてくれればそれでいイヨ」

「アンタは邪技導師をどう見てるんだ?ただの犯罪者かマッドサイエンティストか、その程度だろ?」

「お前こそ自分たちの作ったスキルでどれだけの人間が不幸になったのか分かってるノカ?」


おうおう、剣呑、剣呑。だがあっしにはかかわりのない事でござんすっと。



さてと、陣も破った事だしアイツらに連絡が取れるはずだ、あの二人からちょっと離れてッと……

スマホを取り出し着信をかける。


通話時特有の音声が鳴り響く。……出ないな。あいつらどこに逃げたんだ?

通話の接続音が鳴り響く……鳴り響く……鳴り響く……。




――――

―――――――――

――――――――――――――――



!!!!?気のせいじゃない!!!!!!!!居るッ?!!!!!!!



「ウィラーラァ!!!気を抜くな!!!!!近くにa」

俺の怒声にウィラーラが反応し,セリフを伝える直前のタイミング、紐の様な光の矢のような光線が俺たちに迫りだした。


「!?」

ウィラーラは動けないカナマリを庇うかのように杖を回転させて光線をはじく形でガードし俺はその光線に追い付かれないように走り出し

あの棺桶モドキの箱の陰にアクション映画のごとくその身を飛び込ませ壁にすることで光線をガードした。



俺達は光線の来た方に視線を向ける。

「フー、やられた振りをしてでも如何にか凌ごうと思ったのですが上手くいきませんね。」


その方にはメイスンがサイリウムをオシャレにしたような手持ちサイズの杖を俺達に向けて指していた。



「ウソでショ……!かなり本気でやったんだケド?!」

「ちょっと鍛えればこんなもんですよ。ステータスの強さが戦力の大部分の決定差ですよ。人生における金の必要性並みにね」

「それは同意だがモノの優先順位の比率なんぞ人それぞれ……だっ!」


俺は奴らの手下が持っていたと思われる、落ちていた剣を拾い、能力を解放して……一球入魂!




鋼鉄の野太刀▶――――固有技能解放―――――

▶「鉄塊飛射」


追加効果 特攻付与発動

「マンイーター」

「アンチエンチャント」

「キャスター・ETエクスターミネート

「マジックブレイク」

「レベルギャップアサルト ソートA」

「レベルギャップアサルト ソートS」



我ながら見事な投擲だ!投げた棒が回転をするのと同じ具合に剣が軌道に乗りながら回転しメイスンの奴に食いつくッ!!これでどうだ!


「シールド3 モードⅢ」

メイスンは魔法で防壁を張りだした。馬鹿め!いかにも魔法使いなお前には対魔法向けの特攻付与をかけている!自分の盾に過信して黒ひげ危機一髪のごとく飛びあがるがいい!



ガチン!!!!!



と生々しくもすごい音を立てて剣はメイスンに直撃をする――――――


「ふゥ……驚きました。まさか盾を二枚も貫通するなんて!」

「何ィ?!」

いやいやいやいや!こっちが驚きだ。まさか特攻効果を乗せまくった攻撃を凌ぐとか!

やべぇな、マジモンの手練れな気がしてきた。だが逃げるわけには行かなくなっちまった。何故なら!


「ウィラーラァ!間違いない!こいつッ!仲間をとっ捕まえて人質にしているッッ!」

「何だッテ?!」

「さっき連絡を取ろうとしたら通知音に合わせてかすかだが聞き覚えのある着信音が聞こえた!近くにいる!盾にされる前にお前は近辺を探せッ!俺はこいつを足止めする!」



「行かせると……思いますか?」

「俺がいいって言ってるから行かせるんだ!決定権はおまえじゃあない!」


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