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~Second son Life ~  作者: さつまいもこ
一章 転生と成長
6/18

諸事情


体調がよくない…


昨日、らしくもなく勉強したり運動したりしたからかな?


今日は町の手伝いができないとティファに伝えておいてもらわないと…


階段を下りる一歩一歩にも頭に負荷がかかり、ズキズキと一定のリズムで頭に痛みがはしる。

階段をやっとの思いで下りるとリビングにクリストフと誰かいるようだな。


客か誰かの友達か?

 


'えー、それにしても今年の学生はいいのが揃っていましてねぇ。特に魔術のセンスに関しては大人も顔負けな生徒が数多くおるんですよ。

どうです?今回のは当たりですよ?今ならサービスもつけて差し上げますよ?



"いや、結構だ。話はこれで終わりにしてくれ。



といい、こっちのドアに歩いてくる。その表情は少し悲しい目をしていた。



'待ってくださいよ、旦那ぁ。このチャンスを逃したらもうないかも知れないんですぜ?

こういっちゃなんだが、あんたら夫婦には子どもができねえようじゃないですか。

早いこと買って、育てた方が相手側もいいと思いますよ?'

 


ドン!カラカラ…



"俺達にはそんなの必要ない。さっさと帰ってくれ!

 


'そうですか…それでは私はこれで…また用があればいつでも呼んでくださいね



やべぇ!こっちにくる!



素早くドアの影に隠れて身を潜めた。男は足早に靴を履き、家から出ていってしまった。


さっきの男は誰だったのだろう。

話の内容を聞いた限りだと生徒がなんたらとか子どもがどうたらとか…



"盗み聞きはお父さん、感心しないな。



「バレてましたか…」



"まだ、隠密スキルも覚えてない子どもが聞き耳をたてていたら気配だけでわかるもんだよ。

しっかし参ったなぁー、お前には言うつもりなかったんだけどな。



隠密スキルのことは後で聞くとして俺がいいに来たのはあの事だけだ。



「体の体調が悪くて、今日は町の手伝いができそうにないので主任さんにいっておいてもらおうと思って」



そう、俺がこの内容に首をつっこむもんじゃないんだ。

俺は記憶をなくした、ただの魔王の子として接していればいいんだ。



"実はな、あいつは奴隷の売買をしていてな。

婚約してから10年たっても子どもがいない夫婦を標的に商売をしている奴で…



おいおい!話始めちゃったじゃねえかよ。

せっかくの俺の善意をことごとく潰してくれるねぇ。


まあ、相手から話してくれる分には聞く側としても気持ちが楽でいいけどな。


"あいつが来るのは今日で二回目なんだよ。

お前は覚えてないかも知れないが1年前もあいつはこの家に来たんだよ。

お前のことは親戚の子どもを預かってるだけということにしていてな、まだ俺たちには子どもがいないとおもってるんだよ。



「それじゃあ、僕が息子だと言ってしまえばいいんじゃないですか?」


俺はそう言ったがこれはかなり軽い発言だったらしい。言えるらなば前の話し合いの時にいってあるはずだ。

その事から察するに俺はこの家にいるべき存在ではない、もしくはいてはならないということだろうか。



"悪いな、それはあまり大きな声では言えないんだよ。これは秘密にしてなければいけないんだ。



「いいよ、僕が気にするほどのことでもないんでしょ?」



"そうだな…



明るく振る舞うんだ。それが今の俺にできることだ。



"よし、それじゃあ町のみんなに手伝いができないことを伝えておくよ。

今日はよく寝て安静にしてなさい。



といい、クリストフは玄関にいき、いつもと違う少し高そうな靴を履いて、家をあとにした。


さて、俺も上の部屋にあがって寝るとするか。

やっぱりこの世界には奴隷商人のような人もいるんだな。

けど、あの男は生徒って言っていたから、子どもを売っているのだろうな。


そうなると、俺が前世での最後の記憶。

そう、俺がまだニートだった頃の記憶で今でも鮮明に覚えている。


俺があの時に助けてあげた男の子は大丈夫なんだろうか。

そんなことがこの世界でも行われているとしたら解決しなければいけない問題だろう。


うっ!色々思い出してたら頭がいたくなるなぁ…


今日はもう…そう…ゆっくり……寝よ…う… バタ!


_________________________________________________

         

           最高司令都市 

            シャマナ


今日でこの町に何人の勇者が集まった?

今日の奴もなかなかのスキルとパラメーターと聞いておるが。



はい!只今で5人目の勇者が現れました。

6人目の勇者は転生後、己のスキルと前世を記憶を生かして商売をしているとか…


そして7人目の勇者は"最高地界地下牢獄"で監禁されております。

何とも、転生後すぐに悪事を働いて…その店の店主を殺害し、駆けつけた衛兵を計11人殺害、又は重症を負わせたと報告があります。



ふん!勇者が商売とは笑わしてくれるのぉ。


牢獄に入っとるやつは…まあいいか。


おい、衛兵!

今すぐ兵を町に向かわせて奴を連れてこい。なにか問題が起こったらこの私、"セラフィ グレイ" の名を使うとよい!



は!直ちに兵を用意いたします。それでは私はこれで…

皆のもの、兵を集めろ!目的地は「グリドル」だ! 



さて、動いたのは魔王か、それとも神王なのか…

どちらにしても今回の戦いもそろそろ終わりそうじゃのう。


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