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俺の彼女は、俺を一体どう想って使ってんの?

作者: 七瀬





”俺の彼女は、俺を一体どう想って使ってんの?“




・・・遂に、”私の都合のいい男にそう言われてしまった。“

結構! バレないように私が都合のいいこの男を使っていたのに、

まさか? そんな風に想っていたなんて!

終電がなくなるまで居酒屋で飲んだくれて、その後この男に車で

迎えに来てもらい家まで送ってもらう。

この男はそれだけの為に、私を迎えに来てくれる優しい男だった。

それにこの男は”相当、お金を持っているらしく!“

私がお金がない時は、この男を呼んでご飯を奢ってもらう。

確かに私にとって、”都合のいい男ではあるのだが。“

恋愛感情をこの男に私は一切持っていないし、この男を好きと一度

も想った事がない!

だから平気でこの男を私は都合のいいように使えるのだろう。



『”あのさ、少しは俺の事もちゃんと考えてくれない?“』

『えぇ!? 考えてるじゃん!』

『”俺の事、一度でも恋愛対象として見てくれた事ってある?“』

『”ないよ。“』

『ないのかよ! ちょっとは俺の事も考えてよ。』

『チラチラこっち見ないでよ! 車運転してんだから危ないでしょ!』

『ユリが俺の事、ちゃんと男として見てくれないからだろう。』

『それより、コンビニあったら寄ってくれる?』

『えぇ!? お腹空いたの?』

『”小腹が空いたから、おにぎりが食べたくなっちゃった!“』

『他に何か食べたい物でもある? それだったらコンビニじゃなくて

ファミレスでも行かない?』

『ファミレス? ああ~デザート食べたいかも!』

『いいよ、好きなもの食べたらいいよ。』

『うん! じゃあーファミレス行こう!』

『うん。』






この男は少しでも私と一緒に居たいから、ファミレスにちょくちょく

私を誘ってくるの!

コンビニだと買って車の中で食べるから直ぐに私の家の前に着いちゃうし、

この男からしたら? 物足りないんじゃないかな?

だから少しでも長く私と一緒に居るために、ファミレスに誘うのよ!

ただ私の体が目的じゃないみたいだから強引に○○ホテルに行くとかは

ないんだけどね。




『じゃあー何食べる?』

『”チーズハンバーグとコーンスープ。“』

『えぇ!? デザートは?』

『食後に頼むから大丈夫!』

『じゃあ、俺はホットコーヒーだけでいいやー。』

『”ドリンクバーになるんじゃないの?“』

『あぁ、そっか! じゃあ、取って来るよ。』

『・・・・・・』

『お待たせしました、チーズハンバーグとコーンスープです!

ごゆっくりどうぞ!』

『・・・・・・』




私はひたすら目の前のこの男とロクに話もしないまま、

目の前にあるハンバーグとコーンスープを食べ続けていた。

この男はただただ私が食べているトコロを見ているだけ。

きっと、この男はそれが好きなのだろう。

”無愛想で美味しいとかごちそうさまも言わない私がこの男はスキなのだ!“



・・・夜中ファミレスに寄って、ガッツリ私はご飯を食べて

家までこの男に車で送ってもらい、そのままの格好でベットで寝てしまう。

私は迎えに来てくれた事も、ファミレスで使ったお金も、家まで送って

くれた事もこの男に、”ありがとう“の一言も言わずマンションに入る。

決して振り返る事無くだ!

これが何時もの事で、この男は何一つ私にその事について何も言わない。

それがいいと私は勝手に思っているし、この男もそんな私がいいと思って

くれていると私は勝手にそう信じている。

”付き合っていないから別れる事もないし。“

そんなお気楽な関係が私には癒しであり楽でしかたない。

だからこれからも私はこの男を都合のいいように使うつもりだ!

”この男が本気で私を嫌だと思わない限りはずっとこの関係を続ける

と決めているわ。“



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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