8-1. 認めたくない①
ノエミ王女が服毒により体調不良 ――
その知らせが入ったのは、ふたりの王女とのお茶会を予定していた日の昼過ぎだった。
前日に急に思い立ったラズールが 『シェーナが喜ぶだろうから、もし都合がつけば昼餐も一緒にどうだい? 準備させて待っているよ』 とリーゼロッテ宛に手紙を送っていたのだが、待っていた客は昼餐にあらわれず、かわりにリーゼロッテからの返事が届いたのである。
―― ノエミ王女は前日、侍女のマクシーネと公爵家に持っていくための焼き菓子を作り、味見とオヤツを兼ねてそれを食べたのちに急な腹痛を訴えた。
宮廷医によれば、腹痛は中毒によるもの。
そこで焼き菓子を調べさせたところ、使われていたジャムに毒物であるシアン化合物が含まれていた。
侍女マクシーネの証言によれば、ジャムはもと聖女シェーナが公爵家の使用人マイヤーを通してノエミ王女に贈ったものである。そのため、政治的な影響の大きさに配慮し、箝口令をしいた上で近衛隊の信頼のおける者たちに犯人を捜査させる。
ついては公爵家にもご協力を願いたし ――
華やかなリーゼロッテの文字で事実が淡々と綴られた手紙を、ラズールは食堂のテーブルについたまま読んだ。
(これは…… シェーナがガッカリするだろうな)
昼餐のあとの午後いちのレッスンに行ったシェーナは目前に迫ったお茶会をとんでもなく楽しみにしていたはずだが、この状況では中止せざるを得ない。
「クライセン、ちょっと」
コーヒーカップを片手に、もう一方の手の指を唇にあててラズールが声をかける。
心得た執事は、ポットを持って素早く近寄ってきた。
「旦那様、カフェオレのおかわりでしょうか? 」
「そのとおりだよ、クライセン。緊急かつ内密に頼む」
「かしこまりました ―― 奥様の婚約者探しよりも、緊急かつ内密なのでしょうか? 」
「当然だよ。これを読みたまえ」
リーゼロッテからの手紙を読み進めるにしたがって、執事の目が次第に険しくなっていく。
ジャムが公爵家から届いたということが最大の問題ではあるが、入っていた毒もまた問題 ――
シアン化合物は、公爵家がムルトフレートゥム地方に所有する金鉱からとれる金の精錬に必要なため、これまた公爵家所有の工場で大量生産しているのだ。
「ジャム…… といえば、先日たしか、奥様が」
「ああ。なにか考え事をしていたが、シェーナはたしかにノエミ王女のところに持っていく、と言っていたね」
空になったカップをテーブルに置くと、クライセンもまた当然のようにカフェオレを注ぐ。
なにげない様子を装いながら、ふたりの男は小声で会話を続けた。
「だがシェーナはあれから、一歩も公爵邸の外には出ていない。アライダが詰め込みレッスンをしていたからね…… そもそも彼女が、わざわざそのようなことをすると思うかい? 」
「私も信じたくはございませんが…… 動機としてはじゅうぶんに有り得るかと。毒さえ入手できれば、ジャムにそれを入れる程度のことは奥様がなさらなくても、お命じになればいいのですから…… 砂糖とでも言われれば、使用人は疑わず入れるでしょう」
「シェーナではないと思うがね、僕は」
たしかにシェーナは、ノエミ王女が王太子の新たな政略婚の相手として現れたために、聖女の地位を追われ婚約破棄されたひとではある。
だが、彼女がそれを恨みに思っているような印象はまったくない。
ノエミ王女に毒を盛るほどに恨んでいたならば、あの婚約破棄の現場で王太子をロ◯コンに仕立てあげて笑い飛ばすようなフザけた真似は到底できないだろう。
「公爵家には関わりのないこと…… と言ってしまいたいところだが、実際にマクシーネが証言したのだから、ジャムは間違いなくマイヤーが届けたものなのだろう」
「マクシーネ、ですか…… 彼女がマイヤーをおとしいれるために、そう証言したかもしれません」
マイヤーがかつて妻のマクシーネを殴っていたことは、クライセンも知っている ―― 夫に復讐するためにマクシーネが嘘の証言をした可能性もある、と執事は言っているのだ。
「それに、最近はマイヤーが勝手に身動きできないよう、旦那様が彼の仕事を増やされていたではありませんか」
「…… だが、四六時中そばについていたわけではないからね」
「たしかに、今もおりませんが…… 」
顔を見合わせて、軽くためいきなどついてみる主従。
事件の首謀者がシェーナだとしたら大変なことであるが、そうでなくてもかなり大変である。どこかで公爵家の人間が関わっている可能性が、高いからだ。
リーゼロッテの政治的な配慮のうちには、公爵家をかばうことも含まれているのだろう。
「犯人をひとりに絞ることはまだできない…… だから公爵家としても急ぎ調査を進め、対策を立てる必要がある。家の者たちを守らねばならないからね」
「坊っちゃま…… 立派におなりになって」
ほろりと涙ぐみかけて、ハンカチで目頭をおさえるクライセン。
―― 前公爵が亡くなり公爵家を継ぐにあたって、当時のラズールは 『マイヤーを認知して継がせればいい』 だの 『こんな家滅びてしまっても僕としてはかまわない』 だのと爆弾発言を繰り出しては、クライセンの心を抉りまくっていたのだ。
その主人の口から 『家を守らねば』 というまともなひとことが出てくる日がくるとは……
このような事態でなければ、料理長に祝い用のメニューを作ってもらいたくなりそうだ。
「ディアルガに得意満面で痛くない腹まで探られたくないだけさ。極秘案件の捜査をかぎつけて解決しそうなころに首をつっこんで手柄を横取りするのが得意だからね。それでも彼が女性だったら大歓迎だったのだが」
「ディアルガ侯爵が女性でなくて助かりました。さっそく、調査を始めます」
「頼むよ、クライセン…… だがまずはシェーナに、残念な知らせをするのが、先だね」
ふたりは連れだってレッスン室に向かった。先代まではサロンの1つとして使っていた部屋で、シェーナのレッスンはダンス以外はたいてい、そこである。
シェーナは食事マナーのレッスン中だった。基礎はできているので、アライダからは姿勢が傾いたとかスプーンを持つ角度だとか、そういうところを細かくなおされているのである。
なにもそこまで、とやはり思ってしまうラズール。それでも素直にがんばる彼女に、お茶会の中止を告げるのは気の毒なことであった。
だがシェーナはガッカリしつつも、それよりもノエミ王女のほうが心配になったようだ。
「水遊びで冷えたのかな。ノエミちゃん、けっこうオテンバだから」
オテンバ、と言うときのシェーナの目は優しく、やはりシェーナではない、と改めてラズールに確信させた。
最初は服毒については伏せて 『王女が体調不良で流行病の疑いもある』 といった旨だけをラズールが説明したためだろうか。
シェーナに外出しないよう注意を促すと彼女は 『どっちにしても、ずっとレッスン漬けで外出なんてぜんぜん、ですけどね、わたしは』 とのんびりツッコミを入れてくれていたのだが ――
話しているうちに、ラズールとクライセンのようすから、なにか勘づいたらしい。
「公爵、なにかあったんですか? ご様子がヘンな気がするんですけど」
おずおずと遠慮がちに尋ねられて、まいったな、とラズールは内心で呟いた。
敏い奥さんにも困ったものだ。
―― 彼女の真の婚約者は浮気など絶対にしない真面目な堅物でなければならないだろう。だが、真面目すぎると面白くない。いや、シェーナならばそんな人物であっても鋭くツッコミ入れつつ楽しく暮らすかもしれないが ―― それはさておき。
(教えれば誰が疑われているかも当然わかる…… きっと傷つくに違いない。できれば何も知らせずに穏やかに過ごさせてあげたほうが良い…… だが、教えなくてもシェーナならばすぐに気づくか、いやしかし…… )
内心で猛烈に議論を闘わせたのち、結局ラズールは事実を教えることにした。いずれはわかってしまう可能性のほうが、やはり高かったからだ。
ノエミ王女に毒を盛った容疑者のうちに入れられていると知れば相当にショックを受けるだろう、というラズールの予測に反して、シェーナは冷静だった。
「それで外出禁止なんですね、わたしも。ノエミちゃんのお見舞いとか…… 無理ですよね。わたしなんか、きっといちばん怪しまれてそうだし」
「きみが、そんなことをする子ではないのはわかっているよ、シェーナ。早めに解決するから、心配しないで待っておいで」
フォローするために抱き寄せてみたが、やはり喜んでいるようには見えない ―― いや、この状況で喜べたら逆にすごいか。
「じゃあ、このあとは時間が空いちゃうから、久々に図書館でも行こうかな」
「ああ、そうしておいで、シェーナ。僕は悪いが付き合えないよ。残念ながら、急にすることが増えてしまった」
「お手伝い…… は、無理ですよね。でも、ご協力できることがあったら、おっしゃってくださいね」
「わかったよ。ありがとう、シェーナ」
「いえ、こちらこそ」
なぜそこで 『こちらこそ』 なのかよくわからなかったラズールは、そのことばを単なる挨拶のようなものだととった ――
けれど、シェーナは嬉しかったのだ。彼が隠さず、本当のことを教えてくれたことが。
心の声が聞こえてしまう彼女にとっては、正直であることは信頼の証だった。
公爵家の使用人の数の多さから難航するかと思われたノエミ王女服毒事件の調査は、クライセンの機転により意外にも早めに目処がついた。
事件発生からわずか3日後。
執務室にいたラズールの前に執事が持ってきたのは、金鉱の資材調達関連の書類であった。
「まずは当たりをつけようと思いまして、こちらを精査したところ…… シアン化合物の生産工場への発注量と、精錬場に送られていた量に一部、合っていないところがございました。工場と精錬場には直接、確認済みでございます」
「マイヤーか…… 」
「はい」
ラズールは天を仰いでみせた。
そもそもマイヤーがノエミ王女のもとへジャムを届けたことがわかった段階で、彼も容疑者のひとりではあった。それが、毒を入手していたとなれば ――
マイヤーが事件に関わっていたことは、ほぼ確実だ。
「誠に申し訳なく存じます」
クライセンが沈痛な表情で、深々と頭を下げた。
―― 金鉱関係の事務はマイヤーが一手に引き受けていたとはいえ、書類はクライセンが日頃からチェックをしていたのである。
なのに見落とした理由は、曖昧な数字の書き方にあった。
たとえば 『6』 と 『0』 のように、雑に書けばどちらにも見える数字を使えば、発注量と送付量をごまかすことができる。
そうしておいて、マイヤーはその差分をこっそり懐に入れていた可能性が高いのだ。
「マイヤーに数字を丁寧に書くよう注意したことはあるのですが…… 単なる書き癖だろうと思い、厳しくは申しませんでした」
「いや、それはしかたないよ、クライセン。マイヤーには確認したのかい? 」
「いえ。もう少し証拠を揃えなければ、警戒されるだけでしょう。誰かに頼まれたのか、協力者がいたのか、それとも彼の単独なのか ―― とりあえず昨日から、気づかれぬよう諜報部の者を見張りにつけております」
「そうか…… ありがとう」
「差出たことを申しますが…… リーゼロッテ殿下には、ことが大きくならぬうちに事実を早めに報告されたほうが良いかと。よろしければ私が参りますが」
「わかっているよ、クライセン。だが…… 少し待ってくれたまえ」
マイヤーがどのような動機から毒を入手したのかはわからないが、ラズールとしては彼をかばいたかった。
マイヤーはラズールにとっては、長年仕えてきてくれた使用人であり、またそれ以前に不遇の異母弟でもある ――
しかしリーゼロッテがそのような事情を酌んで甘い措置に出ることはあり得ない。
王族の一員である彼女にとっては、公爵家は守る対象であっても、使用人はその限りではないのだ。
個人としてのリーゼロッテは愛情深く他者への思いやりあふれる人物であるが、王族としての彼女は、自身でさえもやすやすと政略の駒として扱えるほど、常に冷静。
それが、彼女の誇りのありかたなのだ ――
罪をおかした使用人を切り捨てることなど当然すぎて、疑問にも思わないだろう。
「もう少し事件の全貌が見えてから、まとめて報告しても遅くはないだろう。引き続き、調査を続けてくれたまえ」
「かしこまりました…… ですが、もうひとつ」
「なんだい? 」
「見張りによりますと、マイヤーは昨日の夕方、ワイズデフリン邸におもむいております」
「ワイズデフリン? マイヤーには特に何も頼んでいないが。最近は趣味のお茶会への招待もこないから断りに行かせる必要もなかったし…… 誕生日のプレゼントはパーティー当日で良いと思っていたからね」
ワイズデフリンとマイヤー ―― ふたりのつながりがどういったものであるかに想像を巡らせ、ラズールはつぶやいた。
「面倒なことになりそうだな」
―― イザベル・ワイズデフリンはなかなかにしてややこしい女性で、自称は伯爵夫人だがその実は平民である。
実際に伯爵夫人であったのは、その母のほう ―― もともと平民だったが、後継がおらず廃家になっていたワイズデフリン伯爵家を戸籍操作で復興させ、そこに嫁いだ形で身分を得たのである。
そのからくりで彼女は前国王の愛妾になったのだが、国王の代がわりの際に身籠っていたにも関わらず身分を剥奪されて王宮を追われた。
それでもなお伯爵夫人を名乗り、多数の紳士連中をパトロンとして派手な生活を続け ――
そして、生まれてきた娘に、彼女が王家の血筋であることと紳士がたを悦ばせる術とを教え込んで育てたのだ。
成長した娘は 『伯爵夫人』 の呼称を母から引き継ぎ、世が世なれば王女だったという誇りを胸に、世間の人々からは 『娼婦』 と嘲笑われる生活を送っている。
それが良いか悪いかはなんとも言い難いところだが ――
ラズールの耳の奥には、今も彼女が寝物語に 『最初に男を知ったのは8歳の誕生日だったわ』 と語った声が今も残っている。
―― その日は母親が娘を喜ばせるために、誕生日の贈り物に一番良いドレスを持ってきた紳士には一晩娘からお礼をさせる、と趣向を凝らしたそうだ。
彼女は紳士がたの目の前で 『王女殿下、どうぞ』 と捧げられるドレスを次々と着せかえられ、称賛の眼差しを一身に浴び続けた。
いちばんは、細かなレースを幾重にも重ねてダイヤと真珠の粒をあしらった、女神が着るかのようなドレス。
それを贈ってくれた紳士はその夜、彼女と同じ歳の娘の名で彼女を呼び、狂ったように何度も彼女を抱いた ――
もし少年のころのラズールが聞いたなら吐いたに違いない話を、まるで武勇伝のようにワイズデフリンは語ったのだ。
当事者本人が嫌がりも恥じもしていない以上は、憐れむのは筋違いであり傲慢であることは、ラズールにもわかっている。
それでも、思わずにはいられない ――
もし彼女の母が彼女に示す道が違っていれば、人々に蔑まれたりしない人生を送っていただろうに、と。
―― さて。それはともかくとして。
そのややこしいワイズデフリンと、やはりややこしいマイヤーがどうつながっているのか、といえば ―― 色恋ではないだろう、とラズールは判断していた。
マイヤーは妻のマクシーネに暴力をふるって逃げられたが、それでもなおマクシーネに執着している。
マクシーネ以外の女は彼にとってはゴミクズ同然……
ラズールもこれまで、同伴している女性が変わるたびにマイヤーからなんともいえない暗い眼差しを送られていた。そのときの彼の心情はおそらく 『理解不能』 といったところなのだろう。
そんなマイヤーがワイズデフリンに惹かれるわけもなければ、プライドの高いワイズデフリンがマイヤーのごとき使用人を相手にするわけもない。
とすれば、ふたりをつなげるものはただひとつ ――
「動機は復讐といったところかな、クライセン」
「旦那様への、でございますか」
「そうかもしれないし、王家や公爵家への、かもしれないが…… どちらにしても、ない話ではないだろう。それに、マクシーネ。彼女は今は王女づきの侍女だが、もし彼女が罪をおかせば、どこも侍女どころかメイドとしてでも雇うところはない」
「彼女の実家…… に戻れば、罪人になった娘を恥じて、問題しかないような嫁ぎ先にでも平気で押しつけそうですね…… ですがそうなれば、旦那様のことですから当然、公爵家で引き取るおつもりなのでは」
「それはもちろんだが…… マイヤーがそのあたりを狙っていることも、じゅうぶんありそうだ」
「はい…… ですが旦那様。もしや、わざとお忘れでいらっしゃいますか? 」
「なにをだい? 」
「奥様のことでございます…… マイヤーとワイズデフリンがなぜつながったのかは不明でございますが、彼らがこのタイミングで動き出した理由には、奥様が外せないのではないでしょうか」
執事は重々しく、告げた。
「今だから申し上げますが、ワイズデフリンの趣味のお茶会をお断りするため、私がお詫びを兼ねてお宅へうかがうたび ―― 彼女は大激怒されています」
「ワイズデフリンが? 」
「はい。 『このわたくしがあんな平民あがりの小娘にも劣るというの』 と差し上げた花束やクリームたっぷりのケーキを不肖、私めに向かってお投げつけに」
「…… それは済まなかったね、クライセン。花束やケーキではなく、ダイヤと金のネックレスにでもすれば良かったかな」
「それでは私の額に穴が空くこと確実でございます」
「なるほど…… ではきみは、ワイズデフリンの目的はシェーナだと言いたいんだね」
「おそれながら。ふたりの利害が一致した上での協力関係ではないかと…… このタイミングでノエミ王女が害されれば、真っ先に疑われるのは奥様でございますから」
「そうだね…… この件の捜査をロティが指揮し続ける以上は問題ないだろうが、ワイズデフリンが知ってしまったのがまずいな」
「ですが、夫人の誕生日パーティーは…… 欠席は、できませんね。今さら」
「そういうことだよ、クライセン」
リーゼロッテが動かずとも、ワイズデフリンはパーティーでなんらかのことをシェーナに仕掛けてくるだろう。
だが、だからといって今さら出席をキャンセルすれば、コケにされたと感じて怒り狂った彼女が何をしでかすかは、ますますわからなくなってしまうのだ。
「パーティーではシェーナに、僕から離れないように言っておくよ。それから、念のために応援を頼むことにしよう…… マイヤーに馬車の用意をさせてくれたまえ。クローディス伯爵家だ」
「かしこまりました」
クライセンは頭を下げつつ、アライダが知ればまた憤然としそうだな、とちらりと考えた。
クローディス伯爵家とはすなわち、ルーナ・シー女史の家であり……
ずっと女史のファンであったアライダだが、奥様がルーナ・シー女史にひそかに嫉妬された一件があってから、ラズールと女史との友人関係には厳しい目を向けがちなのである。