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僕も好きになったから

 

 あれからルカとメアリは友好的な関係を築けている。


 現に今日はルカの屋敷にお呼ばれして、メアリの心は弾んでいるのだ。


 「ねえ、メアリさ、前に言ってたよね。僕のことが好きだって」


 目の前でほほ笑むルカの瞳は甘く、とろけるような熱をはらんでいる。


 照れてうつむきながらメアリがこくりと首を縦に振ると、ルカはその様子を満足そうに見つめる。瞳のみどりくらく闇が広がった。


「ずいぶん待たせてしまって申し訳ないんだけど、僕も好きになったから」


 それはメアリにとって嬉しい告白で、幸せな、瞬間の、はずだった。


 しかし見上げたルカの瞳はいっそう光を失っていく。彼のみどりの瞳は、濃碧こいみどりに染まっていた。



「だから、僕の第一印象をやり直したいんだけど」



 ルカは完璧主義者だった。


 それを長い付き合いのメアリはよく知っている。


 ルカはごそごそとかごを持ってくるとその中から両手におさまる香炉を取り出した。香炉にはすでに炎が灯っており、甘い香りが漂っている。



「ねえ、メアリ、メアリは僕のために」











――人生をやりなおしてくれないか?







ぼやけて溶けていく言葉はそうつむいでいた



ような、




気が













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