表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/113

目が覚めるとそこは……

 ……。

 あれ、なにもおこらない。

 それに、なんか違和感が……


 再び目を開けると、私は寝ていて、薄暗い部屋だった。


 は?


 意味がわからず視線を動かせば、()()()()()()()()()()()()

 そこから視線をおろせば、先は私に繋がっていた。


「ふふっ、ふふふ。ははははっ。……はー。」


 思わず、笑ってしまった。そして、ため息。


 ()()()()()()()()()()()()()()


 つまり、点滴があると言うことは、()()()()()


「まさかの夢オチ。」


 もう、笑うしかない。

 私に優しい都合のいい世界なんてあるわけがない。

 自分の妄想のなかだったら、いくらでも自分に優しい人たちが出てくるに決まっている。


 ポタリ、と透明な雫が落ちる。


「夢、だったか。でも、夢だったら、もう少し私を優遇しても良かったんじゃない。」


 巻き込まれた、だったし。


 やけにリアルな夢だったな。

 しかし、何故私がここで寝ているのかわからない。


 枕元にあったナースコールを押してみる。

 どうされました、的な返事をもらえるかと思ったが、うんともすんともいわない。


 連打は不味いだろう。もう少し待ってみて、誰も来なかったらもい一回押そうと思っていると、扉が開き看護師さんが入ってきた。


 私と目が合うと「目が覚めたんですね!!」と驚いている。


 それからはバタバタと騒がしくなり、診察やらいろいろあって、やっと現状を聞けるまでなった。


「私は何故、ここで寝ているのでしょう?」

「覚えていませんか?」


 医者が難しそうな顔で聞いてくるが、はじめからそう言っている。


「一週間前、バックしてきた軽トラに引かれたんです。」


 一週間の間にみていた夢にしては長かったな。

 向こうで約一年流れたぞ。


 それに、バックしてきた軽トラに引かれるって、なんかショボい。


 話をしていると扉が開いて、そこにはあの人がたっていた。

 そして、私と目が合う。


「あぁ、あぁー。」


 顔を両手で覆いながら、肩が震えだす。


 いつか見た風景だな。あ、でも、あれこそ完璧なる夢か。


 ぼんやりと見ていると、ばっと顔をあげ、こちらに向かって歩いてきたかと思うと。


 ぱしん。


 ここ最近聞いた音と頬の痛みで自分が叩かれたことを知る。

 自然と叩かれた頬をさわる。


「どれだけ心配を掛ければ気がすむの!!」


 あまりにも予想通りの反応に特に返す反応はない。


 当たり!!って騒がなかっただけ、偉いと思う。


 周りの医者たちが慌てて間にはいる。

 膝を折り、さめざめと泣く目の前の人を見下ろす。


 やっぱり、こっちの世界は、私に全然優しくない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ