急募
「私が調べないって言うと思ったの?」
「いや、だって何時もめんどくさいって言ってるから、もしかしてって思っちゃった。」
「大事なことは切らないよ。」
「いやっ、結構切ってるような……」
「……なに?」
「いえ、なんでもないです。」
わいわいと話していると、アレンが帰ってきた。
「あっ。お帰りなさい。」
「あれ?遅かったね。」
ノアの言葉で結構時間がたっていることに気づいた。
「ほんとだ。」
「実はいま、ある事件の話を聞いて……」
「事件?」
「えぇ、ハルトが事件を起こしたと。」
「「「えっ。」」」
アレンの言葉に四人で顔を見合わせる。
「え?」
「今その話をしていた所です。」
「詳しくお願いします。」
ということで、説明再び。
「と言うことです。」
「なるほど。」
「そっちは?」
「アイナの予想の通りだと思うぞ。今、聞いてきた話だと、逃げ腰のハルトを何人かが裏でだいぶバカにしていたらしい。いくら裏でいっても、やはり態度とかにも出ていた様で、ほかのやつらはいつかやり返されるだろうと思っていたらしい。」
因果応報、自業自得、身から出た錆び、自分で自分の首を絞める……
「お嬢がなぞの呪文を唱え始めたっす……」
「ウォルターは、ちょっと他人の悪意について勉強した方がいいよ。あと辞書を愛読すれば完璧だと思う。」
ちなみに私は愛読してないが、授業中にいろんな言葉を調べて遊ぶのは好きだったなぁ。
「いや、お前はもうちょっといい方に考えた方がいいぞ。」
横からあきれた顔のリアムに指摘される。
「はいはい!はーい!逆にお嬢は好意について勉強した方がいいっす!!」
「はぁ?」
ここぞとばかりに手を上げながら、ウォルターが私に提案してくる。
「前にも言ったけど、みんなが私に親切なのはわかってるし、感謝してるよ。」
「だー。だから!!意味が違うんす。」
頭をガシガシしながら叫ぶウォルター。
黙れ、ウォルター。お前に意味が違うと言われるとなんだか腹が立つ。
「How dare you say that?」(よくそんなことが言えるね?)
英語の授業で習った例文で悪態をついてみる。
さすがに意味までは、わからなかっただろうが、悪態だと言うことはわかったらしい。
私の呟きにウォルターが反応する。
「え?今なんて?」
「何でもない。」
「絶対何でもなくないっすよね?どういう意味っすか?」
「何でもない。」
「何語ですか?」
「気にしないでください。」
「えー!!すごい気になるっす!!」
英語は訳されないのか。ならば、今度から聞かれたくない言葉を言いたくなったら英語で言えば……それほどの能力を持ち合わせてなかった。




