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だから、私には友達がいない

 まぁ、私にもう少しスキルがあれば、曖昧に笑いながら返事をせずに受け流すことが出来たのかもしれない。


 しかしまぁ、起こってしまったことは仕方がない。


「ただいまっす。」

「今、わんわん泣きながら走り去る聖女さんとすれ違ったんですけど、なにかあったんですか?」


 戻ってきたウォルターとリアムが不思議そうな顔で私を見る。


 てか、廊下をわんわん泣きながら走り去る人って……なんか、関わりたくない。


 私は今後の対応を考えなければいけないので、説明はノアに任せる。


 一通り聞くと、ウォルターが私に質問してくる。


「で、どうするんすか?」

「どうしようねぇ。」

「そこは、調べる一択じゃないのか?」

「うーん。だってさぁ、私、鏡さんと仲良しな訳じゃないし、というか、仲良しどころかほぼ知らない人だし。」

「じゃあ、聖女さんのために動かないの?」

「……それほどの仲じゃない気がする。」

「友達じゃないんすか?」


 ……友達の定義が知りたい。


「友達なの?」

「「「え?」」」

「はたからみると友達なの?私たち。」

「そう言われると……」

「いや、でも友達……?」

「ふーん?」


 そうなのか?


 友達って難しくない?

 昔は、人類みな友達みたいな考え方してたよ。名前と顔をしっていれば友達みたいな。

 でもそれって、知り合いとか顔見知りって言うでしょ。

 じぁあ、どうしたら友達になるの?


 よく、怖い話の書き出しで「友達の友達(f o a f)」っていうけど、「友達の友達は友達」じゃないよ。

 それで考えれば、友達100人はすぐ出来そうだけど。


 放課後一緒に遊んだら?その子の家に遊びにいったら?

 なにかアクションがないと友達にはならないよね。

 しかも、自分が思っていても相手も同じように思っているとは限らない。


 そして友達と思っていたのに、結構簡単に切られるものだよ。

 実は、友達じゃなかったんだなぁって。


 第一、「友達になって」「もう友だちじゃないから」みたいなやり取りをしているわけではない。


 難しくない?


 真剣に吟味してみれば、そいつは友達じゃないっていうのが結構いるよ。


 だから、私には友達がいないって結論になるんだけど。


「まぁ、聖女さんが子どもっぽいってのもありますけど……」

「お嬢の考え方が結構ドライってのもあるっすけど……」


「「調べましょう!!」」

「……そうしましょう。」


 まぁ、手がかりは多い方がいいからな。

 違ったら、役に立つ立たないは別として「違う」という事実が手に入るから。


 てか、調べる気でいましたよ。調べないとはいってないよ。

「友達の友達」(f o a f)=friend of a friend

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