私だって大変だわ!
戻ってきてすぐに、黒い欠片を専門家に調べてもらうことになった。
研究部署があったことにビックリだよ。
あの時回収したもの以外は砕け散ってしまったので、貴重な資料となってしまった。
で、調べるにも日付がいるとなったので、普通の日常に戻る。
はずだった。
というのも、ジャックがちょっかいをかけてくるのを掻い潜らなきゃいけないのが大変なのだ。
今日も今日とて、食堂にご飯を食べに行くと出会ってしまった。
もうすぐ食べ終わるタイミングで……
「ヤッホー。」
「……。」
「今日はなに食べるの?」
「……。」
ほんとにいい加減にしてほしい。
対応をどうしようかと考えていると、後ろから誰かに抱きつかれる。
いや、抱きつかれるというより、首が絞まっている。
ぎゅぇっ。
「アイナー。ふふっ、久しぶりだわ!!」
毎度お馴染みレティシアさん。
ちょっと、頬擦りするのやめてください。そして苦しい……
バシバシと腕を叩いて解放してもらう。
「あれ?レティシアさんも仲良しなんですね。」
「あら、絶対ジャックより私のが仲良しよ。ねー。」
しらんがな。
こっちに振らないでくれ。
ギャーギャーと言い合う二人からそーっと離れ、気配を消して、ご飯を食べる。
二人が私がいないことに気づいたタイミングで、私はご飯を食べ終わったので、さっさと辞する。
「じゃっ。」
「「えー!!」」
そそくさと戻ると、ノアが既に戻ってきていた。
「ただいまです。」
入れ替りでアレンがご飯に行く。
さて、書類の続きでも、と紙の束を広げようとした時。
ドタバタ、どんどん。と扉の向こう側が騒がしくなる。
「なんだろう?」
ノアの疑問と共に扉が開けられ、凛が現れる。
「大変なのー!!」
半泣きになりながら飛び込んできた凛を見て、なんだかめんどくさそうな予感がする。
「どうした?」
「そ、それが。鏡くんが……大変なの!!!!」
泣き出してしまった凛を見て、一向に話が進んでいかない予感しかしない。
チラリとノアを見ても困ったような顔で目が合う。
目が「僕に振らないでね」と語っている。
話を聞こうにもわんわん泣きながら、しゃくりあげながら、話しをするためさっぱりわからない。
あー。もう!!
「泣くなら泣く!!話すなら話す!!どっちかにして!」
ここで優しくするのが正解なのだろうが、もし一大事ならば余分な時間をかけてる暇はないだろう。
女、子どもは泣けば周りが何とかしてくれると思ったら大間違いだぞ。
「鏡さんが大変だって思うなら、泣かずに説明しなさい!」
「ひっ。」
私の一喝でひきつった声と顔になる。
早く話して、と目で訴えれば、グスグス言いながらも、説明を始める。




