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炎の温度は高め設定

 雪グマって一匹いたら、何匹もいるものなの?

 もしそうなら、先に教えておいてくれ!!

 やる気満々の雪グマ相手にどうしろってんだ。


 とりあえず……燃やすか。


 直近の魔法練習が炎だったのだ。だから、ぱっと出てきたのがそれだった。

 火って温度によって、色が違う。

 確か、一番高い温度は白色だったか、と思ってやってみたところ跡形もなく燃えたのだ。

 それはもう、見る影もなく。


 よく虫をティッシュで捕まえて、外で燃やしていたな。

 ティッシュがゆらゆらと燃えるのが見ていて面白いし、たまに逃げ惑う虫を見るのもなかなかのものだ。


 とにかく温度を高めに、白色の炎をとイメージをして、雪グマに位置指定をして、ぶっぱなす。


 たかだかと立ち上る火柱。

 叫びながら、悶絶する雪グマ。


 絵的にやべぇ。

 これ、ちょっとお気軽にやっちゃダメなやつだ。


 火柱をぽかーんと見上げていると、あっという間に終息していく。

 雪グマがいたところには、燃えかすが残されているが、なにが燃えたのかわからない。


 うん。本当にヤバイときしかやっちゃダメだな。


 心に決めたとき、向こうからがさがさと音がする。


 まさか、もう一匹?


 前言撤回。もう一発ぶっぱなそうと構えた。


「待ちなさい!まず相手を確認なさい!」


 人間だった。


「……だれ?」

「……お久しぶりですね。」


 お久しぶりです?誰だこのインテリ眼鏡。


 ん?インテリ眼鏡?……。


「おぉ!インテリ眼鏡!!」

「なんですか。その腹の立つようなあだ名は!」


 眼鏡をくいってして怒っている。

 うん。私の知っているインテリ眼鏡だ。


「なぜここに?」

「それは、こちらの台詞です。雪グマ討伐にでて、なぜ貴女とであうのです?それに、今こっちに雪グマが来ましたよね?しかも、へんな魔力反応と火柱が?」


 あー。

 質問の答えに視線を送る。


「それが、なれの果てだぞ。」


 私が答えるより先に、声が割って入ってくる。

 声のした方を見ると木の影から男の人が出てきた。


「クマみて、叫ぶとか狼狽えるとかなしで、問答無用で魔法をぶっぱなしてたぞ。」


 男は楽しそうに笑いながら、解説をしている。


「君は女性が襲われそうなのを、助けに入るどころか、見ていたのですか?」

「そりゃぁ、やばそうなら手をだそうと思ったが、躊躇いがなかったからな。」


 だって普通、やられる前にやるだろう。


「おい、チビ。お前面白いな。隊長はこれと知り合い?」


 初対面の人に失礼じゃない?まぁ、言わないけど。


「知り合い……と言えばそうですね。アレンの所の新人です。」


 私、この人と何回もあった訳じゃないのに、なんでそんなに嫌われているんだろう。


 インテリ眼鏡さんは、明らかに不機嫌そうな顔で私を紹介している。


「へー。こいつが……」


 じろじろと見られて落ち着かない。


「なんでしょう?」


 努めて冷静に振る舞おうとするのに、男はずっと楽しげに笑いながら私に近づいてくる。


 ちょっとインテリさん、この人止めなさいよ。

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