表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/113

甘いものは好きですか?

「でもこれ、持って帰って調べなきゃじゃないんですか?」

「そうですが、対策もなしに触るのはやめてください。」


 対策があるのですか。

 そうですか。なら、私怒られますね。


「この袋に入れていきます。」


 そうアレンが取り出したのは、見た感じツルツル素材の巾着袋だった。


「巾着袋?」

「この袋は魔道具なので、入れたものが外に干渉できなくなります。」

「へー。でも結局、袋にいれるとき触りますよね?」

「一欠片あればいいので、一番大きいのを袋を手袋の代わりにすれば……」


 説明の通りに回収終了してしまった。


 ちっ。


「なにか起こることを期待してたんすか?」


 しょんぼりする私をウォルターが慰めてきた。


「普通、思うでしょ。」

「思わないと思うっす。」


 何もなく洞窟から出る。


「じゃぁ、町に戻りますか!!」


 なんだか疲れたよ。


 ん?どうやって?


「回り道があればいいんですが、なかったら……」


 アレンががけを見上げる。


「マジか……」


 ここにきてのロッククライミング!!

 打ち身だらけだから、すでに歩くのもきつくなっている私にハードルが高くないか?

 てか、リアムはキツくないのか?


「ねぇ、ねぇ。」


 こっそりリアムに聞いてみる。


「崖から落ちたとき怪我とかしてないんだよね?」

「あぁ。……まさかお前っ。」

「違う、違う。打ち身はあるけど。リアムも一緒でしょ?」

「そうだな。で?」

「キツくない?」

「……何故それを先に言わない。」


 ん?私は聞いているだけなんですが。


「分隊長!!」


 ノー!!!!

 質問をしただけだよ。話を大きくするんじゃない!!


「どうした?」


 ほら、道を探していたアレンがこっちに来ちゃったじゃないか。


 いやいやいや。別に大したことでは……ってか、これ、また怒られるパターンじゃない?


 何てことをしてくれたんだと、リアムをみれば、呆れた顔で見返してくる。


 ほら、自分で言えよ、って。また怒られるぞ、って。


 へ?そう言うこと?


「どうかしましたか?」


 今度は私に尋ねられる。

 顔をみて言うことができず、視線が下をむく。


 自分の爪先に向かって話しているようなものだ。


「あっと、その。何て言うか……まぁ、さっき、崖から落ちたじゃないですか。で、怪我は、してないんですけど……だけど、えーっと……ちょっ、休憩がしたい、と言うか、なんというか……」


 最後のほうはだんだんと声が小さくなって、ゴニョゴニョゴニョとしか聞こえていないであろう。


 コートの裾をギュッと握っていると、頭をポンポンと叩かれる。


 そーっと顔をあげてみる。


「良くできました。」


 アレンが角砂糖の上に粉砂糖を掛けて、それから蜂蜜を掛けたような、それはそれはあまーい笑顔で私の頭を撫でていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ