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隠し事

 さすが図書室。

 いまの地図から少し前の地図まで揃っていた。

 地図を広げて隣にいま出てきたばかりの古びた地図を並べる。


 見にくいこの地図を見比べながら場所を特定するのはなかなかの難題だった。


 うんうん唸りながら、地図を見るが地理が得意ではなく、地元民じゃないやつがいくら見たってわからない。


 集中力が切れている私がいくら頑張ったって意味がないだろ。


 ちょっと一息入れようと腕を伸ばして伸びをする。


「疲れましたか?」

「大、丈夫です。」

「だめですね。一息いれましょう。」


 ぶー。

 大丈夫っていったのに。


「前も言いましたが、だめな時ほど大丈夫って言いますよね。」

「本当に大丈夫かもしれないじゃないですか。」

「伸びをしたり明らかに飽きた顔をしているのに逆によく言えますね。ちょっと散歩に出ますか。」

「……はーい。」


 連れ出されてしまった。


 しかし、籠っていただけあって、外の空気が美味しい。

 改めて伸びをしていると、パタパタと後ろから足音が聞こえてきた。


 だれが来たのかな、と確認しようと振り返る前に目の前が真っ暗になる。


「アイナー!!怪我の調子はどう?」


 頭の上からレティシアの声が聞こえる。


「むぎゅう。もごもご。」

「ちょっとなに言っているかわからないわ。」

「ぷはぁ。お前のせいだよ!!」


 今回はほんとに死ぬかと思った。


「で?なぜレティシアがここにいるんです?」

「あぁ、ちょっとアイナに聞きたいことがあって。」

「なんでしょう。」

「手の怪我見せて。」

「は?なんで?」

「回復効かないんでしょ?ちょっと確認したいことがあるの。」


 意味がわからん。

 しかし、ここで素直に「はい」って見せるとおおもいで?


「別に普通の怪我とたいして変わりませんよ。」

「あら?たいして変わらないのなら見せてくれても良いじゃない。」

「たいして変わらないものをなぜ見たいのかの意味がわかりません。しかも、傷を見せびらかしたいと思わないので嫌です。」

「それだけ嫌がるとなると怪しい……」


 どこら辺がどう怪しいと?


「えい!!」


 もう一度レティシアに抱きつかれる。


「むぎゅう。」

「ほら、今よ!!」


 なにが?


 暴れるが、あっという間に手を掴まれる。

 そして、スルスルと包帯が解かれていく。


 あぁ、ここまで来たら諦めよう。

 私は抵抗を止める。


「なぁに、これ?」


 私の手のひらには無数の穴が開いている。

 普通の怪我ならたぶん、もう血は止まっているだろう。

 だが、私の傷からはだらだらとは流れていないが、ガーゼにシミが出きるほどの血がついていた。


 いつもなら途中でガーゼを替えるが今日は替えていないし、衝撃も与えてしまった。


 闇落ちの傷より治りが遅いんだよなぁ。

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