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そしては私は……

 この瞬間ですら迷惑しかかけてないのに、と思った瞬間、涙がでてきそうになる。


 早く余分な事を考えなくっちゃ。


 そう思う私を、どう見たのか、畳み掛け作戦を仕掛けられる。


「話してくれなきゃわかんないのよ。なにに悲しんでいるのか、なにに落ち込んでいるのか。聞かせてよ。解決しないかもしれないけど次にどうすればいいのかを一緒に考えていくから、ね?」と、優しい顔で語りかけるレティシア。


 私、めんどくさいやつだよ?きっと。


「お前さんは考えすぎなんだよ。自分のせいで俺に怪我をさせてしまった。とか思ってんだろ?バーカ。俺が勝手にやったんだ。お前のせいじゃない。」と、ちょっとあきれた顔をしながらオリバーが続く。


 だから、頭をグリグリやるなよ。


「そうだよ。アイナちゃんは、そんなに僕のことが頼りない?役に立たない?僕らにとってアイナちゃんはそんな存在だったの?」と、芝居がかった感じで言ってくるノア。


 頼りなくはないけど、頼りたくはないかも。


「っていうか、たぶん今回の原因はノアのせいですね。アイナさんのせいではないです。気にしないでいいと思います。」と、にこにこしているルーカス。


 そうか、ノアのせいなのか。


「お嬢と一緒にいるのは楽しいっす。お嬢が元気がないとやっぱり心配っす。でも、心配できるのはお嬢が隣にいるからっす。これからも一緒にいたいっす。」と、なぜだか泣きそうなウォルター。


 黙れ、ウォルター。お前が泣いたら、私がいじめたみたいじゃん。


「だいたい、直ぐ自分は必要ないとか役立たずだとか言うけど、勝手に自分で決めるなよ。誰もそんなこと思ってねーよ。俺らが言ったか?言ってないだろ。むしろ、無茶するなって言ってる方だろ?」と、難しい顔でイライラしながらリアムが話す。


 そういえばそうかも。


「……御飯……教えて……作る……食べる……元気でる……」とソラが淡々と告げる。


 はじめてソラがしゃべった!!


「アイナが自分の事をどうでもいいといいますが、それに対して怒っています。あなたが誰かが怪我をするのを恐れるように、あなたが怪我をしているのをみて、どれだけ心配しているのか知っていますか?別に一人で落ち込みたいなら落ち込んでもいいですよ。ただ、隣にいさせてください。」とアレンがわざわざ膝をついて、目線を揃えて言ってくる。


 ぐっ。私が思っていたことを毎回ついてくるアレン。


 みんなが口々に恥ずかしい台詞を吐いていく。


「アイナが自分の事を嫌いでも私たちは貴女のことが好きですよ。なので、心配するなはできません。迷惑をかけてください。」

「そうよ。きっと初めて会った時、明るくて元気なアイナだったらここまで仲良しになってなかったかもね。恥ずかしがりやで優しくて、可愛いアイナが私は大好きよ。」

「もし、アイナちゃんをいらないって言うやつがいたら、ラッキーじゃん。僕がもらってあげるよ。」


 頬をスッと熱いものが流れていく。こっちに来てから何回か人前で泣いている……恥ずかしい。

 恥ずかしい台詞を言われ、聞いているこっちが恥ずかしい。

 せっかく違うこと考えて、関心をそらしていたのに。

 その言葉たちが、心に染みていく。


 そして、私の口から出た言葉は、


「……私は物ではないのですが?」

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