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大人たちのターン #2

アレン視点です。

「ちょっと待って。」


 猪のような勢いで走っていこうとするレティシアを止める。

 こいつ、絶対様子を見るだけで終わらないだろ。


「なによ!!」

「落ち込んでいる人に何て言うつもりでいますか?」

「そんなの……考えてなかったわ。」


 全員がため息をつく。


「もう一度、()()()()()()()()()()()?」


 見るだけ、を強調して伝えれば、レティシアも気づいたらしい。


「……そうね。そうしましょう。」

「で、誰が行くの?」

「私は行くわよ!!」


 一番にレティシアが名乗りを上げる。


「俺も」

「貴方は止めておいた方がいいですよ。」


 団長が手を上げようとしたところをルーカスが止めにはいる。


「なんでだよ?」

「こういうときはまだ、当事者どうしが顔を会わせない方がいいんですよ。」

「そうか?当事者どうしがいた方が話が早くないか?」

「まだ早いです。今じゃありませんよ。」


「俺も行きた」

「お前もやめとけ。まだ出番じゃない。」

「え、そうなの?じゃあ、いつ出番が?」

「それはわからん。」


 ウォルターもリアムに却下されている。


 このまま話していても埒があかない。


「では、レティシアと行ってきます。」


 やいやいと話しているやつらを置いてさっさと食堂を出る。



 アイナの部屋の前まで来て、とりあえずノックをしようとする。

 しかし、中から誰かの話し声がする。


「***********。」



「え?誰かと話してる?」


 レティシアと顔を見合わせる。


 さすがに内容までは聞こえないが、怒っているような感じである。


「アイナ?どうしました?」


 声をかけつつ、ノックをする。

 しかし、返事はない。


「アイナ!!私よ。レティシアよ。」


 レティシアもノックをするが返事がない。


「***************。」


 誰かとなにかを話していて、どちらかが怒っているらしいということしかわからない。


 ドアを開けようとドアノブを掴む。しかし、扉は開かなかった。

 押しても、引いてもピクリとも動かない。


「さっきまで普通に開いたのに……」

「アイナ!?ここを開けて!!」


 扉を叩きながら、レティシアが声を上げる。


 ガチャガチャとノブを回しても開かない扉を蹴破ろうとしたそのとき。


「**けんな!!」


 一際大きな声がして、「ぱりん」と何かが割れる音がする。

 そして、扉の隙間から眩しいほどの光が漏れる。


「な、なに?」


 すぐに、その光は収まる。


 なんだったんだ?


 それよりも。


 ドアノブに手をかけると今度はすんなり開いた。


「「アイナ!!」」


 二人で部屋に飛び込むと、シーツを被って部屋の窓際に立つアイナが振り返り吃驚した顔をしていた。

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