大人たちのターン #1
一話前を加筆しております。一度確認をおねがいします。
アレン視点です。
仕事が一段落して一息つくと、執務室の扉が叩かれた。
入室を許可すると見習いが一人立っていた。
「なんだ?」
「アレン様に伝言が。団長が宿舎へきて欲しいとのことです。」
伝言を任された彼もよくわかっていない様子で報告をする。
「団長が?」
何のようだ?と考えて、はたと気付く。
今日はアイナが休みで宿舎にいるはず。なぜ、団長から伝言が来るのかはわからないが、嫌な予感がする。
「わかった。」
直ぐ移動をしようと立ち上がるとウォルターやリアムが心配そうな顔で見ている。
「ちょっと、行ってくる。」
努めて冷静に声をかけて、部屋を出て行こうとすると後ろからノアがついてくる。
「一緒に行くよ。」
「はぁ?何を」
「もうすぐ仕事終わるし、別にいいでしょ。ほら、早く。」
ちっ。
仕方がないので二人で宿舎へ向かう。
着くと食堂に団長がいた。
「団長!!」
「お、きたか。」
座っている団長に近寄ると、なぜか団服の袖が切れて、血で汚れている。
「どうしたんですか?」
団長がいつもより真剣な顔をして、事の次第を話してくれる。
「って訳で、直ぐに部屋に引っ込んじまった。気配は部屋にあるし、今のところ特に何も起こってない。」
困ったような顔をして締めくくった。
「「……」」
話を聞いた限り、特に思い当たる事がなく、ノアと二人で顔を見合わせる。
団長の言う通り、血を見慣れない訳でもないだろうし、変な話、命を狙われなれてきているであろう。
しかし、様子がおかしいと言われても実際に見ていないのでなんとも言えない。
しかも、様子がおかしいのならば、見に行った方がよくないか?
「様子は見に行きました?」
「何回か扉から覗いたが、部屋のすみにいたぞ。」
とりあえず、ノアと二人で覗いて見ると確かに部屋のすみにシーツの塊がいた。
「あれ、だよね?」
「見事に、絵にかいたような落ち込んでいる人だな。」
ひそひそと話すがシーツの塊は動く気配がない。
しばらく見ていると、微妙に動いているのがわかる。
声をかけるのも憚られる様子なので、そっと扉を閉めて食堂に戻る。
食堂には、仕事が終わったウォルターたちと、レティシア班のメンバー、そして副団長が揃っていた。
文官班は、基本的に帰ってこないし、もう一班は確か暫く任務に出ているので、帰ってこないはずである。
そして、レティシアが団長に食ってかかっていた。
「団長は一緒にいたんでしょ?説明してください!!」
「落ち着けって。ちゃんと説明するから。」
もう一度、先程と同じ説明をきく。
その場にいる全員で頭を付き合わせて考えるのは、なにがそんなにショックだったんだろうかという点。
しかし、話をする前にレティシアが立ち上がる。
「ちょっと私、様子を見てくるわ!!」




