題名が正しくないと探せません
結局、よくわからないまま、私は休日を迎えた。
自室でだらだらと過ごそうかと思ったが、悩んだ結果、散歩に出ることにした。
特に目的もなく、ブラブラ歩くことにしたのだ。
早速、ポンチョをクローゼットから取り出す。
最近、私の存在が認知されてきているので、仕事には着ていかなくなったが、さすがに外を歩くときには着ていく。
上着をきて、小さめのショルダーバッグにお金をいれ、早速外に出る。
街につけば相変わらずの人にやっぱり来なければ良かったと後悔しはじめる。
パンやさん、宝石を扱う店、服屋、色々と通りすぎていき、本屋にたどり着く。
あ、そうだ。教えてもらった昔話が載ってる本ってあるのかな?
早速店に入り、目的の本を探す。
しかし。
見つからない……
あれかな?昔話集みたいな本に入ってるのか?
手当たり次第にそれっぽい本を見てみればいいのか?
題名や条件検索が出来ないのは、ちょっとめんどくさいなぁ。
たぶん、はたから見て万引きでもしようとしているような挙動不審でキョロキョロ、うろうろしてると、後ろから肩をポンポンと叩かれる。
「に゛ゃっ。」
吃驚しすぎて変な声が出る。後ろを振り返るとオリバーがたっていた。
「吃驚した……団長か。」
ちょっと、ホッとする。
「お前、何やってんだ?」
「見てわかりませんか?本を探しています。」
「本を探すというより、明らかなる挙動不審だぞ。」
「失礼な。団長こそ、何してるんですか?サボりですか?」
「違う。仕事だ。ちょっと第三のやつに用があってな。」
さいで。
「で、何探してんだ?」
「本です。」
「だから題名。」
え、一緒に探してくれるの?
「えーと。不安の種?」
「ジャンルは?」
「昔話?」
「そんな本あったかなぁ?」
「昨日、ウォルターとマルに教えてもらった昔話です。」
ざっとあらすじを説明する。
「あぁ、『黒い魔法つかい』か。」
なん、だと。題名が違う?
いくら探しても見つからないわけだ。
「あいつら……」
「店員に聞けば一発だろ。」
店員に話しかけるのは、結構ハードルが高いんだぞ。ちなみに話しかけて来ないでほしいと思う方だし。
兎に角、極力話をしたくないのだ。
「どんなのがいいんだ?」
「え?一種類じゃないの?」
「そりゃあ、小さい子向けの絵本から字ばっかりの原作までいろんなバージョンがあるぞ。」
なるほど。
「ちなみに、絵本だと子ども向けにちょっと内容が優しくなってると思うぞ。」
「では、原作で。」
「じゃあこっちだな。」
オリバーに案内されて売り場を移動した。




