help me
二人で食堂まで移動をした。
道中、一言も話がない。気不味いったりゃありゃしないが、ペラペラと話す雰囲気でもないため、そのまま進んでいく。
今の時間ならほぼ誰もいないだろうと予想した通り、食堂には誰もいなかった。
食堂に入るとすぐ、おばちゃんに声をかけられる。
「あら、どうしたの?」
「ちょっと、隅の席を借りてもいいですか?」
「全然いいわよ。何か飲み物、いる?」
「お構い無く。」
了承を得て、席につく。
彼女さんと向い合わせで座る。
実は、こんな風に話し合いをするのも、話し合いを仕切るのも経験が全然ないため、どうすればいいのかがわからなすぎる。
ワタワタとしながらも、私しかいないため、誰かを頼ることが出来ない。
やるしかない。
「えーっと、まず、自己紹介しますね。私は愛奈って言います。貴女は?」
「……私は、アイリーン・ヴィクスと申します。」
おばちゃんが気を利かせて、飲み物を持ってきてくれた。
しかし、今のタイミングじゃなかったほうが良かった気がする……何時と言われてもわかんないから、まぁいいや。
しばし、沈黙。
「では、彼氏さんの方は?」
「あの方は……私の婚約者です。ウィルバート・トレイトンです。……第一騎士団に所属していますわ。」
小さな声だが、こちらの質問にきちんと答えてくれる。ありがたい。
「で、どうしてこうなったかは覚えてないんですよね。」
「はい。」
「では、今日の動きを覚えている範囲で教えてくれますか?」
「えっと、実は、ウィルバート様が浮気をしているのではないかと……」
「浮気、ですか?」
「ええ、最近会っても一人の女性の話ばかりで……私、なんだか不安になってしまって。それで、我慢できずに話を聞こうとここまで来たのです。」
ふんふん、それで?
ここまでの話は、歯切れは悪くも話してくれたけど、急に困った顔になる。
「それが、彼が図書室にいると聞いて……彼を見付けて、話しかけようとしたら、女性と話をされているのをみたら、頭が真っ白になって。気づいたら貴女たちがいて……」
おぅ、ほんとにすっぽり覚えてないって感じだな。
つまり、嫉妬に駆られた、と。
「でもよく考えれば、私以外の女性と話さずに生きていくなんて無理なことだし、浮気だと思ったのも本当に浮気をしていたかどうかの確かめ方なんて他にもあるだろうし。」
「まぁ、私だったら調べに調べて、逃げ道を塞いでからやりますねぇ。」
「ええ、私も何時もだったら、もっと慎重に動くんですけれど……」
どうしたのかしら、と自分でもよくわかってないような顔をしている。
「浮気をしていたら、殺したいのですか?」
「いえ!!そんな恐ろしいこと、絶対にしませんわ!!」
それが、本心かどうかはおいといて、見た感じも強硬になりそうな感じはしないな。
だめだ。『話を聞く』は出来たけど、着地を何処にもっていけばいいのかがわからない。
もう、反省しているなら、当人同士で解決でよくない?
最近、喧嘩 (ではないけど) して仲直りなんてしてないし、ぶっちゃけ、話し合いすらしてないからどうすればいいのかわからなすぎる!!
誰か、助けにきて~。




