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会って話を……

 なぜこうなった。

 私はソファにちょこんと座って目の前にいるイケメン眼鏡のマークを盗み見る。


 ことは執務室につく前まで遡る。

 三人で歩いていると目的地の扉から誰かが出てくるのが見えた。

 その人は、昨日あったばかりのマークだった。


「あ」

「おや、おはようございます。ちょうど良かった。ちょっと一緒に来てください。」

「はい?」


 ずるずると誘拐される私。ウォルターは、私についてきて、リアムは執務室に消えていった。

 多分指示を仰ぐためなのだろうけど、思うことは「裏切りもの~。」である。


 連れてこられたのは、私たちの職場と同じ作りの執務室。机の配置やたなの置き場等が若干違う。

 そしてソファに座らされたのである。


「昨日の被害者は、お知り合いですか?」

「いいえ。」

「しかし、聞き込みでは貴女と揉めていたとか。」

「揉めたのはレティです。」


 おっ、これは世で言う事情聴取と言うやつですか?

 雰囲気的にただ職員室に呼ばれて質問をするという名の怒られるやつでは無さそうだ。

 だったら、真面目に受け答えをしなきゃいけないじゃないですか!!

 そう思い、居住いを正す。

 真剣な顔で見つめ返せば、マークがなぜか引いている。

 そして、ここまでついてきたものの、どうすればいいか分からず、邪魔にならないようにすみに控えていたウォルターに問いかけている。


「この子はなぜ急にやる気満々になったんですか?」

「よくわかんないっす。でも、きっとなんか斜め上の発想をしたのではないかと思うっす。」

「斜め上の発想?」

「だいたいこう……聴取されるとなると面倒だな、適当に答えようと思ったり、真面目に受けすぎて緊張したりするじゃないっすか。たぶん、そういうんじゃなくて、『聴取されるなんて。知ってはいたけど初めての経験だ!全力で乗っかろう』みたいな発想ではないっすかね。」


 失礼だぞ、ウォルター。私はこんなに真面目に取り調べを受けていると言うのに……


「ちょっ。そんな、睨まないでくださいっす……」


 あぁごめん。全力で睨らんじゃったよ。


「で、私が被害者について聞かれるのは何かの意味があるんですか?まさか!疑われているんですか?そんな……」

「あ、本当に全力で乗っかり始めたっす。」


 ウォルターがそう言うから、期待に応えてあげようと思って……


「ただの確認です。あの会場で手当たり次第、女の子に声をかけていたとの話だったので。もしかしたら、犯人について何か知っているかと思いまして。」


 ただの確認だった。


 なんだ。今まで割りとやってもいないことの犯人にされてきたから今回もそうかと思ったら違ったらしい。

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