8話:冒険~後編~
~この作品を読むにあたっての注意事項及び謝罪~
※趣味と気分で描いた作品ですので、非常に読みにくいかもしれませんが、目をつぶる等の寛容な対応をして頂けると幸いです。
※更新速度は、非常に遅いと思われます。
※御意見、御感想、アドバイス等頂けたら、非常に嬉しいです。自分が好きで書いた物を他人に読んで貰えるというのは、非常に有難い事であると個人的に考えています。
※作中の文章で不快な思いをされた方、作品を読む以前に言っておきます。不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。
※本日は、休みだったため昨晩から3作品ほど投稿しました。普段は、ここまでハイペースを維持できません。のんびりまったり更新で申し訳ないです。
イリアと空夜の前には、驚愕な光景があった。今まで幾匹もいたレッドウルフ達が、全て死体となっているのだ。
しかし、驚いているイリアを後目に空夜は、顔色一つ変えなかった。何故かと思っていると、巣の中から巨大なレッドウルフが出て来た。しかし、それはイリアや空夜の知るレッドウルフでは、決してなかった。
それを見た空夜は、鑑定と念じた。
名前:レッドワーウルフ
スキル:威嚇・ファイアーボール
と、出て来た。どうやらレッドウルフの上位種のようだ。空夜は、焦ることなく腰のあたりに刀を構える。レッドワーウルフが噛み付いて来たのをさらりと躱し、側面から斬りつける。ところが、刀の刃は、かすり傷すら与えることが出来なかった。
(おいおい、こいつどんだけ堅いんだよ。)
『空夜よ。我を使ってみないか?その刀とやらの切れ味もさることながら、我であれば、いとも簡単にあの程度なら切断できるぞ。』
『どうやら、刀で戦うのは、こいつ相手では、無理そうだな。』
ヴァイスと会話をした後に空夜は、刀を異空間にしまい、ヴァイスを召喚した際に出て来た片手用直剣を1本取り出した。そして、レッドワーウルフの足元に赤い魔方陣が展開され、此方に向かってファイアーボールを放ってきた。
『あの程度の魔法であれば、我で無効化することが出来る。我を信じよ。』
ヴァイスにそう言われた空夜は、片手用直剣で、魔法を打ち消した。打ち消したというよりは、吸収したと言ったほうが、正しいのかもしれない。空夜は、詳しい事がわからないが、ただ一つ言えるのは、レッドワーウルフが放ったファイアーボールは、消えてしまったという事だ。
間髪入れずに、飛びかかってくるレッドワーウルフをひらりと躱し、先ほどと同じように側面から斬りつけた。今度は、見事と言わないばかりに切断できた。レッドワーウルフは、動かなくなった。
もう周りに敵がいないことを確認した空夜は、イリアの空間を解いた。
「ふー。疲れたー!イリアさん、良ければ、レッドウルフとレッドワーウルフの解体を手伝ってもらえないですか?」
(一体この空夜って人は、なんなの。)
そんなことを頭の中で考えているイリアには、空夜の言葉は、届いていなかった。
「あのー、イリアさん?」
「へ?あ、はい?なんでしょうか?」
「レッドウルフの解体を手伝ってもらえませんか?」
「あ、はい!わかりました。」
レッドウルフのレッドワーウルフの死骸を解体していた2人であるが、イリアの頭の中には、空夜の事でいっぱいだった。もっと知りたい。もっとお話ししたい。もっと近くにいたい。もっと一緒にいたい。
そんなことを考えていたせいか無意識のうちにイリアは、言った。
「あの、空夜さん!良ければ、私と一緒にまた冒険してくれませんか?」
「ん?あ、良いよ。今日は、もう大分日も傾いているから、レッドウルフ達の死体の解体が終わったらもうギルドに帰ろう。明日の朝ギルドに待ち合わせして一緒に冒険しようか。」
「はい!あのー、ありがとうございます!」
「気にしないで」
会話が終わると二人は、黙々と解体をやって終わらせた後、鍛冶屋の先のところに行って牙を渡したのちにギルドに向かった。
帰りの最中に、ステータスを確認すると、レベルが上がっていたのは、言うまでもない。
名前:空夜
年齢:17歳
性別:男
職業/サブ職業:聖魔竜騎士Lv11/大賢者Lv11
特殊スキル:身体能力強化《特大》・武器支配《片手用直剣・杖》・魔法能力強化《特大》・特殊魔法《ワープ・鑑定》・魔法融合
所持奴隷:なし
――――――――――――――――――――――――――
「なんじゃこりゃああああぁぁぁぁぁ」
レックスが、周りを気にせず叫んでいる。たまたまギルドに居合わせたミシアとアリアがレックスの元に向かう。
「「レックスさんどうかしたの?って、空夜君だー」」
「アリアさん、ミシアさん、クエストお疲れ様ー」
緊張感もなく話しているミシアとアリアだったが、ふとカウンターの上にある物体を見て絶句した。カウンターの上には、レッドウルフの耳が、大量に置いてあった。
「レックスさん、クエスト完了しました。レッドウルフを合計83匹程退治しました。それと、レッドワーウルフも見かけたので討伐したんですが・・・」
「おいおい、何かの冗談だろう・・・一体何があったんだよ。」
そう言われた空夜は、西の森ででの出来事を大雑把に説明した。所々イリアが、それを補うような形でレックスに事の成り行きを説明した。
「うむ。なるほど。とりあえず、これは、約束の報酬だ。受け取ってくれ。」
と言って、金貨8枚と銀貨1枚をレックスに受け取った空夜は、その後解体で手に入れたレッドウルフの生肉・レッドウルフの皮・レッドウルフの牙(牙のみ73匹分)をカウンターに出した時のレックスの顔は、唖然としていたのは、言うまでもない。
こうして空夜は、1日で金貨12枚銀貨9枚銅貨8枚を手に入れた。
――――――――――――――――――――――――――――
次の日の朝、空夜は、イリアと待ち合わせてゴブリンの巣の駆除依頼を受けて、東の岩場に向かっていた。ゴブリンの巣自体は、すぐに見つかり早々と依頼を終わらせて帰路についていたら、山賊と思われる連中に遭遇した。その中に、一人の獣人族がいた。水色の腰まである長い髪は、泥や砂が付いて若干汚いが、洗ってしまえば、美しい事は誰にでも想像できた。そして、出るところは出ていて引っ込むとこは、引っ込んでいる。そして、何と言っても特徴的なのは、白い兎耳であった。そんな、彼女であったが、首に見慣れない首輪があった。
「イリア、あの首輪は、なんなの?」
「あれは、多分奴隷の首輪ですね。」
「なるほど。よし決めた!助けるよ!」
「え?」
そんなイリアを傍において空夜は、山賊たちの前に立ちはだかった。
「何者だてめぇ」
「貴様らは、山賊か?」
「おう。そうだ。この辺りじゃ名が通ってるゴルボ山賊団って言ったら俺たちの事だよ。わかったらさっさと道を開けな。早くこの兎の奴隷を金にして酒を飲みたいんだよ。」
「・・・・ざけるな。」
「あぁ?聞こえねぇよ?」
「ふざけるな。」
そう言うと地面に7つの赤い魔方陣が浮かび上がった。
「第7段階攻撃魔法火属性ボルガノン」
「お、おいお前魔術師か」
空夜が、呪文を言うと地面に赤いひび割れが出て来た。狼狽えている山賊達は、立て直し短期決戦を挑むために此方に武器を構えてやってくるが、遅かった。ひび割れから漏れた炎が、高さ100m直径20mの巨大な火柱を形成した。辺り一面が、焼け野原になっていたのにももかかわらず、兎の獣人族には、傷一つ、いや、煤1つついていなかった。
(この人、優しい。なんだろうこの気持ち。胸がドキドキして体が熱い。)
兎の獣人族は、そんなことを心の中で思っていると
「けがは、無いですか?」
「はい。おかげ様で大丈夫です。助けて頂きありがとうございます。もし宜しければ、お名前をお伺いしても良いですか?」
「空夜と言います。」
(空夜様。なんてすばらしい響き。それに声を聞いただけで体が火照ってしまいます。これが、俗にいう恋と言うやつでしょうか・・・?)
「空夜様と、言うんですね。私は、見ての通り山賊の手によって、売られて好きでもない相手に対して奴隷になって服従するところでした。そんなことを考えたら明日の生きる希望さえ失ってしまいそうでした。もし、空夜様が良ければ、私を奴隷として拾って頂けないでしょうか?私、もしも、奴隷としてご主人様に御仕えするなら空夜様のような素敵な殿方が良いんです!」
「あのー、話が大分飛躍しちゃってるんですけど・・・まぁ、とりあえず学院長に聞いてみないと何とも言えないな。そう言えば、君名前は?」
「はぅ!私としたことが将来の御主人様に対して名前を言っていなかったとは、一生の不覚です。私は、セシリアと申します。」
「セシリアさん。わかった。とりあえず今から学院長に奴隷を持っていいのか確認するね。イリアさん、悪いけど俺用事が出来たから今から学院に行くね。報酬の方は全部イリアさんが貰って良いから、ギルドに報告しといてくれないかな?」
「そんな、報酬を全て頂くなんて出来ません。なんとしても次御会いする時に御渡しします!次ギルドに来るのは、いつなんですか?」
「んー、次にギルドに行くのは、多分6日後の休日かなー」
「わかりました。では、その時に御渡ししますね。」
イリアとやり取りが終わった空夜は、セシリアを連れてワープと頭の中で唱えた。すると、目の前に黒い扉が現れた。その扉を開いた先には、見慣れた自分の部屋の光景が広がっていた。
最後まで、読んで頂きありがとうございます。
そして、相変わらず下手な文章で申し訳ないです。
今回は、前回の冒険の続きですね。そして、またヒロイン増えましたね。アリア・ミシア・イリア・凛・セシリア。今後泥沼化しそうなのが若干見えてきますね!少しでも皆様に伝わるよう努力します!
さて、次回は、セシリアと買い物・そして学院でのイベントについて書くつもりです。
のんびり投稿になりますが、温かい目で見守って下さい。
(早くも10話の壁が見えてきた!ここまで続くとは、思いもしなかったです)←作者の心の声