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多くを語ります。
あなたのこと、うむつもりなかった。
中国人の母からそんな主旨の事を言われた幼い私は
下手な日本語。
なんて
変に上から、ませた事を思っていたと思う。
ーーー
「私が殺しました。」
「小さい頃からずっと虐待されていて、
憎くて、憎くてしょうがなかったんです。」
22歳、独身、中卒の私が
殺人罪で逮捕されるまでの話。
5歳
「あんたの借金のせいでしょ!」
「じゃあ出ていけよ!」
物心ついて一番最初の記憶。
酒で目がすわってるのに大きな声を出す母親と、その母親の髪の毛を掴み玄関まで引きずる父親。
「私は何もできませんでした。だって5歳だったし...
でも、毎日夜になると家にアルコールの匂いが充満して、次第に両親の声が大きくなっていったことを覚えてます。」