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百夜百合物語 百合の話をして処刑を逃れろ!  作者: 岸辺久作 百合大好き芸人
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〜毎晩百合の話をすることで王から処刑を免れよう〜

見てくださってありがとうございます。小説を書き始めたばかりなので未熟ですが、読んでいただけたらと思います。いろんなジャンルの百合をこの作品で書いていきます。よろしくお願いします。

第0話 百夜百合物語 前話 「幼馴染百合」とは 


『このエピソードは物語の設定を語っている部分です。百合要素は次の話以降となりますので、百合を急いで摂取したい人は次の話へどうぞ。』


現代、現代、あるところに王様がいます。その王様は大切にしていた妻に浮気をされたことが原因で女性不信になってしまいました。


 そして、夜な夜な王宮に女性を読んでは面白い話をさせ、つまらなければその場で首を切り落とすしていました。今まで一晩も生き延びた人はいません。王様を満足させるのは大変なことなのです。


 今夜もまた女性が王様の元に連れて来られ話をさせられます。ああ、首を切らないと良いのですが、、、、。


 女が連れてこられた宮殿には玉座があり、王様はそこに座っていました。その玉座は背もたれから手すりまで至る所に宝石が散りばめられており、宮殿の隙間から入る月の光に照らされ輝いています。

 さながらLED内蔵のゲーミングチェアのような厳つい玉座でした。


  「貴様、名はなんと言う」

 王様は玉座に座ったまま険しい顔つきで話しかけます。普通の女性ではその威厳ある顔つきと口調により、圧倒され、声が出なくなってしまいます。

 しかしその女は違いました。はっきりと自分の名を答えます。

 「私の名は百合マイスターと言います。」

 「百合マイスターか、なんとも不思議な名前だ。キラキラネームか?まあ良いだろう。早速だが、面白い話を聞かせてもらおうか。今日はどんな話をするのだ?」

 王様は名前を訝しみながらも女性の毅然とした態度を珍しく思い、もしかしたら面白い話をしてくれるのではと期待しました。


 「今夜は百合の話をしようと思います。失礼ながら、王様は百合というジャンルをご存じですか?」

 「花の百合か?」

 「いえ、女性同士の友愛を描いたジャンルでございます。

 様はアニメは見てもTwitterやPIxivとかの二次創作とか見ない人であったため、百合というジャンルを知りませんでした。そして女性不信も相まって女性同士がメインの作品など興味がなかったため不機嫌になりました。

 「女性同士の恋愛?くだらん。そんなもののどこが良いのだ。おい、処刑人、斬首刀の刃を研いでおけ。この女の首をいつでも切り落とせるようにな。」


  この言葉を聞き、百合マイスターはニヤリと笑って答えます

「そう言ってられるのも今のうちでございます。この話が終わるころには、百合がきっと気にいることでしょう。」


 王様はやはり毅然としている態度に少々期待をしました。

 「ほう、なかなか言うではないか。なら早速話してみよ」



『すぐ下のセリフは飛ばしていただいても構いません。筆者より。』


 百合マイスターはそれまでの毅然とした態度から打って変わって、下を向き、声を上ずらせながら、滝のごとく止まらぬ勢いで話はじめます。

 「はい。今夜お話させていただくのは王道を征く『幼馴染百合』でございます。まずこのジャンルについて説明いたします。幼馴染百合とは幼馴染により形成される百合のことです。幼馴染とは定義によりますが、①家が隣どうしか近くにある②親同士が知り合いである③幼少期から友達である。これら3つの条件を全部満たした時に幼馴染と言われることが多いです。このジャンルの特徴は最初から関係が出来上がっていることでございます。すでに関係が確立しているため、出会いのシーンなどを描かなくて良く、初めて小説を書く筆者にとっては書きやすいジャンルでしょう。

 幼馴染百合の魅力を2つあげさせていただきます。一つは『距離が近いがゆえの葛藤を楽しめる』ことです。お互いのことをなんでも知っていて、お互いのことを誰よりも理解している。しかしそんな関係にあるからこそ、相手には言えない胸に秘めた思いがあるのでございます。その思いが爆発するまでの過程、もしくは爆発して相思相愛になった後の幼馴染の時よりも熱い熱いイチャラブがを楽しめるのが魅力の一つでございます。

 二つ目の魅力は『相手を意識しだした後の登場人物の態度の変わりようを楽しめる』ことです。それまではクラスメイトに付き合ってるの?と言われるくらいに距離が近かったのに、相手を意識しだした途端、距離が代わりスキンシップを取らなくなる。いつもと同じようにスキンシップを取ろうとしても、恥ずかしくてできない。顔を見ようものなら、顔が真っ赤になってしまう。距離の変化による登場人物の尊い様子を見ることができるのが魅力となっております。

 ただ、幼馴染百合と一口に申しましても、様々な球種がございまして、あくまでも先に述べたのは王道の幼馴染百合の魅力です。私としてはやや変化球かもしれませんが、『幼馴染の一人はずっと前から相手のことが好きであるにも関わらず、自分の恋が実らないと悟り気持ちを押し隠したまま、何もないように日常生活を送る幼馴染百合』が好きでございます。あぁ尊い。」


 百合マイスターが話を終えて、王様を見ると顔が引きつっていました。それもそのはず、百合マイスターは文字にして831文字をわずか1分で話たのです。1分で話す文字数は200〜300文字ですから相当の早口であることが分かります。


 それだけの早口でまくし立てられては、険しい顔をしている王様も流石に顔を引きつかせてしまいます。オタクの早口はどこでも、どんな時でも普遍的に場を凍りつかせるのです。


困った顔をしながらも王様は百合マイスターに物語を話すように促します。


 百合マイスターは先ほどまでのオタクっぷりが嘘のように再び毅然とした態度で話し始めます。

「早口になってしまい大変失礼しました。好きなものを語ると早口になってしまうのは私の悪癖ですね。今度はそうならないように、ゆっくりと物語を語らせていただきます。どうぞお楽しみください。」


月は不気味なくらい輝きを放ち、夜はますます深くなっていく一方です。


百合マイスターは不敵な笑みを浮かべ、話し始めます。

「さてさて、今夜お話するのは幼地味百合。登場するのは桜子という明るい女の子と、透というクールな女の子。この二人が作り上げる極上の百合をお楽しみください。」


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