表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビちゃんの日常  作者: 夏目みゆ
1/5

ゾンビウィルスに感染しちゃった☆

皆様、ゾンビになったら如何なさいますか?

勿論理性はそのままに。

ゾンビウィルスであり死に体ですが、死体ではございません。

欠損したりは兎も角、腐敗したら物語が終わってしまうので悪しからず。

やっほー、皆んな!

私、春野樹里(はるのじゅり)って言うの!

結構今風な名前よね、外国っぽくて私はそこまで好きじゃなかったり・・・。

皆んなは腐女子ってなんで読んだの?

ふじょし?

そうなの、私腐ってるのよ。

頭も、身体も。


拝啓父上様、私は現在腐女子(ゾンビ)やってます。


話は遡るけれど、アレは私が会社に行った時の話よ。

元々木材加工の会社に勤めた私ですけれど、小さな会社に若い子が入ったからってどんどん仕事が増えて、離職。

その後調理学校に入り直して、何とか再就職した勤め先。

田舎のど真ん中で、近くにはコンビニと薬局しか無いの。

あ、コンビニや薬局有るだけましって思った?

でもね、田舎自慢してるけど、自称だけど若い娘の娯楽が皆無な時点で私は田舎だと思うなって。


話がそれちゃった。

兎も角、私は朝会社に向かったのよ。

老人ホームで今日はお昼御飯から作る当番だから、朝って言っても8時くらいよ。

朝ごはんならもっと早いけれどね。


着替えて厨房に入って見ると、何時もは手よりも口が動く同期のナルシストの男が今日は馬鹿に静かだったのよ。

このナルシスト君って、根暗ヘアーの癖に女の尻ばっかり追いかけてるチャラ男で、ギャップが酷かったわ。

あら、また話が逸れちゃった。

でも許して、私、頭が腐ってると思うの。


それで、その男が青い顔してるなって思ったら歯をむき出しに襲いかかって来たのよ。

朝っぱらから盛ってるのかよ、キモすぎ。

咄嗟に日頃の鬱憤込めてぶん殴ったけど、曲げずに襲いかかってくるの。

朝ごはん間に合わなくなるな、なんて現実逃避しながら外に出ようとロッカーまで逃げて。

ええ、凄く焦ってた。


ロッカーにね、同期の女の子がいたの。

仲が良くて、赤と黒の不死身のヒーロー映画でよく盛り上がったわ。

彼女の顔を見て、ホッと安心して声を掛けたの。


目が血走ってたわ。


あら?寝不足?

なんて、私は現実を受け止められず声を掛けて、また襲われて、今度は腕を噛まれたのよ。

もつれあって、咄嗟に掴んだボールペンを突き立てて、彼女は叫び声を上げた。

噛み付かれていた腕が自由になったから、ロッカーから慌て荷物を持って逃げたの。


ゾンビ映画見たいな事になってるな、何て感じて。

私のアパートは会社から徒歩10分、転がるように走った。

老人ホームだもの、きっと凄い事になってるでしょうね。

助けようと思わなかったって?

無理よ、怖いもの。


自分の部屋に戻った私は、慌てて腕を見たわ。

歯型の傷口は映画みたいに凄かった、血管みたいなドス黒いモノが広がってて、私もゾンビになっちゃうのだろうなって。

慌てて傷口を洗って、消毒液を掛けて、包帯巻いた。


取り敢えず、会社の上司に電話を入れたけど、出なかったから、今日は体調が悪いので休みますって留守電入れといたわ。

そして、取り敢えず蜂蜜リキュールをソーダで割って昼間から酒盛りしたわ。

だって怖いもの!

サラミに丸ごと噛り付きながら、2本目は焼いたら美味しくなるかしらって思って、オーブンに入れたら、爆破したわ。


ええ、今日はこれぐらいにしましょう。

だって、酔いが回って眠いのも。

きっと起きたらゾンビかなって考えながら、シャワーを浴びて洗濯機回して、部屋に干して寝たわ。

ベランダに干そうとしたら、お隣さんが来るとか嫌でしょ。


あ、私の部屋ロフトが有るの。

ロフトって何か憧れるわよねー。

なんてね、おやすみなさい。

哲学ゾンビと言う言葉も有りますし、ゾンビって最近は割と広い意味の言葉ですよね。

腐らないゾンビ、死体が動くゾンビ、唯の感染者のゾンビ、ゾンビって割と緩いと思います。

大体は、よくヘリコプターが落ちる会社の所為です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ