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辺境伯の娘の武勇伝  作者: 茅野紗凪
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訓練 1

今日から私兵団の訓練に顔を出す。一緒にはさせてくれないだろうけど、副団長が指導してくれるというのは。とても嬉しい。

副団長はツェーヴェルト私兵団の中で団長、つまり父様の次に強いらしい。文武どちらでも領内トップの父様は流石としか言いようがありません。


私はまだドレスしか持っていないので、ドレスで訓練所に行きます。


「お嬢、こっちです」


今私を呼んだのが副団長です。気さくな方で、学校では父様に続き剣術では学年2位だったらしい。彼と父様はあまり血筋を気にしないということですぐに仲良くなったそうです。それもあり、父様がうちに来ないか誘ったところ、二つ返事で了承してくれたそうです。父様の頼りになる軍での右腕です。


「お嬢、これ着てください。うちの制服です」


「いいのですか?みんなにちゅいていけゆようになゆまでしへいだんのせーふくなんてきやえないとおもてました。そえに、よくわたちのさいずがあいまちたね」


「団長の指示です。昔は小人族もいたようでお嬢に丁度良いサイズもありました」


私は副団長から私兵団の制服を受け取り、女兵士用の更衣室で着替えます。ツェーヴェルト私兵団の制服はベースが黒で、左肩の所にツェーヴェルト家の紋章が入っています。隠密行動にも適しているし、なによりカッコいいです。


着替えて外に出ると、私兵団の皆さんが待っていました。


「それじゃあ、お嬢、始めましょう。まずは走りこみです。とにかく走ります。お嬢は付いて来られなくても大丈夫です。お嬢のペースで走ってください」


「きょいは?」


「きょい……距離、ですか?」


「はい」


「訓練所十周です。しかし、お嬢は私達全員が終わった時点で終りです」


「そでちゅか。わかいました」


「では………始め!!!」


騎士団の皆さんがいっせいに走り出しました。私もそれに付いて走ります。毎日走っている私の体力をなめてはいけません。今の私は前世の18歳の時より速く走れるのです。なぜか。今世の私は自分でも化物ではないのかと思うくらいハイスペックです。生まれたばかりの頃は普通だったと思うんですけどね。


結局、驚く私兵団の皆さんと共に走り切りました。自分でも驚きました。だって、2歳ですよ?2歳の子供がしっかり鍛えている十倍近く歳の離れた大人と変わらない速さで長距離走り切ったんですよ?そりゃ驚きますわ。

長くなったので、いくつかに分けます。

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