第3話「来ない清貴」
「密室殺人が起こる…」
人気占い師の和香留が言った言葉
この言葉に何の意味があるのか…
イベントが終わり、蒼探偵と高松刑事と占い師の和香留はイベントの階のスタッフルームにいた
スタッフルームだけでも広く、大きな机とその周りのイスに座っていた
さっきのことがあったからか、静かな雰囲気だった
「あの…和香留さん?」
「はい、なんでしょうか?」
蒼探偵が話した
「そのー…サインをお願いできますか?」
「いいですよ」
さっきのことが何事もなかったように、にっこり笑って応えてくれた
「はい、どーぞ」
「ありがとうございます!」
「ついでに、私もいいですか?」
高松刑事も話した
「いいですよ
…
はい、どーぞ」
「ありがとうございます!」
そこでまた、話は無くなった
和香留は、腕時計をチラチラ見ていた
午後1時30分に、霧雨社長とさっきの副社長の清貴がこの部屋に来るのだ
それを3人は待っていた
1時25分になった
「すみません、トイレ行ってきてもいいですか?」
和香留が言った
「どーぞ、どーぞ笑」
和香留は部屋から出た
「よかったですね、高松刑事
いいことあるみたいで」
「そーだなー」
2人は占いの結果の話をした
午後1時28分
和香留は帰ってきた
2人は何の違和感もなかった
そして、午後1時30分
霧雨社長は部屋に来た
「いやーどーもどーも」
3人は礼をした
「あれ、清貴くんはまだ来てないのかい?」
「一緒じゃないんですか?」
「いやー、待ち合わせがあるからその為に先に用済ませてから行きますって
時間には間に合いますって言ってたのになー」
悩んだ顔で、霧雨社長はイスに座った
蒼探偵は話した
「どこへ行ったかは、わかりませんか?」
「んー…」
知ってるそうな顔だった
「知ってるんですね?どこですか?」
「誰にも言わないことを約束しますか?」
「はい」
3人とも言った
「3階にある、最新セキュリティーのドアの付いた部屋に行くって言ってました」
「あー、あれですね」
「知ってるんですか?」
「一応刑事ですから笑
それに、彼は私の信頼する探偵なので」
2人はにっこり笑った
「私はさっき占いましたし…」
「そーですね…」
「じゃあ、そこへ行って見ましょう」
蒼探偵は言った
4人は3階に行き、廊下の奥に行き部屋を開けると、その奥に頑丈なドアがあった
下に押して開ける大きなドアノブがあった
上中下に画面があり、それがドアを閉める鍵となる
タッチパネルとなっており、1つのタッチパネルに鍵を付けるのに1分かかるという
つまり合計3分かかるのだ
鍵は閉まっていた
「清貴くーん!
いないのかなー」
社長は3つの鍵が同時に解除できるカードを、ドアノブの上のカードを触れるだけで認証するのにタッチし、ドアを開けた
部屋は真っ暗で、近くの電気をつけた
「き…キャーーーーー!」
「こ、これは…」
和香留は叫び、蒼探偵が言った
そこにあったのは…
腹をナイフで刺され、血を流した清貴副社長の死体だった!!!
この物語はフィクションです
実際の名前、団体は架空の物です
作者の雅 優人です
清貴さんが、殺されていた…
それも、文の通り密室…
そう!和香留の占いは当たったんです!
いったいどーゆーことなのか…