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ゆりばらっ!!  作者: フローラブルーム
5/11

第5話 どっちもどっちだと

やっぱり「桐生院さんは男の娘」状態に…

「最悪だ…」

「…はい?」

オレ(花咲ゆり)に愚痴をこぼすパイセン(庭園(にわぞの)薔薇(そうび))。

「…あいつが転校してきた…憎き林屋の御曹司が…まだアイツだという確信はないが…」

「…林…あぁ、もしかしたらあのおばあさんの孫か?」

「…林星蘭の母親の事か?」

「はい、舞台に連れてきてくれたんス」

「…ちょっと来い」

「?」


「おはようございます鈴蘭様ー♡」

「おはようみんな」

「…あの人っスか」

「…あぁ…それで…あいつ、俺を屋上に呼び出しやがった」

「…オレも行けと?」

「あぁ…でも黙ってろよ?」


休み時間、屋上にて。

「庭園薔薇- 私には分かる! あなた、男でしょう?」

「私、女だけど」と庭園パイセン。

「ふっ、とぼけたって無駄よ。私には分かるの」と林さん。

「………」黙っているオレ。

「その腰までの長い金髪!170㎝と女にしては高すぎるその身長! そしてその肌! 何でそんなに白いのかしら! そしてその苗字と名前よ! あなた、庭園屋の人間でしょう!庭園屋が何歳で女装をやめさせるのかは知らないけど、あなたも後数年でこれをやめるのでしょう。…… どう? 完璧でしょう!」

「だから、私はおん…」

「アンタが言うな」

「「!?」」

「アンタだって真っ青な髪の毛を腰まで伸ばして編み込みして、身長180㎝位で、色白で。知ってるっスよ?アンタの親は林星蘭。女形歌舞伎役者っスよね?つまりアンタも林家の…」

「花咲!!お前黙ってろ!!」と、オレの耳元で囁くパイセンの声で、我に返った。

やっべ!!

「…ふぅ…そうさ、俺は林家の御曹司・林鈴蘭だ…庭園薔薇、この少年は貴様の知人か?」

「…そうだ。少女だけどな」

「…何だ、少女か…」

…何だ?

「少女よ、少しばかりこちらに来い」


「何スか」

「………」

オレの顔を眺める林さん。

「綺麗な顔…美しい声…翡翠の瞳…ハッキリ物を言う度胸…」

「?」

「…惚れた」


…今、何て?

ホレタって…掘れた?彫れた?それとも…

「君…俺の女にしてやろうか?」


…はぁ!?

「おいお前、何を言ってんだ」

「おや、別にこの少女は貴様の物ではないだろう?」

「おまっ…性格悪いな…」

「いやどっちもどっちだと」

「はぁ!?」

「あっ、すんませ」

どうなっちゃうんだ…


続く…

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