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ゆりばらっ!!  作者: フローラブルーム
11/11

1輪目 始まりはいつだって突然すぎる

リメイク版1話〜!

「花咲君好きです!私の彼氏になってください!」

…また女子に告られた。

「…あのさ、僕一応女なんだけど」

「だって!花咲君よりカッコいい男なんていないんだもん!」

「えぇ…」

昔からいっつもそうだ。僕を女として見てくれるのは、幼なじみで親友の(むらさき)陽花(ほのか)だけ。他はどいつもこいつも男扱いしてきやがる。

確かに僕は短髪だし、背も高いし、おまけに顔も口調も男っぽい。だけど、僕だって歴とした女の子なのだ。


「はぁ…」

ため息をつきつつ家に帰るーはずが、全然知らない景色があたりに広がっている。

ちくしょう!僕め、また方向音痴発揮しやがったな!

「あれ、花咲君?」

声をかけられて振り向くと、同じクラスの庭園(にわぞの)薔薇(そうび)が立っていた。

「ヒェッ」

「あ、ごめんなさいね急に…困ってるみたいだけど、どうしたの?」

「家に帰ろうとしたんだけど、道が分からなくなっちまって…」

「あらら…どこら辺に住んでるの?」

「えーっと、住所が…」

僕はスマホに住所を打ち込んで、庭園に見せる。

「…あら、私の家と同じ方向ね。じゃあ、送っていってあげるわ」

「うぅ…かたじけねぇ…」

僕は申し訳なさを感じつつ、庭園の優しさに甘える事にした。


次の日、僕は家の前で待ってくれている陽花と合流する。

「ゆりりんおはよう、昨日は一緒に帰れなくてごめんね」

「おはよう陽花。部活の練習があったならしょうがねぇよ、それに庭園のおかげで何とか帰れたし…」

「え、庭園って庭園薔薇さん!?何があったの!?」

「道に迷って途方に暮れてたら助けてくれたんだ」

「そ、そっか…気をつけてね?庭園さんに惚れてる男子に嫉妬されちゃうから…」

「あぁ…あいつら下手したら殺しにきそうだな…」

そんな事を話しながら学校に着くと…

「おはよう花咲君」

「ヒュッ」

何と、庭園の方から僕に話しかけてきた。

「お、おはよう庭園…」

うわー!男子たちがあからさまに僕を睨んでいる!怖い!

「ふふ、実は前から花咲君の事気になってたの。だから、話すきっかけができて嬉しいわ」

「は、はぁ…」

ヒィ…遺書書いておこうかな…

「そうだ、花咲君はお花って好き?」

「えっ?好きだけど…ほら、僕の名前も『ゆり』だしな…」

「よかった!じゃあ今度、母が経営してる庭園に来てくれない?」

「!?」

満面の笑みでそういう庭園の誘いを、僕は断れそうになかった。

「…お、おぉ、いいぜ…」

やだー!僕殺されたくなーい!


…この時の僕は知らなかった。この出来事は、これから始まる物語の序章に過ぎない事に…

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